ぺりー・ローダン・シリーズ
- 2010/07/07 10:43:37
投稿者:ソロ
有名と言うか、あまりにも長すぎて、マンネリ気味(最近は変化したとも感じますが)なので取り上げませんでしたが、SFという以上避けれませんので、トピを立てました。
現在は月2冊のペースで訳されています。
25冊が1つの話として区切られていますので、どこからでも読めると思います。
西ドイツで1961年にスタートした、週刊誌に連載のシリーズです。(ここらあたりは、SFファンの常識ですか。)
日本で第1巻が出たのは、1971年(昭和46年7月)です。
第1巻のタイトルは「大宇宙を継ぐ者」となっています。
西ドイツの中篇2巻を、1巻にまとめています。
原題: KRIEG DER ESPER / DIE SECHSTAGEROBOTER
作者: E.ヴルチェク(E.Vlcek)
訳者:若松宣子
発行:2022/07/25発行 ハヤカワ文庫SF2372
ペリー・ローダン・シリーズ日本版669巻、ネットウォーカーサイクル第38・39作です。
『エスパー大戦』
≪PIG≫の宇宙船≪ワイゲオ≫はダオ・リン=ヘイを捕虜としたために≪全知女性≫から執拗に追われます。
その一方ダオ・リン=ヘイは≪全知女性≫への不信感から≪ワイゲオ≫から脱出しようとしません。
このエピソードの最後で、カルタン人からの追撃で航行不能になった≪ワイゲオ≫から救命艇で脱出したダオ・リン=ヘイとニッキたちはカルタン人にとって禁断であるラクノル星雲の中にある惑星クトルⅡに着陸することになります。
ダオ・リン=ヘイの≪全知女性≫への不信感が強すぎるような気がしました。
『六日目のロボット』
クトルⅡでは主人がいないロボット達が文明を築いていました。
ここではカルタン人の隠された過去が語られます。
ガイズ=ヴォールビーラーもその歴史にからみ、カルタン人の背後に壮大な成り立ちがあることがわかります。
このことを知ったニッキ・フリッケルは≪全知女性≫と交渉し、ギャラクティカ-との和平協議にこぎつけます。
カルタン人の過去から一気に視界が広がったような感じで壮大なスケールが感じられました。
このスケール感が僕にとってスペースオペラの醍醐味としてこたえられないのです。
(2023/10/10記)
えっと、
日本の?それとも、ドイツの原本!
ペリー・ローダン・シリーズの全巻展示ですか!
これだけ長く続いていると、シリーズの文庫本だけで展示ができるのですね!
僕も一応中学生のときに第一巻を買ってからずっと揃えていますが、置き場所に困ってしまている状況です。
他の本との兼ね合いもありますし...
原題: DER VERLORENEN GESCHENKE DER HESPERIDEN VI / DER JAEGER VON GATAS
作者: A.エルマー(A.Ellmer) /H.G.エーヴェルス(H.G.Ewers)
訳者:嶋田洋一
発行:2022/07/15発行 ハヤカワ文庫SF2371
ペリー・ローダン・シリーズ日本版668巻、ネットウォーカーサイクル第36・37作です。
『番人の失われた贈り物』
永遠の戦士の武器としてGOIの攻撃から逃れた「番人の失われた贈り物」はプシオン放射により、ブルー族を支配するものでした。
ブルー族の中に元ハンザ・スペシャリストがいたりして、ブルー族が当初に比べて不気味さがなくなり、人間臭くなってきている感じがします。
このエピソードでは、パドラーの少年・タルナクが印象的でした。
『ガタスの狩人』
「番人の失われた贈り物」に対する免疫保持者がブルー族にいるというのは、ご都合主義のような気がしますが「番人の失われた贈り物」へのレジスタンス活動を組み立てるためには必要だったのでしょう。
ラストのアルフラルの言葉が大きなサプライズでした。
ナックの出自の謎が関わるストーリーラインの大きな転換点となっていきそうです。
(2023/06/25記)
何かすごそう!
原題: IM BANN DES PSYCH0G0JS / DER ZWECK HEILIGT DIE MITTEL
作者: K.マール(K.Mahr) / C.ダールトン(C.DArlton)
訳者:星谷馨
発行:2022/06/25発行 ハヤカワ文庫SF2369
ペリー・ローダン・シリーズ日本版667巻、ネットウォーカーサイクル第34・35作です。
『グッキー、危機一髪!』
惑星ピナフォルでカルタン人に捕まったグッキーの救出とその惑星の原住民の神官からの開放と絡めたエピソードです。
弱ったグッキーを気遣うブルが良かったです。
それにしても知識を持つことにより、住民を搾取する神官というのは類型的な感じがしました。
『謀略の惑星アスポルク』
ソト=ティグ・イアンへの抵抗組織であるGOIとコンタクトすべく惑星アスポルクに乗り込んできたグッキーですが、ここでも捕まってしまいます。
しかも捕まえたのはネットウォーカーの不倶戴天の敵であるウィンダジ・クティシャ。
これはGOIとコンタクトする秘密任務を負ったカルタン人のグアング・ダ=ガードが謀ったもの。
グッキーとソト=タル・ケルを救出して彼女は首尾良くGOIとのコンタクトに成功した形になりますが、この後どのような展開になるのでしょうか?
(2023/02/26記)
原題: ZU EHREN IJARKORS / DIE HOEHLEN DER EWIGKEIT
作者: H.G.フランシス(H.G.Francis) /P.グリーゼ(P.Griese)
訳者:渡辺広佐
発行:2022/06/15発行 ハヤカワ文庫SF2368
ペリー・ローダン・シリーズ日本版666巻、ネットウォーカーサイクル第32・33作です。
『イジャルコルの栄光のために』
ライニシュの愛人のアイスクシクサが登場します。
このエピソードのみの登場ですが、狂信的で野心ギラギラで結構印象的でした。
また、テラナー門が爆発し、門を中心に築かれた転送ネットワークが崩壊することになりますが、これと同時にイジャルコルによってエスタルトゥが行方不明であることが明らかにされてこのエピソードが終了します。
門による転送ネットワークは以外と簡単に崩壊してしまったという印象でした。
『永劫の洞窟』
植物生命体のケラ=フア=ザタラが登場します。
今まで登場したコマンザタラとフアカッガチュアの母親です。
このエピソードは未来をみることができるという彼女が語る言葉を中心に構築されています。
ローダン・シリーズにはときどき背景説明的なエピソードがありますが、このエピソードもそのような感じがしました。
(2023/02/19記)
原題: DER RAUB DER HYBRIDE / FLUCHT AUS DEM VERGESSEN
作者: E.ヴルチェク(E.Vlcek) /K.H.シェール(K.H.Scheer)
訳者:嶋田洋一
発行:2022/05/25発行 ハヤカワ文庫SF2366
ペリー・ローダン・シリーズ日本版665巻、ネットウォーカーサイクル第30・31作です。
『ハイブリッド植物強奪』
アラスカがハトゥアタノのメンバーであるファラガに助けられてハイブリッド植物となったジェニファーとデメテルとジェニファーをライニシュから盗み出すことに成功します。
一方、ライニシュは生命ゲームを失敗させようとする試みを推し進めますが、それは逆にロワとテケナーにとって願ったりかなったりの動きとなります。
このエピソードではまた、アラスカの目の前からいなくなったテスタレがエルンスト・エラートと行動を共にしてカゲロウの謎を追いかけていることも明らかになります。
結構多くのストーリーラインが錯綜しています。
これらがこのサイクルの最後で収束してくるのでしょうか。
『忘却からの脱出』
このエピソードはトスタンの”丸太”からの脱出についてのエピソードです。
シェールの書くエピソードはテンポよく進みます。
アクションも十分。
だから僕はシェールが好きなんだと再確認しました。(2023/01/15記)
原題:DAS GEHEIMUNIS DER WISSENDEN / DIE HARMONIE DES TODES
作者: M.シドウ(M.Sydow) /R.フェルトホフ(R.Feldhoff)
訳者:林啓子
発行:2022/05/15発行 ハヤカワ文庫SF2365
ペリー・ローダン・シリーズ日本版664巻、ネットウォーカーサイクル第28・29作です。
『全知者の秘密』
PIGのニッキ・フリッケルからの追求を逃れようと自分達が自死したように見せかけようとするカルタン人の全知者でしたが、ニッキは見破り、その計略に納得できない、全知者の一員になったばかりのダオ・リン=ヘイを捕えることに成功します。
それにしても全知者がかたくなに守ろうとするカルタン人の秘密とは、何なのでしょうか?
