サンテックスが星になった日
- 2010/07/31 18:36:05
サンテグジュペリが星になった日
本日7月31日は、『星の王子さま』 Le Petit Prince の作者、サン=テグジュペリが、マルセイユ沖で消息不明となった日です。近年、海中から発見された搭乗機の機体番号から、サン=テグジュペリの機体であることが確認されました。
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリAntoine de Saint-Exupery
1900年6月29日フランス・リヨンに伯爵家の第3子として生まれました。
父の急死とともにサン=テグジュペリ一家は、サン=モーリス・ド・レマンスの城館に身を寄せます。アントワーヌは幼い頃から機械いじりが好きで、飛行機に強い興味を持つようになります。1912年には、サン=モーリス・ド・レマンス近くのアンベリュー飛行場で、はじめて飛行機に乗せてもらっています。
その後兵役に服し、操縦を習います。退役後、郵便飛行士として活躍。操縦士の仕事をする一方、作家としても有名になっていきました。飛行機事故にも何度か遭遇するのですが、砂漠に不時着(墜落)した時の経験が「星の王子さま」の執筆にも活かされています。第二次世界大戦が勃発すると、文字通り「戦う操縦士」となります。その後、渡米するものの、軍に復帰。1944年7月31日、偵察飛行中に行方不明となりました。
今日はサン=テグジュペリの66年目の命日です。
星の王子さまファンクラブ メインサイトHP
http://www5e.biglobe.ne.jp/~p_prince/le_petit_prince_club_prive/
『星の王子さま』について
http://www.nicotto.jp/user/circle/articledetail?c_id=96411&a_id=619948
Antoine de Saint-Exupery フランス公式サイト
http://www.antoinedesaintexupery.com/
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愛とは、お互いに向き合う事ではなく
お互いに同じ方向を見つめる事である (サン=テグジュペリ)
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やさしいんだね
サンテグジュペリは星の王子さまのように、星に帰ったのでしょうか。
『星の王子さま』の愛する一輪のバラは、彼の妻、コンスエロのことだと言われています。
また、もう一つの解釈として、バラは祖国フランスを意味しているとも考えられます。
星に帰ったとは「死」を意味しますが、それは終焉ではなく、永劫回帰なる生のための旅立ちというようにも解釈できます。
僕は、限りなく自殺に近い事故だったのではないかと思います。
彼は、撃墜されることをある意味望んでいた。
しかし、現実には機体のトラブルもしくは、操縦ミスによって地中海に墜落したのでしょう。
飛行服を自分一人では着られないほどに、体もむしばまれ、
妻や恋人を愛するものの、現実にはうまくいかなかったり、
フランスのために戦うことを望みながら、さまざまな言論弾圧もうけたり、
パイロットとしての搭乗自体も危ぶまれていた。
『星の王子さま』の物語の中には、そうした彼の葛藤があらわれています。
(時代背景や、彼の私生活、キリスト教的思想といったことがわからないと、物語を本当には理解できません。)
積極的な自殺ではないにしても、
偵察機の操縦中に、「このまま、死ねたら、いいかもしれない……」そう、思ったとしても不思議ではありません。
サンテクジュペリの著作権は、日本国内では失効しましたが、
国のために命を落とした功績から、
フランス国内の著作権の保護期間は延長されています。(その恩恵を受ける人たちもいるわけです。)
フランスの週刊誌で話題となり、インタビューをもとにした書籍も発売された。
結局のところ、識者には彼が撃墜したという証拠はないという懐疑論者が多い。
サンテグジュペリの死は、撃墜なのか、事故なのか、それとも自殺なのか……
星の王子さまが、自分の星に帰っていくように、彼も忽然と姿を消してしまった。