ウパニシャッド学校にあるカルタン人のような像との関係がありそうな気もします。
『死者のハーモニー』
希代の名歌手であるオファラーのサラアム・シインの物語。
最後は死者のハーモニーの投入でカレング・プロオに勝利して生命ゲームに参加することになるまでのエピソードです。
ペリー・ローダンシリーズによくあることですが、全く関係ないように思われるエピソードが始まるものの、最後には、大きなストーリーラインにつながっていきそうです。
どのようにつながっていくのでしょうか?(2022/11/08記)
原題: DER TOD EINES KRIEGERS / GEGENSCHLSG DER KARTANIN
作者: K.マール(K.Mahr) /A.エルマー(A.Ellmer)
訳者:赤根洋子
発行:2022/04/25発行 ハヤカワ文庫SF2362
ペリー・ローダン・シリーズ日本版663巻、ネットウォーカーサイクル第26・27作です。
『ある戦士の死』
やっと見え見えだったペレグリンの正体が明かされました。
登場人物達のペレグリンの正体に対する感度の鈍さに少しイライラしましたが。
また、永遠の戦士ペリフォルがあまりにもあっさりと倒されてしまいました。
迫力不足です。
それにしてもGOIの攻撃から逃れた謎の兵器「番人の失われた贈り物」の正体はなんなのでしょうか?
『カルタン人の逆襲』
隠密であるはずのカバレイ秘密基地であるにもかかわらず、GOIが要員の娯楽のために地上でロボットレースを開催するとは!
いくらなんでも不用心過ぎるような気がします。
カルタン人の攻撃であたふたするGOI基地。
巻の最後でマーカルとの間で相互不干渉協定を締結したのは収穫ではないでしょうか。(2022/10/11記)
原題: PALADIN VI / DER GROSSE BRUDER
作者: H.G.エーヴェルス(H.G.Ewers) /K.マール(K.Mahr)
訳者:星谷馨
発行:2022/04/15発行 ハヤカワ文庫SF2361
ペリー・ローダン・シリーズ日本版662巻、ネットウォーカーサイクル第24・25作です。
『パラディンVIの真実』
エネルプシ・エンジン奪取に失敗したGOIメンバーはスティギアンの宇宙要塞に捕まり、拷問を受けますが、最終的にペレグリンの助力で脱出に成功し、ヒゴラシュもスティギアンから離反することになります。
謎のペレグリンの正体ですが、当初ロルヴィクが復活したのかと思っていたのですが、どうやら「それ」のようです。
『ビッグ・ブラザー』
このエピソードでは、久しぶりに登場したアンブッシュ・サトーが大活躍。
しかしながら、自分の力の過信から、大きな傷手を負ってしまいます。
サトーの被庇護者であるかのように振る舞っていたペレグリンの正体がだんだんと「それ」であることがますます濃厚になってきました。(2022/09/28記)
原題: BRENNPUNKT BIG PLANET / REBELLION DER HALUTER
作者: H.G.フランシス(H.G.Francis) / H.G.エーヴェルス(H.G.Ewers)
訳者:鵜田良江
発行:2022/03/25発行 ハヤカワ文庫SF2360
ペリー・ローダン・シリーズ日本版661巻、ネットウォーカーサイクル第22・23作です。
『焦点のビッグ・プラネット』
惑星テルツロックに閉じ込められたドモ・ソクラトの脱出/救出劇です。
それと並行してスティギアンと戦うためにギャラクティカムを脱退するハルト人のエピソードが挿入されます。
最終的にドモ・ソクラトはもう一人のベンク・モンズとともにナックの力を借りて脱出に成功します。
このエピソードではティルゾというブルー族が特殊な能力をもって登場します。
いよいよスティギアンとの戦いが大きく動きそうです。
『ハルト人の反乱』
GOIとハルト人の連携でスティギアンへの大反攻が始まります。
「バス=テトのイルナ」の弟が登場。
確かイルナの弟はカッツェンカットだったはずですが、果たしてハルコンはカッツェンカットの生まれ変わりなのでしょうか?
暗黒空間生まれのヒゴラシュとエルサンド・グレルにも何か関係がありそうですし、いくつかの謎が生まれたエピソードでした。
この暗黒空間というのも、マイナス宇宙や暗黒のエレメントを思い出させられます。(2022/09/11記)
原題:KONFERENZ DER KRIEGER / TOSTAN, DER SPIELER
作者: P.グリーゼ(P.Griese) / K.H.シェール(K.H.Scheer)
訳者:嶋田洋一
発行:2022/03/15発行 ハヤカワ文庫SF2359
ペリー・ローダン・シリーズ日本版660巻、ネットウォーカーサイクル第20・21作です。
『戦士会議』
エスタルトゥがもういないという噂を打ち消すために会議を開く永遠の戦士達。
永遠の戦士の一員として女性が登場します。
1/12の割合というのは、低い気がします。
この作品が書かれた1986年のドイツでは、今の日本に比べても女性の社会進出は進んでいたような気がしますが、それでもこの比率なのかと思います。
また、永遠の戦士の助言者にネットウォーカーに通じている者がいることが、ちょっと意外でした。
こうなるとスパイものでも読んでいるような気分です。
『銀河ギャンブラー』
新しいキャラの登場です。
しかも太陽系帝国時代の伝説のキャラです。
ラトバー・トスタン。
クリフトン・キャラモンと同じようにしばらく主要キャラとして活動するのでしょうか。
丸太の謎もからんでどのような展開になっていくのでしょうか。(2022/09/06記)
原題:DIE ORPHISCHEN LABYRINTHE / DORIFER
作者:E.ヴルチェク(E.Vlcek) / K.マール(K.Mahr)
訳者:シドラ房子
発行:2022/02/25発行 ハヤカワ文庫SF2357
ペリー・ローダン・シリーズ日本版659巻、ネットウォーカーサイクル第18・19作です。
『オルフェウスの迷宮』
全エピソードからの続きでローダン、アラスカ、ヴェト、スリマヴォがロワとロンを救出するエピソード。
迷宮内での出来事の描写も何が何だかよくわかりませんでした。
この救出劇は、もっと引っ張るのかと思いきや、結構早く終息しました。
『ドリフェルへの密航者』
丸太の調査に単独で挑もうとするアトランですが、エイレーネが密航していました。
しかしながら、襲ってくる危機を何となく解決するエイレーネ。
ご都合主義もいいところのような感じです。
最後は、ハッピーエンドですんだから良かったものの、どうもペリー・ローダン・シリーズは若い女性の無鉄砲とも言える行動が一つのパターンとしてあるような気がします。
そのせいかエイレーネとスリマヴォがダブって見えてしまいます。(2022/09/02記)
原題:DER ROBOTER UND DER KLOTZ / DIE KALYDONISCHE JAGD
作者:P.グリーゼ(P.Griese) / E.ヴルチェク(E.Vlcek)
訳者:若松宣子
発行:2022/02/15発行 ハヤカワ文庫SF2356
ペリー・ローダン・シリーズ日本版658巻、ネットウォーカーサイクル第16・17作です。
『ロボットと”丸太”』
ジジと行動をともにするコマンザタラと同じ種族(知能があり能動的に行動できる植物)のフアカッガチュアが登場します。
どうやらこの種族は、異世界の種族のようで異世界と絡んだ大きな謎に関係しているようです。
新たなキャラとして旧式ロボットのダニエルも登場し、味のある行動をとります。
ダニエルには引き続き活躍して欲しいものです。
『カリュドンの狩り』
オルフェウス迷宮に追放された息子のロワを救出しようとするローダンとアラスカ、それにヴェトとその伴侶となったスリマヴォのエピソードです。
スリマヴォがヴェトと結婚していたことはこのエピソード最大のサプライズでした。
このストーリーラインの次のエピソードでは、ローダン、アラスカ、ヴェト+スリの三組がオルフェウス迷宮に挑戦しそうですが、どのような展開が待っているのでしょうか。(2022/07/21記)
原題:DIE KOLONISTEN VON LAO-SINH / HORCHPOSTEN PINWHEEL
作者:M.シドウ(M.Sydow) / H.G.フランシス(H.G.Francis)
訳者:井口富美子
発行:2022/01/25発行 ハヤカワ文庫SF2351
ペリー・ローダン・シリーズ日本版657巻、ネットウォーカーサイクル第14・15作です。
『ラオ=シンの入植者』
カルタン人のダオ・リン=ヘイの視点から描かれたエピソードです。
今回で謎の「声」の正体が明らかになります。
カルタン人の「高位女性」の上に位置する「全知女性」18人です。
ダオ・リン=ヘイはその後継者として選ばれたのですが、アルドゥスタアルに急に呼び戻された理由を知らされず、降格されたと誤解したことから苦悩し、なかなか「声」に従わず、テラナーに捕まりそうになります。
ついダオ・リン=ヘイに感情移入してしまいそうです。
また、カルタン人の名前は中国人の名前を連想させられます。
『盗聴拠点ピンホイール』
前エピソードとは逆にテラナーの視点からダオ・リン=ヘイの追跡劇が描かれています。
盗聴能力者のポエル・アルカウンの成長物語ということもできるかもしれません。
このネットウォーカーサイクルはクロノフォシルサイクルよりもワクワク感が感じられます。
ヒロイック・ファンタジーを思い起こさせる「深淵」よりも大宇宙を舞台にしているからでしょうか。(2022/07/11記)
原題:HOELLE SOTHOM / DIE SPUR DER KARTANIN
作者:H.G.エーヴェルス(H.G.Ewers) / A.エルマー(A.Ellmer)
訳者:渡辺広佐
発行:2022/01/15発行 ハヤカワ文庫SF2350
ペリー・ローダン・シリーズ日本版656巻、ネットウォーカーサイクル第12・13作です。
『地獄のソトム』
ソト・ティグ・イアンのブルー族に対する攻撃作戦を探るべくティフラーはじめ5人がその本拠地のソトムに侵入し、首尾良く情報を入手するまでのエピソードです。
気になっていた前エピソードで登場した謎の存在はどうやら「それ」だったようです。
作戦を知られてもなお、肝は知られていないとするソト・ティグ・イアンの自信が不気味です。
『カルタン人の行方』
カルタン人のエスタルトゥへの進出の謎を解明すべくニッキ・フリッケルのチームが出動します。
このエピソードでのファジーは、ちょっと期待はずれでしたが、その仲間達とともに脇役として、少しホッとさせられました。(2022/07/06記)
原題:HEISSE FRACHT FUER TERRA / UNTERNEHMEN GOETTRTSCHREIN
作者:K.マール(K.Mahr) / H.G.エーヴェルス(H.G.Ewers)
訳者:鵜田良江
発行:2021/12/25発行 ハヤカワ文庫SF2348
ペリー・ローダン・シリーズ日本版655巻、ネットウォーカーサイクル第10・11作です。
『テラへの道』
ファジーの一行が遂にテラに到着し、H.G.アダムスに会い、チャヌカーのカルタン人のことを報告するまでのエピソードです。
前ソトのストーカーの運命についても触れられています。
最後にファジー一行は新しい伝令任務につくことになります。
ファジーはまだまだ活躍するようです。
『神聖寺院作戦』
このエピソードでは、GOIのトップであるティフラーとその仲間がチョモランマのウパニシャド学校に潜入してソト=ティグ・イアンのブルー族攻撃の情報を入手する作戦を決行しています。
途中、危機に陥ったメンバーを謎の存在が助けますが、どうやらそれはダライモク・ロルヴィクではないかと思われるのですが、どうでしょうか。
後続のエピソードで明らかにされるのでしょう。(2022/06/28記)
原題:VORSTOSS IN DEN DUNKLEN HIMMEL / DAS WUNDER DER MILCHSTRASSE
作者:E.ヴルチェク(E.Vlcek) / K.マール(K.Mahr)
訳者:嶋田洋一
発行:2021/12/15発行 ハヤカワ文庫SF2347
ペリー・ローダン・シリーズ日本版654巻、ネットウォーカーサイクル第8
・9作です。
『暗黒空間突入』
このエピソードでは、アラスカが正体を隠してハトゥアタノに傭兵として雇われます。
また、デメテルとジェニファーたちが植物とハイブリッドになってしまっているという衝撃の事実が明らかになります。
ロワとロナルドも生きているようです。
今後の新たな展開が期待されます。
『銀河系の奇蹟』
ブリーの副官だったファジーが大活躍のエピソードです。
ファジーというキャラはなかなか味があります。
今後も活躍して欲しいものです。
また、永遠の戦士に対するレジスタンス組織のGOIが登場します。
こちらも今後の新たな展開に期待です。
(2022/06/21記)
原題:DAS HAUS DER FUENF STUFEN / DAS GEHEIMNIS VON CHANUKAH
作者:A.エルマー(A.Ellmer) / C.ダールトン(C.Darlton)
訳者:星谷馨
発行:2021/11/25発行 ハヤカワ文庫SF2344
ペリー・ローダン・シリーズ日本版653巻、ネットウォーカーサイクル第6・7作です。
『五段階の衆』
永遠の戦士配下の新手のネットウォーカーに対する刺客登場です。
その刺客の一員がナック種族でした。
ナック種族はどうも謎です。
惑星トペラズでの行動では反永遠の戦士のような振る舞いを見せたり、このエピソードでは反ネットウォーカーだったり、どのような位置づけになっていくのでしょうか。
『チャヌカーの秘密洞窟』
久々にグッキー登場。
また、エルンスト・エラートへの突然の言及もありました。
いよいよカルタン人についての謎も深まってきました。
このエピソードでもファジーが活躍。
ブルともいいコンビに思えます。
今後も活躍していくのでしょうか。
(2022/06/08記)
原題:STERNENSTAUB
作者:フランク・ボルシュ (F.Borsch)
訳者:柴田さとみ
発行:2017/07/25 発行 ハヤカワ文庫SF2135)
ローダンNEO=ペリー・ローダン・シリーズのリブートです。
オリジナル版に比べてかなりスタイリッシュであり、モダン・スペース・オペラといった趣です。
オリジナルの設定に加えて、ブルが機械オタクだという設定があったりして、思わずクスリとしてしまいました。
また、ジョン・マーシャルが児童保護施設の責任者だったりして、オリジナルとは異なる設定もあります。
いずれにせよ、ペリー・ローダンを再体験するというよりは追体験するとでも言ったほうがいいのかもしれません。(2022/05/31記)
原題:DER RETTER VON TOPELAZ / DAS GERICHT DER ELFAHDER
作者:P.グリーゼ(P.Griese) / A.エルマー(A.Ellmer)
訳者:林啓子
発行:2021/11/15発行 ハヤカワ文庫SF2343
ペリー・ローダン・シリーズ日本版652巻、ネットウォーカーサイクル第4・5作です。
『トペラズの救世主』
ローダンによるエイレーネの解放がこのエピソードで完結します。
思ったほど引っ張りませんでした。
新たにラオ=シンとカルタン人の関係の謎が発生。
カルタン人は思ったよりずっと深くスト-リーラインに係わってくるような気がします。
『被告人ブル』
エルファード人に捕まり、裁判にかけられたブル。
このエピソードも、次エピソード以降に引きずっていくのかと思いきや、ヴォルカイルの登場であっさりと解決。
味方となったヴォルカイルの頼もしさが目立つ一方、エピソードがあっさりと解決されていくような気がします。
(2022/05/30記)
原題:EIRENES SPUR / SCHICKSALSPUNKT TERRANER-TOR
作者:H.G.フランシス(H.G.Francis) / H.G.エーヴェルス(H.G.Ewers)
訳者:鵜田良江
発行:2021/10/25発行 ハヤカワ文庫SF2341
ペリー・ローダン・シリーズ日本版651巻、ネットウォーカーサイクル第2・3作です。
『エイレーネの行方』
失踪した娘のエイレーネを探して単独行動するローダン。
エイレーネはフィロアドに捕まった後、まわりまわってドクレドの元に送られます。
ドクレドはクロノフォシルサイクルに続いての再登場ですが、これから先の何かの伏線にもつながるんでしょうか?
このエピソードでは、ローダンが同盟者を見つけ、エイレーネのシュプールをつかみ始めたところで終わります。
『テラナー門の運命点』
ローダンは新たな同盟者であるゴルグドの助けを借りてエイレーネの救出に成功し、惑星パイリアからの脱出に成功したかに思えましたが、ラストでまた窮地に陥ってしまいます。
どうも脱出するまでのことがトントン拍子に行き過ぎるような気がしていました。
久しぶりにローダン・シリーズで次の巻が早く読みたい展開です。
(2022/05/16記)
Wikipedia見ても、よくわかりません。お願いします。
読むのを断念して、幾十年。500巻は記念に買いましたけど、まだ、続いているんですね。よろしくお願いします。
ちなみに、当時、神保町で第一巻の初版本、程度が悪かったのですが、手に入れています。
今、色々作業に追い詰められて、本を読むまとまった時間がありません。
1~8巻読み終えるのまだまだです。ごめんなさい。
ローダンNEO面白いですね!ローダンとブルいいキャラです。話しの先ではブルいなくなるのかな?それはそれで寂しいです。
原題:IM GARTEN DER ESTARTU / DIE GAENGER DES NETZES
作者:E.ヴルチェク(E.Vlcek) / K.マール&E.ヴルチェク(K.Mahr & E.Vlcek)
訳者:嶋田洋一
発行:2021/10/15発行 ハヤカワ文庫SF2340
ペリー・ローダン・シリーズ日本版650巻、クロノフォシルサイクル第100作とネットウォーカーサイクル第1作です。
『エスタルトゥの庭園』
クロノフォシルサイクルの後半でコスモクラートと決別したローダンやアトラン達。
その一方超越知性体エスタルトゥの第三の道も実はプテルス種族による超越知性体の意図の曲解であったことがわかります。
最後にロワとテケナーが絶望的な状況に置かれたところでクロノフォシルサイクルは終わります。
ちょっとあっさりし過ぎる終わり方のような気がします。
『ネットウォーカー』
上のエピソードから十数年後。
ネットウォーカーとして活動するペリー他の面々。
ローダンの娘のエイレーヌも登場しますが、早々に失踪。
別のキャラクターのはずなのですがどうしても僕にとってはスリマヴォとイメージがダブってしまいます。
クロノフォシルサイクルで宙ぶらりんになったエピソードも結構あるので、それがどのように回収されていくのか楽しみです。(2022/05/05記)
いつか1巻ずつ書こう書こうと思いながら、なかなか書けないでいるうちに今は651巻の読書中。
「宇宙ハンザ」サイクルと「無限艦隊」サイクルを読了し、650巻で「クロノフォシル」サイクルが終わって新たに「ネットウォーカー」サイクルに入りました。
ここで踏ん切りをつけ、649巻までの感想はあきらめ、650巻から感想を再び書き始めたいと思います。
あまりに長大なシリーズだけにどこまで続くかわかりませんが、頑張ってみたいと思います。
ペリー・ローダン・シリーズ日本版506巻、宇宙ハンザサイクル第12作と第13作です。
『第五使者の誕生』
コンピュータ悪性セルによってボウルメースターは次第に異形のものに変身していきます。
そして第五使者を名乗り、悪性セルのサブシステムを埋め込まれたアデレーアを引き連れて転送機で月に移動し、ネーサンを乗っ取ろうとしますが、キウープによって一旦失敗します。
なおも月に向かおうとする第五使者ですが、キウープの機転で相対未来において消滅させられてしまいます。
無敵に思えた第五使者も、どうやら排除することができましたが、一時は、どうなることかと思いました。
久しぶりに戦慄させられました。
『プログラミングされた男』
このエピソードは、幕間劇のようなものでしょうか。
セト=アポフィスの工作員対ハンザ・スペシャリストの戦いです。
アルコン人のゴロンがいい味を出していたと思います。
アルコン人もたまには、まともな人間がいるということで...
「第五使者の誕生」(2015/11/05読了 原題:ANGRIFF DER BRUTZELLEN / DER PROGRAMMIERTE MANN 作者:グリーゼ&フランシス(P.Griese & H.G.Francis) 訳者:星谷馨 2015/10/15発行 ハヤカワ文庫SF2031)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版505巻、宇宙ハンザサイクル第10作と第11作です。
『マルディグラの工作員』
ローダンはキウープ救出に活躍したエールツとともにマルディグラにやって来ました。
そしてディルト人のミミの支援を得て、秘密基地に行き、ウイルスのことを知ります。
一方、子どものオラフ、ジョン・ナックナロム・ケンサラーはセト=アポフィスの工作員として活動し、惑星マルディグラを混乱におとしいれますが、ミミの活躍でローダンは何とか危機を乗り切り、コンピュータ・ウイルスをテラに持ち帰ることに成功します。
工作員たちは死んだエールツを除いて工作員として活動していた時期の記憶を失い、元の生活にもとっていきます。
いよいよセト=アポフィスの攻撃が本格化してきたようです。
『コンピュータ人間』
上のエピソードで入手したコンピュータ・ウイルス=悪性セルはテラニア・シティで研究され、対抗すべく警察セルが作られようとしています。
しかしながら、第一世代はうまく働きません。
その一方でキウープも悪性セルへの対抗措置を秘密裏に研究しています。
そうこうするうちに悪性セル研究のリーダーであるマルセル・ボウルメースターが自分の不注意からウイルスに憑りつかれ、次第に体の構造も変性してきます。
その助手のアデレーアは、ボウルメースターを救おうとしますが、逆に悪性セルのサブシステムを体内に埋め込まれてしまい、悪性セルの言うことを聞かざるを得なくなります。
これ以上はないという位の最悪の事態です。
悪性セルは、目標である月のネーサンに着々と近づいています。
果たしてどのような形でこの危機から逃れることができるのでしょうか。
「マルディグラの工作員」(2015/10/17読了 原題:AGENTEN AUF MARDI-GRAS / DER COMPUTERMENSCH 作者:ヴルチェク&グリーゼ(E.Vlcek & P.Griese) 訳者:赤根洋子 2015/09/25発行 ハヤカワ文庫SF2027)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版504巻、宇宙ハンザサイクル第8作と第9作です。
『宇宙ハンザ』
このサイクルに入り、初めてローダンが登場します。
このエピソードでは、まずこのサイクルの時代状況が説明されます。
あと、重要なのは、この後のエピソードで重要な役割を果たすキウープが初登場することです。
そして、事件の発端として、マルディグラのコンピューター発狂事件が発生します。
そして、犯罪者が根絶させられたはずの社会に、生まれついての犯罪者が登場します。
ロバート.W.G.エールツです。
何か意味ありげです。
出だしとしてまずまずと言っていいのではないでしょうか。
『コンピュータ、発狂す』
惑星マルディグラでは、コンピュータが発狂したかのような、変な動きをし始めます。
しかも、完全に自分は正常であると主張して。
セト=アポフィスの攻撃です。
マルディグラでは、コンピュータ悪性セルによって、異常な動きをするコンピュータのアルバートにより、ハンザ同盟の商館が危機に陥り、一部の人間が、秘密基地に逃げ込み、かろうじて正常化を図ろうとしますが、多勢に無勢で、
かなり不利です。
ここにまたまた魅力的な異星人、ディルト人のミミが登場します。
最初から、危機に次ぐ危機。
かなりとばしています。
続刊が楽しみです。
「宇宙ハンザ」(2015/10/07読了 原題:DIE KOSMISCHE HANSE / EIN COMPUTER SPIELT VERRUECKT 作者:フォルツ&ヴルチェク(W.Voltz & E.Vlcek) 訳者:渡辺広佐 2015/09/15発行 ハヤカワ文庫SF2026)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版503巻、宇宙ハンザサイクル第6作と第7作です。
『フェロイ星系への決死隊』
アイチャルタン人の捕虜となった3人を救出するために、宇宙船《サントマール》はアイチャルタン人に攻撃をしかけますが、返り討ちにあい、破壊されてしまいます。
一方捕虜の3人はアイチャルタン人から尋問されますが、その最中にスプーディが脱落してしまいます。
3人はスプーディが脱落する致命的な疫病に罹病しているのではないかと疑う中で、クラン人の救助船から逃げますが、最終的には、宙賊の3=マルリによって目的地には達することができず、クラン人の医療船に収容され、治療を受
けることになってこのエピソードは終わります。
疫病の扱いがちょっとご都合主義のような感じもしますが、宇宙空間での活動の描写は、結構気に入りました。
『惑星クラトカンの罠』
3人は惑星クラトカンに卸されますが、そこの指揮官チェルタイトリンは、自分に後ろ暗いところがあることから、3人を秘かに殺させようとします。
しかしながら刺客として選ばれたロルドスは、むしろ3人の味方となってしまい、チェルタイトリンはクラトカンから逃げようとしたことが発覚し、3人は助かります。
エピソードの最後は3人が巡洋艦《ブロッドム》で旅立つところで終わりますが、果たして3人は《ソル》を見つけることができるのでしょうか?
「惑星クラトカンの罠」(2015/09/14読了 原題:TODESFAHRT NACH FELLOY / DIE FALLE VON CRATCAN 作者:マール&ダールトン(K.Mahr & C.Darlton) 訳者:小津薫 2015/08/25発行 ハヤカワ文庫SF2023)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版502巻、宇宙ハンザサイクル第4作と第5作です。
『第八艦隊ネスト』
引き続き宇宙船《アルサロム》に乗り込んだベッチデ人3人のストーリーラインです。
3人は次第に宇宙船に馴染んできたものの、突如《アルサロム》は宙賊のアイチャルタン人に襲われます。
最終的に、《アルサロム》の第十艦長であるツィクが手引きしたものであることがわかるのですが、ベッチデ人の3人は、危機の中にあって、うまく状況を切り抜け、第八艦隊ネストの第一指揮官であるカルザにその危機対処能力を評
価されます。(3人はそのことを知りませんが)
どうやら、これから先この3人は何やら大きな役割を果たすことになりそうな匂いがします。
『理解レベルの段階』
カルザに認められた3人は、知らされずに密かに〝試験地1″と呼ばれる惑星で艦隊乗員としての適性テストを受けることとなります。
とはいうものの、この〝試験地1"は、受験者のメンタリティにとって特殊すぎるために、合格率は非常に低く、長く顧みられなかった惑星でもありました。
テストの内容はアイチャルタン人が侵攻してきたという想定の惑星を偵察するというもので、3人は無事に試験を最後までパスするのですが、そこに、惑星にいるはずのないアイチャルタン人が介入し、3人は捕えられてしまいます。
3人の冒険物語なのですが、それでも、全般的な背景情報等がなく、手探りでエピソードを読み進めているような感じです。
これから先、どのようにローダン達のすとーりーらいんにつながっていくのでしょうか。
「第八艦隊ネスト」(2015/08/29読了 原題:NEULINGE AN BORD / DIE STUFEN DER ERKENNTNIS 作者:テリド&マール(P.Terrid & K.Mahr) 訳者:若松宣子 2015/08/15発行 ハヤカワ文庫SF2022)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版501巻、宇宙ハンザサイクル第2作と第3作です。
『キルクールの狩人』
宇宙ハンザサイクルの本格的なスタートです。
しかしながら、全くローダンと関係なさそうなシチュエーションから始まります。
宇宙の城サイクルの中でローダンから《ソル》を与えられて袂を分かったソラナーがから追放された集団の子孫が、昔の技術や習慣を変容させた形で保持し、惑星キルクールで首領生活を送っているというシチュエーションです。
昔持っていた高度な技術が世代を経るごとに魔法や信仰の対照に変容していくというのは、よくある設定です。
また、ソラナーと行動を共にしたブジョ・ブレイスコルの子孫と思われるジェルグ・ブレイスコルも登場しますし、ドウク・ラングルと思われる山の老人も登場します。
このエピソードの最後では、正体不明の宇宙船が着陸しますが、一体、キルクールに住むこのソラナーの子孫のベッチデ人から、どのようにローダン達のエピソードにつながっていくのでしょうか。
『白い船の異人』
正体不明の白い宇宙船は《ソル》ではなく、クラン人の宇宙船《アルサロム》でした。
クラン人については、ライオンのような頭部をしているということで、以前どこかに登場した記憶はあるのですが、どのエピソードだったか思い出せません。
彼らはスプーディという寄生生物をベッチデ人に寄生させ、知能を高め、自分たちの傘下に組み入れることを目的としていたのです。
中でも『キルクールの狩人』でメインを張ったサーフォ・マラガン、ブレザー・ファドン、スカウティが選抜され、《アルサロム》に乗り組むことになります。
彼らは、《アルサロム》の乗組員になることが目的ではなく、実は《ソル》を探し出すことが真の目的なのですが、それは、あまりおおっぴらにはしていません。
これからしばらくこの3人の冒険が語られるのでしょうか?
「白い船の異人」(2015/08/18読了 原題:DIE JAEGER VON CHIRCOOL / DAS WEISSE SCHIFF 作者:マリアンネ・シドウ(Marianne Sydow) 訳者:増田久美子 2015/07/25発行 ハヤカワ文庫SF2017)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版500巻、宇宙の城サイクルの第100作と宇宙ハンザサイクル第1作です。
遂に1,000番目のエピソードに到達しました。
思い起こせば、中学生のときに第一巻の邦訳を読んだときは、ここまで邦訳が続くとは、夢にも思いませんでしたし、その後ドイツにホーム・ステイしたときに買ったドイツ語版のヘフトも邦訳されるとは、夢にも思いませんでした。
自分自身が一つのエピソードだけですが、下訳もすることになるとは、ローダンをいつか邦訳することが夢だったものの、実現するとも思ってもいませんでした。
ハヤカワ文庫SFとしても、その約4分の1がローダン・シリーズです。
感慨一入です。
『帰郷』
ついにローダンが銀河系に戻ってきます。
そして、立ち寄ったマルタッポンでオービターから騎士のステータスを持っていると認められます。
なんということでしょうか!
その一方で、コレッロが身につけていた細胞活性装置が消えてしまいます。
デメテルと結婚しようとしているダントンがいなくなったことと合わせて考えると、ダントンがデメテルのために盗んだような気もしますが...
いずれにせよ、これで一区切りです。
『テラナー』
間に何か意味ありげな短い文章をはさみながら、シリーズの今までを簡単にたどります。
ある意味では、今までの総括でしょうか。
そして、ローダンは"それ″に呼び出され、超知性体の進化について聞かされます。
超知性体である"それ″が進化すると物質の泉になり、さらに進化するとコスモクラートになるというものです。
驚きました。
今まで何となくコスモクラートは超知性体の下位の存在だと思い込んでいましたので...
ただ、ローダンは"それ″からライレの目を使うことにより、限られた領域だけではあるものの、瞬時に移動できる能力を与えられます。
さらにセト=アポフィスと戦うために宇宙ハンザを組織するようにローダンに伝えます。
"それ″のもとから戻ったとき、ローダンは宇宙ハンザ歴 元年を宣言します。
新しいサイクルのスタートです。
「テラナー」(2015/08/05読了 原題:HEIMKEHR / DER TERRANER 作者:フランシス&フォルツ(H.G.Francis & W.Voltz) 訳者:嶋田洋一 2015/07/15発行 ハヤカワ文庫SF2016)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版499巻、宇宙の城サイクルの第98作と第99作です。
『サイコドの道』
アムトラニクとジェン・サリクの対決に決着がつきます。
マルゴルの大波がまたまた変化してジェン・サリクへの悪影響がなくなり、その結果、ジェン・サリクが騎士のオーラを取り戻してアムトラニク=トロダーをあっさりとやっつけてしまうのです。
いくらツォッターの王テツォールの助けを借りたとはいえ、あまりにも、あっさりと決着がついてしまい、拍子抜けでした。
まさか、後になってから、実はアムトラニク=トロダーはやっつけられたふりをして、ということにならないでしょうか。
それほど、あっけない決着でした。
『歓迎されざるテラナー』
このエピソードは、単にポスビもマルゴルの大波の悪影響を受けていた、というだけのエピソードのようです。
ひょっとしたら、1,000巻までの帳尻合わせではないかと思われる程、メイン・ストーリーともほとんど関係がなさそうなエピソードです。
最後は、マルゴルの大波が変質したことにより、めでたしめでたしとなりますが、もう一つの出来でした。
「サイコドの道」(2015/07/22読了 原題:STRASSE DER PSYCHODE / TERRANER UNERWUENSCHT 作者:ヴルチェク&ダールトン(E.Vlcek & C.Darlton) 訳者:嶋田洋一 2015/06/25発行 ハヤカワ文庫SF2012)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版498巻、宇宙の城サイクルの第96作と第97作です。
『《ヴァジファー》との戦い』
ジェン・サリクはついにオービターに捕まってしまいます。
間一髪ヴァリオ=500は逃げることができましたが...
一方、アムトラニクの乗る《ヴァジファー》は、受けた損傷を修理するために惑星ウルレーに着陸します。
しかしながら、そのことは監視装置によって見つけられ、最終的にガルベシュ軍団はアムトラニクを残して全滅してしまいます。
その間、ヴァリオ=500によってサリクはティフラーに派遣されてきたテケナー夫妻に救出され、テラに向かいます。
それにしても、一人になっても、まだ戦いをやめようとしないアムトラニク。
なんという精神的なタフさを持っているのでしょうか。
『最後の戦闘』
アムトラニクは、《ヴァジファー》のプログラムにより、トロダーへと変身します。
トロダーはアムトラニクを集合体のサイボーグといったようなもので、百数十に分かれており、それぞれが独立して動くことができます。
アムトラニクの長年の宿敵であるジェン・サリクは、ティフラーの反対を振り切り、アムトラニク=トロダーのいる惑星に向かい、そこで最期の対決をしようとします。
しかしながら、騎士のオーラを失っていたサリクは簡単にトロダーに敗れてしまい、操られるようになってしまいます。
それにしても、長年の宿敵であるだけで、いる場所がわかってしまうとは。
何やら神秘めいています。
いよいよガルベシュ軍団最後のトロダーとの戦いでクライマックスです。
「《ヴァジファー》との戦い」(2015/07/08読了 原題:DER KAMPF GEGEN DIE VAZIFAR / DER LETZTE WAFFENGANG 作者:エーヴェルス&ヴルチェク(H.G.Ewers & E.Vlcek) 訳者:渡辺広佐 2015/06/15発行 ハヤカワ文庫SF2011)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版497巻、宇宙の城サイクルの第94作と第95作です。
読了してから3ヶ月弱が経ってしまいました。
『けものたちの稜堡』
マルゴルの放射の影響で、ガルベシュ軍団の宇宙船は次々とショウルマーガーに墜落しますが、アムトラニクの乗船する《ヴァジファー》だけは、何とか無事に着陸することができます。
ショウルマーガーにあったガルベシュ人の秘密基地は百二十万年の間に朽ち果ててしまっていました。
しかし、深淵の騎士の基地は、無事に百二十万年を耐えたのに、ガルベシュ人の基地が朽ち果ててしまうのは、ちょっと解せないような気がしました。
同じ位の科学技術レベルだったはずなのでは?
しかしながら、太古の時代にガルベシュ人の仕えていたグールを利用して、アムトラニクは、ショウルマーガーにアムトラニクを追ってきたGAVOKとテラの艦隊から間一髪のところで逃れ、マルゴルの放射を止めるべくプロヴコン・ファ
ウストに向かいます。
それにしても、アムトラニクはしぶといです。
『長時間兵器』
アムトラニクの放射が変化し、ガルベシュ人に対して、有効でなくなる一方、ジェン・サリクに害を及ぼすようになりました。
今や、ジェン・サリクのオービターとなったヴァリオ=500とともに、その原因を探るサリクですが、なかなかわかりません。
そうこうするうちに、深淵の騎士オーラが消えたサリクはオービターたちに追われ、逃げ回ります。
一方、アムトラニクはプロヴコン・ファウストに無事到着。
そして、ローダン一行が銀河に戻ってきましたが、マルゴルの放射に気づき、その情報を求めてポスビの中枢である二百の太陽の星に立ち寄ることにします。
どうも、マルゴルの放射の変化について納得ができません。
それにしても、ヴァリオ=500がジェン・サリクのオービターになるとは!
なかなかピタッとはまるような気がします。
「長時間兵器」(2015/06/16読了) 原題:BASTION DER BESTIEN / PROBLEM LANGZEITWAFFE 作者:テリド&エーヴェルス(P.Terrid & H.G.Ewers) 訳者:林啓子 2015/05/25発行 ハヤカワ文庫SF2006
僕が読むときは、「永遠の終わり」を最後にしようかと思っています。
1)「われはロボット」から始まって「ロボットの時代」他のロボットもの
2)「ネメシス」「鋼鉄都市」「はだかの太陽」「夜明けのロボット」「ロボットと帝国」
3)「宇宙気流」「暗黒星雲のかなたに」「宇宙の小石」
4)「ファウンデーションへの序曲」『ファウンデーションの危機(ベンフォード)』「ファウンデーションの誕生」『ファウンデーションと混沌(ベア)』『ファウンデーションの勝利(ブリン)』
5)ファウンデーション三部作
6)「ファウンデーションの彼方へ」「ファウンデーションと地球」
7)「永遠の終わり」
といった順番で読もうかと思っています。
アジモフの未来史シリーズの最初というと「永遠の終わり」ということになるのでしょうか。
ペリー・ローダン・シリーズ日本版496巻、宇宙の城サイクルの第92作と第93作です。
読了してから3ヶ月弱が経ってしまいました。
『最後の軍団』
ガルベシュ軍団を苦しめる謎の放射の正体を突き止めたラーサ・ヒオブ。
アムトラニクと交渉しようとしますが、捕えられてしまいます。
しかしながら、クリスタル知性体のアムトラニクに対する脅しで何とか助かります。
その一方で、放射からアムトラニク達を解放するために自分たちの一部を与えたクリスタル知性体は、その間違いに気づき、自らをエントロピー最大化してしまいました。
ちょっと残念な結果でした。
魅力的な異種知性体だったのですが...
それにしても、謎の放射がマルゴルの放射だったとは!
意外な展開でした。
『ビーストロアの恐怖』
冒険を求めて生態系のバランスが狂っている惑星のショウルマーガーにやって来たブレッツ。
生態系のバランスが狂っているのは、ガルベシュ人の秘密基地があるので、それを守るためにアレンジされていたからです。
そして惑星インバスからやって来たアムトラニク軍団。
さらにアラスの研究者たちが絡みます。
クリスタル知性体と同様に幕間劇的なエピソードでありながら、メインストーリーに大きく影響しそうなエピソードでした。
とは言うものの、もう一つ全体とのバランスがよく見えなかったせいか、ちょっと読んでいて居心地がよくなかったです。
「ビーストロアの恐怖」(2015/06/03読了 原題:DIE LETZTE HORDE / BESTIENRUMMEL 作者:マール&グリーゼ(K.Mahr & P.Griese) 訳者:嶋田洋一 2015/05/15発行 ハヤカワ文庫SF2005)
Trantorという綴りも一緒です。
クルト・マールがアシモフの未来史シリーズからとってきたのでしょうか?
僕としては、アシモフの銀河帝国シリーズとロボットシリーズを合わせた未来史シリーズを発表順ではなく、物語の年代順に読んでみたくなりました。
ヴォクトを読了してから取り組んでみようかと思います。
ペリー・ローダン・シリーズ日本版495巻、宇宙の城サイクルの第90作と第91作です。
読了してから約3ヶ月以上が経ってしまいました。
『オービターの未来』
ウォオウナルでオービターの理想郷を創ろうとしたカーニー・ハルカーですが、このエピソードのラストで最期を迎えます。
一方、マルタッポンから脱出したアムトラニクは、自分がガルベシュ軍団の司令官であることを明かし、呼び寄せたギル艦隊を率いて銀河系に向かいます。
アムトラニクの正体が明かされたことでジェン・サリクは正真正銘の深淵の騎士としてオービターに認められ、オービターによる人類への敵対行為をやめるように命じました。
そしてオービター生産の施設を破壊します。
これで、オービターはもう生産されなくなり、現存のオービター達の寿命がつきれば、それでオービターはいなくなってしまうことになります。
カーニー・ハルカーが気の毒に思われると同時にただガルベシュ軍団と戦うためにだけ生を受けたオービターが哀れに感じられます。
ただ、一万二千隻のギル艦隊を率いるアムトラニクが不気味です。
『幸福をもたらす者』
アムトラニクとギル艦隊が謎の放射で苦しみながら、惑星インバス近くに現れます。
惑星インバスは調査船トランターがモジュール石英を見つけた惑星。
トランターの船長グラドル・シャコは危機にあるギル艦隊をそれと知らずに救援に向かいますが、その途中でアムトラニクの艦隊であることに気づきますが、時すでに遅く、アムトラニクに捕えられてしまいます。
船長でありながら、慎重さを欠くシャコの行動に疑問を感じ得ません。
アムトラニクについて警告されながら、そのことをほとんど無視するとは!
一方、モジュール石英がクリスタル知性体であることをつきとめたラーサ・ヒオブはクリスタル知性体の不調を治し、コンタクトすることに成功するものの、このエピソードは、ギル艦隊がトランターに着陸しようと動き出したところで終わりますが、今後の展開が楽しみです。
「幸福をもたらす者」(2015/05/01読了 原題:DIE ZUKUNFT DER ORBITER / PLANET DER GLUECKSBRINGER
作者:フランシス&マール(H.G.Francis & K.Mahr) 訳者:星谷馨 2015/04/25発行 ハヤカワ文庫SF2002)
今週中には500巻を読み始められるでしょう。
一応501巻までは入手しておりますが...
購入はネット経由です。
ペリー・ローダン・シリーズ日本版494巻、宇宙の城サイクルの第88作と第89作です。
読了してから約3ヶ月が経ってしまいました。
『播種船の侵入者』
幕間劇のようなエピソードの続きです。
言ってみれば、2エピソードで幕間劇を構成している感じです。
「星の街の最期」では、過去を語り、このエピソードでは、小説上の現在の播種船をめぐる冒険です。
このエピソードの最後で人類は播種船を引き継ぎ、危機への対応は一段階進みます。
次のエピソードからメインストリームへ復帰のようです。
『深淵の騎士との対決』
このエピソードでは、深淵の騎士のコード保持者と名乗るガルベシュ人のアムトラニクと深淵の騎士の記憶や能力を突然受け継ぐことになったジェン・サリクの対決と、ウォオルナルでのカーニー・ハルカーのサブ・エピソードが交互に語られます。
カーニー・ハルカーはウォオルナルでオービターの理想郷を作ろうとします。
一方で、アムトラニクは、アーガイリスの支援を受けたジェン・サリクに、すんでのところで偽物であることを暴露され、脱出してウォオルナルで製造されていた支配下のオービターを呼び出します。
これからいよいよ深淵の騎士対ガルベシュ人の対決が続くのでしょう。
「播種船の侵入者」(2015/04/23読了 原題:DIE SANFTEN INVASOREN / DUELL DERERBFEINDE 作者:シドウ&フランシス(M.Sydow & H.G.Francis) 訳者:星谷馨 2015/04/15発行 ハヤカワ文庫SF2001)
ペリー・ローダン・シリーズ日本版493巻、宇宙の城サイクルの第86作と第87作です。
読了してから3ヶ月以上が経ってしまいました。
『オービターの宿敵』
このエピソードでは、ガルベシュ人のアムトラニクが深淵の騎士のコード保持者ケイジャーと名乗り、オービターの本拠地にうまく入り込みます。
その一方で、ジェン・サリクは地球において侵攻してきたオービターにより、深淵の騎士として認識されます。
オービターの本拠地のマルタッポンと地球の両サイドで深淵の騎士、あるいはコード保持者として、対立するアムトラニクとサリク。
サリクは、単身マルタッポンに乗り込むことにします。
いよいよガルベシュ人と深淵の騎士のガチの対決です。
思いもよらぬ展開になってきました。
いよいよ宇宙の城サイクルのクライマックスに向けての助走が始まったのでしょうか。
『星の街の最期』
ときどきある、幕間劇のようなエピソードです。
登場する精神を融合しあうアルト=イシャルの住人は、どこか〝それ″に吸収されたコンセプトを思い起こさせられました。
このような幕間劇のようなエピソードに登場する異星人達が魅力的に感じられることが多く、もったいないような気がしますが、今回もそうでした。
その一方で、胞子船をめぐっての冒険がこれから続くようです。
先がなかなか読めません。
「オービターの宿敵」(2015/03/27読了 原題:ERZFEIND DER ORBITER / DAS ENDE DER STERNENSTADT 作者:エーヴェルス&シドウ(H.G.Ewers & M.Sydow) 訳者:嶋田洋一 2015/03/25発行 ハヤカワ文庫SF1996)
久しぶりに読んでみましょう。
申し訳ありません。
「未知なるインパルス」は、3月に出ています。
僕の感想が遅れているため、一昨日の感想アップになってしまいました。
500巻は、7月上旬に本屋に並ぶ予定のようです。
おそらく、新規の読者は難しいと思います。500巻で、大きくイベントでも起こして、世界最大の小説を世に知らしめないと、行けませんね。
んて、あと、4ヶ月後ですか!
どこかで、ローダンは固定読者がいるから安定していると聞いたことがあります。
その固定読者ですが、平均年齢が高いそうです。
そして、年々その固定読者の数が減っているそうです。
どうも遠い先行きは、あまり明るくないのかもしれません。
訳されているから、買われているのか。
どうなんでしょうね。
ペリー・ローダン・シリーズ日本版492巻、宇宙の城サイクルの第84作と第85作です。
『未知なるインパルス』
物質の窪地に捕えられてしまったハルノですが、最後のエネルギーを使って脱出に成功したものの、銀河間空間で漂流することになってしまいました。
そこに《バジス》が通りかかり、グッキーがハルノのテレパシーによる救難信号をつかまえることにより、《バジス》に保護されます。
しかしながら、最終的には、ミュータントと同様に"それ″に同化されてしまいます。
何もかもが"それ″に同化され、その一部になってしまうような感じです。
別の見方をすれば、登場してきたキャラを"それ″に同化させることにより、整理しているような感じです。
『劫罰の武器』
ガルベシュ人のアムトラニクは、テラの重巡洋艦《ハルモス》をラボリ人の訓練の相手とします。
訓練が続いているうちに、テラの宇宙船隊が《ハルモス》を捜索しているうちに近づいてきました。
アムトラニクは、訓練が一応完了したことから、《ヴァジファー》で留まっていた基地を破壊して、脱出しました。
読んでいて、《ハルモス》の艦長のサーロウ・ヴェレドの抜け駆けを狙った行動に違和感を覚えました。
通常、軍隊であれば、このような行動は厳に慎むべきものだと思うからです。
それとも、ナチスのような全体主義に拒否感を覚えるドイツ人のメンタリティーからくるものなのでしょうか。
ペリー・ローダン・シリーズ日本版491巻、宇宙の城サイクルの第82作と第83作です。
読了してから2ヶ月以上が経っています。
『コスモクラートの協力者』
このエピソードでは、新人ロボットのサムカーが活躍します。
どうやらコスモクラートによる修正作業を是正する処置が完了したようです。
今後どのような展開になっていくのでしょうか?
『選ばれし者』
コスモクラートに会えるのは、アトランということがライレによって告げられます。
このことに対するローダンの反応がちょっといつものローダンと異なります。
違和感を感じます。
ただ、最終的には、ローダンもそのことを自覚しているようです。
アトランがいつ戻ってくるのかが不安要素ですが、とりあえずこのサイクルの終結に向けて動き出しているようです。
テリド&マール
ペリー・ローダン・シリーズ日本版490巻、宇宙の城サイクルの第80作と第81作です。
『後継者』
前に、ジェン・サリクがイグソニアン本人ではないかという説を書いたのですが、このエピソードでは、イグソニアンであったサムカーがライレのようなロボットとして生まれ変わったことが書かれています。
ということは、ジェン・サリク=イグソニアンではないということになります。
果たしてジェン・サリクは一体何者なのでしょうか。
目が離せません。
また、このエピソードでは、最後の強者ケモアウクも物質の泉の彼方へと去ります。
渇望していた自分の出自について知ったケモアウクが望んだのです。
これでケモアウクについても決着がついたようです。
いよいよ宇宙の城サイクルも結末に向けて、少しずつ整理され始めたようです。
『重力警報』
このエピソードでは、ローダン一行が物質の泉の謎を解こうとする様子が描かれています。
解明の中心を担うのはペイン・ハミラーの助手であるジャク・ナイマンです。
このナイマンですが、ペイン・ハミラーとの関係が、ペイン・ハミラーが登場したときのジェフ・ワリンジャーとの関係と同じように、新進の天才科学者といった感じがします。
何か、「歴史は繰り返す」ではありませんが、デジャヴュのような感じがします。
このエピソードの最後では、ローダンとアトランが物質の泉に呼ばれていることになりましたが、果たしてローダン達のどのような支援がコスモクラートには、必要なのでしょうか?
エルンスト・ヴルチェク
ペリー・ローダン・シリーズ日本版489巻、宇宙の城サイクルの第78作と第79作です。
『強者とジョーカー』
新しいキャラクターの登場です。
ケモアウクに仕えるジョーカーです。
姿を変えることができ(しかし本能による変身のため、自由自在というわけではありません)、〝におい″を感じるという表現をとりますが、いろいろなことを知覚できる超能力を持つとんでもない生物です。
ほとんど無敵と言っていいでしょうか。
そうこうするうちにライレやアンドロイドの指揮官セルヴスにあてたコスモクラートの指示が発せられます。
しかしながらセルヴスやアンドロイド達はON量子の影響を受けてコスモクラートの指令に従いません。
ジョーカーの活躍により、セルヴスとアンドロイド達はON量子の影響から脱し、コスモクラートにしたぐあようになります。
最後には、コスモクラートの意図を誤解して胞子船を恒星ドリンクに突っ込ませようとしていたローダンがその誤解を認識し、宇宙震から人類を避難させるために胞子船の目的地を銀河に修正することとなりました。
人類を救おうとするコスモクラートですが、そうであれば、オービターの誤解をすぐにも解くことができそうに思います。
しかしながら、そうしないのはなぜでしょうか。
深淵の騎士はコスモクラートの部下だったと思うのですが...
『ルーワーの帰郷』
このエピソードでは、ジョーカーがルーワーの誤解を解き、コスモクラートがルーワーの敵ではないことを認識するようになる話です。
その途中でライレはコスモクラートから新しい目を手に入れ、ローダンの元には、昔の目が残りますが、その目は、いずれ新しい役割を果たすようです。
コスモクラートがローダン達に助けてもらわなければならないからのようですが、このシチュエーションは、物質の窪地に捕えられた〝それ″を思い起こせられますが、これからどう展開していくのでしょうか。
このエピソードでルーワーの誤解があっさりと解けてしまいますが、あまりにも簡単すぎるような気がします。
コスモクラートのメッセージをそのまま疑いもせず、真実としてしまうとは。
何万年もの間コスモクラートを宿敵としていたルーワーですが、あまりにもナイーヴすぎないのでしょうか。
広がり過ぎたストーリーラインを整理し始めたような気がします。
「ファルベシュの戦士」 M.シドウ&H.G.エーヴェルス
ペリー・ローダン・シリーズ日本版488巻、宇宙の城サイクルの第76作と第77作です。
『第二の波』
突然発生した宇宙震による第二の波。
アルコン鋼やブルー族のモルケックス等、特定の金属を液化させてしまいます。
同様に被害にあったオービターは、彼らがガルベシュ人と信じ込んでいる人類の兵器によってこのことが引き起こされたと考え、人類に最後通牒をつきつけます。
いよいよジュリアン・ティフラー率いる人類の運命や危うしとなったこのエピソードの最後で、ジェン・サリクを深淵の騎士としてオービターが認めます。
まだ、確定はされていませんが、やはりジェン・サリクはイグソニアン本人であるように思われます。
それにしても、いくらジェン・サリクが深淵の騎士だったとしても、その超人ぶりはちょっと異常なような気もします。
いずれにしても、ちょっと無理が感じられる展開でした。
でも、これがスペース・オペラなのでしょう。
『ガルベシュの戦士』
このエピソードでは、今まで名前のみしか登場していなかったガルベシュ人というか、その子孫と、それを見守ってきた機械が登場します。
それにしても、ここにきて、ガルベシュ人が登場するとは。
オービター問題が解決しそうになったところで、さらに人類の試練です。
これから、銀河系を舞台にオービターの大部隊とガルベシュ人の大部隊が激突するのでしょうか?
銀河系の住人にとっては、たまったものではありません。
でも、今まで名前でしか登場していないコスモクラートが、何らかのキーを握っているかもしれません。
人類のことを救おうとしているようですから...
確か「アトラン」のヘフトは完結していたと思います。
アトラン・シリーズも邦訳されないかなあ、と思うのですが、無理でしょうねえ。
ペリー・ローダンシリーズ最近は読んでいないので状況が判りませんが「アトラン」はまだ出ていますか。
それが高じて大学ではドイツ語を専攻し(他にも動機はありましたが)、ドイツにホームステイし、仕事でドイツに赴任したときには、原書(ペラペラの雑誌)も購入していました。
最近の邦訳もスケールがますます大きくなってきており、また、ストーリーラインも多くあり、結構楽しんでおり、毎月2冊の楽しみになっております。
ドイツでもまだ毎週出版されているようですので、邦訳される限り、まだまだ楽しめそうですl。
地球(テラ)中心主義というものを感じます。
ネタ切れというところでしょうか。
地球は、他の宇宙に飛ばされてしまい、銀河系宇宙からテラという勢力が消えてしまいます。
そして銀河系は「ラール人」の支配下にはいり、かつておなじみの「超重族」「アコン人」等が従属し、「ブルー族」が反抗を試みているという状態になっています。
銀河系に残った人類はジュリアン・ティフラーの指揮下で「NEI(ニュー・アインシュタイン帝国)」という勢力にまとまり、銀河系のポジションを知られない場所で地下活動を続けています。
地球が他の宇宙に飛ばされたときに「それ」(ペリー・ローダンに細胞活性化装置を与えた大宇宙の不死者)が介入し
人類、各個人の意識を自分の中に取り込み、肉体は別の形で保存しています。
初期の登場人物や、ロボットのオンパレードというところです。
25巻1サイクルという設定は崩れていました。
地球から「人類」のほとんどが消えてしまい、どこに行ったのか行方不明。
ペリーローダン、アトランは「ソル」と名づけた巨大宇宙船で飛行中ですが、その過程に超知性体どうしの勢力争いがかかわっているようですが、これは前を読まないと不明です。
400巻の前半はおなじみのドタバタ調です。
400巻の後半で「テルムの女帝」と名乗るの者の成立過程が描かれています。
月2冊のペースですから、久しぶりに続けて読もうかという気になりました。
290巻以降は読んでいません。
久しぶりに読んでみようかという気になり、現在400巻を読んでいます。
読み終えたら、投稿します。
見つけました。
http://www.youtube.com/watch?v=CPWxdCfAumQ
さすがに44年前の作品ですので、古めかしく、また、ドイツ語なので、内容が良く分かりませんが
原作を読んでいれば、なんとかストリーに着いていくことができました。
この当時は、こんなイメージだったのですね。
原作を読んで頭の仲で想像していたイメージとは違っていました。
文庫本タイトル「銀河の神々のたそがれ」(s・46・10・31発行)
ペリー・ローダンが月でであった異星人(アルコン人)「クレスト」をアルコン帝国の装備と一緒に地球に帰還します。
しかし、地球に持ち帰った、エネルギーバリアー(ドーム)も完全なものではなく、一箇所に集中砲火を浴び過負荷の状態となります。
また地球の三大勢力も、ペリー・ローダンの力の背後となるものが月にあると結論を出し、それ(アルコン宇宙船)を破壊しようとします。その兵器は化学反応で起爆する核融合爆弾というものです。
アルコン宇宙船の船長「トーラ」は、ドームに対する攻撃に激怒し、搭載艇で月面から地球に向かい、ドームに対する攻撃を防ぎます。しかしその隙を衝かれる形で月面に不時着していた宇宙船を破壊されてしまいます。
ここらあたりは、決められた反応しかできない機械(コンピューター)の欠点をついているのかと思います。
月の宇宙船は破壊されますが病気から回復した「クレスト」と「トーラ」により、ドームは強化され第三勢力は一応危機を乗り越えます。
二話から三話の間で、ペリー・ローダンに協力する地球の三大勢力勢力の諜報員も登場します。
時代設定は、アメリカを中心とする西ブロック、ソビエット(現在は崩壊していますよね)を中心とする東ブロック、中国を中心とするアジア連合という、当時としては常識的な勢力分布になっています。
ローダンが地球に持ち帰ったのは、バリアー、と、精神干渉装置という相手の医師をコントロールする装置です。
それと着陸のために重力消去装置を使用しています。
それらを使用して、アジア連合の干渉を排除しますが、スターダストが西ブロックの基地かということでいっきに国際緊張は高まり、ついに、核ミサイルを相互に発射する寸前まで行きます。
そこで月面に残されていた「アルコン」の宇宙船からエネルギー線を撃つというデモンストレーションで、いったんは核戦争が防止されます。
その間に、ブル大尉はアメリカに帰りたがっているので、精神干渉装置で記憶を消去されたフリッパー大尉をかえらすのと、白血病の血清を開発した医者を向かえるためにオーストラリアに向かいます。
国際情勢は、アジア連合と西ブロックとの緊張が高まりついに核戦争の勃発ということになりますが、アルコンの科学技術で核爆発は押さえ込まれ、列強より、ペリー・ローダンのほうが強いということになり、3大勢力は連合して、ペリー・ローダンに立ち向かうことになります。
K・H・シェールの著作で、日本で翻訳されているのは 「地球人捕虜収容所」「地底のエリート」「宇宙船ピュルスの人々」「地球への追放者」などです。
クラーク・ダールトンの著作は「流刑の惑星」だけかと思います。
アドレスのコピー間違いです。
正しいのは次のとおりです。
<考えようー楡岡>
http://homepage1.nifty.com/mai_u/index.htm
私の探し方が悪いのか、うまくサイトにつながりませんでした。
ローダンシリーズの企画の中心となったのは、K・H・シェールとクラーク・ダールトンなどドイツSF界の大物です。どちらも既に鬼籍に入られています。
第一話が「スターダスト計画」で、本のタイトルは「大宇宙を継ぐ者」です。
アメリカが有人月ロケット「スターダスト」で月着陸を目指すところから話が始まります。
この月ロケットの指揮官が、ペリー・ローダン少佐です。チームは他に、レジナルド・ブル大尉、クラーク・フリッパー大尉、エリック・マノリ博士の3人です。
月面着陸寸前に「スターダスト」は地球からのコントロールを失い月面に不時着します。
地球から見れば少し裏側になる月面で、直径500メートルほどの球形宇宙船が不時着しているのを発見します。
その宇宙船に乗組員はいるのですが、デカダンスに陥り怠惰な日々を過ごし不時着したことなど意に介していませ。
その中で二人だけなんとか意思と知性を保っていたのが、クレストと船長のトーラであり、彼らから「アルコン」という宇宙帝国の話を知ります。
クレストが患っている病気を「白血病」とチームの医師が診断したことと、クレストの決定により、地球で治療をする為に、「スターダスト」はアルコンの簡単(アルコンの基準で)な兵器と機械を積み地球に帰還します。
アルコン人の知識を地球の特定の政治勢力に渡してはならないと決心したペリー・ローダンはアメリカではなく、ゴビ砂漠に不時着という形で帰り着きます。
そこで地球の第三勢力となることを決意したところで第一話は終わりです。
結構紹介しているサイトは見つかるのですが、このシリーズが長大なため、あらすじも初期の部分はちょっとしか触れられていません。
しようがないので、読んでいる50巻までのあらすじを書こう、と覚悟を決めたとき、下記のサイトを見つけました。
下記のページのメニュー「ローダンなもの」をクリックすると、ペリーローダンシリーズの巻ごとのあらすじが見れます。
それ以外の作品についても、いろいろと紹介されています。読んでいて思い出したのですが、パソコン通信時代のニィフティのフォーラムで何回かお話をしていました。まだ、SFファンを続けていらっしゃたのですね。
<考えようー楡岡>
http://www.nicotto.jp/user/circle/articledetail?c_id=15575&a_id=608168
ペリー・ローダンシリーズは多くの作家による連作ですが、作家による小説の造り・文書タッチが違いすぎて、違和感が感じられたからです。翻訳家の方は、かなり工夫をされた統一感をだそうとしていましたが。
逆にそれがいい、というファンの方もいますので、ご自分の好みということになるかと。
ただ、一度でいいから、眼を通されることをお勧めします。
最新のシリーズからでも読み始めても大丈夫です。
第1巻の「大宇宙を継ぐ者 」は1971年と39年前で、さすがに今読むと違和感が大きすぎて逆にキライになる「可能性もあるので。(今は絶版となっていますので、中古本を探すしかありません)
最近のものは、前1年の話と連続性のないものが多くなっていますので、その区切りの最初から読めば、なんとか話についていけると思います。
ただ、ファンとしては、第1巻から読んだ方が話が分かりやすいと思います。
第1巻は現在発行されているのですかね。
おやすみさん情報をお願いします。
もう、発刊に読むスピードが付いていけませんね。
どこから、初めますか?
ありがとうございます。しばらく本はご無沙汰してたので
次は何を読もうかと思っていたところです。
先日、ウォーキングラリーで、一日1万歩100日達成したので
図書カード頂きました。これで、読む本が決まりです。
何が好きって、しぼれないけど、ともかく長編が好きです。
いつまでも、終わりが無いのがいいです。
ただいま執筆中の・・・・ただいま翻訳中の・・・とか。
ごめんなさい。ここにするコメントではなかったかもしれません。
このサークルに入ったけど、すみません、
長い眠りの森の住人だったもので(゚_゚i)