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最近読んだ(見た)SFを淡々と語れ!
2010/05/21 22:48:36
投稿者:
にゃおこ
SFなら国内外・小説・漫画・映画・TVなどなど、ジャンルを問いません。
「最近」とはここ半年以内くらい。
さあ語れ!w
夕月
2012/04/01 00:33
き・厳しいかなぁ(^-^;)
にゃおこさんは優しいんですね(*'-'*)
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にゃおこ
2012/03/29 23:37
夕月さん、ヴィカスくんに厳しいですね~(^_^;
周りから「大出世だ」とおだてられ、調子に乗りまくってる「無邪気な」
ヴィカスくんはたしかに痛々しかったですが、それは彼の無知ゆえで、
私には彼は哀れなスケープゴートに見えました。
他の仲間を助けるために、なんとか宇宙船で母星へもどろうとする
父(?ウィキによるとエビ星人は両性具有らしい)子も、
エビ星人になっても、ゴミ捨て場のガラクタで花を作って元(?)奥さんに
届け続けるヴィカスくんも、私にはどちらも健気で、どちらにも
救いがあればいいのにな、と思われたのでした。
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夕月
2012/03/27 23:59
「第9地区」録画していたのを見ました
私の感想は、にゃおこさんとはちょっと違うものになりました
ヴィカスくんは貧乏くじを引かされてしまって、そこは可哀相でしたが
でも全ては自業自得なのではないでしょうか・・・
最後の最後にはエビ星人に見方しますが
それは自分はもうダメだと思ったからで、それまでの行いはヒドイものでした(^-^;)
それよりも、子連れのエビ星人が不憫でなりません・・・
見知らぬ星でヒドイ扱いを受けても、それを受け入れ第10地区へ移転しようとしていました
それでも母星へ帰りたい思いは捨てきれず、
何十年もかけて築き上げてきたものを、ヴィカスくんに奪われ、壊されてしまって・・・
墜落しても再び動いたので良かったですが・・・
親子は母星へ帰れたのでしょうか?
たぶん無理っぽいですが、地球を脱出できただけでも良かったと思いました
・・・と、終始エビ星人側に感情移入していました(^-^;)
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にゃおこ
2012/03/19 23:19
もうすぐこのトピも100ですね~
先日、テレビで『第9地区』が放映されたので見てみました。
ある日突然、南アフリカのヨハネスブルク上空に現れたUFO。
それに乗っていた宇宙人たちは、異星からの避難民だった……
南アフリカ共和国政府は当初、国際世論を懸念して人道的に
彼らを保護し、彼らの母船の真下に居住区を確保してやる。
が、長引く貧しい難民生活から次第に鬱屈していく宇宙人たちと
周辺住民とのあいだにさまざまなあつれきや差別が生まれ、
宇宙人たちは政府にとってやっかいな「お荷物」になっていく。
政府はとにかく自国民から宇宙人たちを隔離するべく、別の場所へ
彼らを移住させようとするが……
当初、「エビ」と呼ばれて差別される宇宙人たちの姿がとにかくグロテスクで、
「こりゃキモイと言われても仕方ないよなぁ」
という印象だったのですが、彼らの中にも人類同様、家族愛や友情があることが
わかってくると、今度は彼らを差別し虐殺する人類が極悪非道に見えてくるから
不思議なもんです(^_^;
「エビ」たちを第10地区へ移住させる責任者に大抜擢された、
軟弱な主人公・ヴィカスくんが窮地に立たされ、自分のことよりも
「エビ」たちのことを優先する辺り、胸が熱くなりました。
UFOが飛び去って、めでたしめでたし……ではないラストが何とも言えません。
果たしてヴィカスくんに救いはあるのか。
あったらいいな、あってほしい。そう思わせるエンディングでした。
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ぽりおん
2012/01/03 16:05
明けましておめでとうございます。
SFかどうか わからないのだけど 年末年始 あまりTVを
見なかったので、購入したまま読んでいなかった本
村上春樹の1Q84の1を29日に読み始め 続きを読まないと
年が越せない気がして、急いで30日に2と3を買いに本屋に。
昨日、読み終わりました。ふ~とため息。感想は、ひとつの月のある
世界から 二つの月のある世界に行って帰ってきた話だから SFで
いいのかな? 話題にのぼる作家さんだけど、実は、村上春樹さんの作品は
これが初めてでした。読み始めると 読み進んでしまいますね。
1巻目の読後感は すごく重かったので 3巻目で 救われた想いがします。
他の作品も読んでみたいと思す。ただ、これは SFでは ないかもしれませんが
とりあえず 久しぶりの読書だったので(^^ゞ
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にゃおこ
2011/11/05 21:57
ああっ、すみません!!
タイトル忘れてました!!<(_ _)>
ずっと↓のほうでコッモさんが読まれていた
ロバート・J・ソウヤーの「スタープレックス」です。
大変失礼致しました<(_ _)>
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れいん
2011/11/03 20:08
にゃおこさん、ごめんなさい。どの本の話しなのでしょうか?
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にゃおこ
2011/11/03 06:12
続き。
キースはいわゆるマッチョなヒーロータイプの主人公ではありません。
一般的に中年期を迎えた男性と同様、頭髪の薄さを気にしてはいるものの、
傍目を気にしすぎてカツラを着けるのは拒否しているという、複雑なお年頃。
しかも奥さんのリサとはもはや仮面夫婦状態。
加えて、彼が率いる乗組員は決して一枚岩ではなく、イルカとイブ族はともかくとして、
民族の慣習的な理由から好戦的・挑発的な振るまいをするウォルダフード族と
地球人乗組員の関係は決して良好とは言えません。
さて、ここまで書くとお気づきと思いますが、キースの夫婦関係は地球人・
異星人関係の縮図となっています。
すでに関係の蜜月は終わり、いさかいの種と疑心がつきまとう中年期、
だれもが表面的には何事もないふりをして、つまり「仮面をかぶって」過ごしているのです。
そんな中、スタープレックス号は新たな「ショートカット」を抜けて、
その先に未知の生命体を発見します。
果たして彼らとのファーストコンタクトの行く末は?
「ショートカット」を創ったのは誰なのか?そしてその目的は……?
人類は惑星間戦争の危機を乗り越えることができるのか?
(我らがキースはリサとの夫婦の危機を乗り越えることができるのか?w)
過去の確執をすべて水に流し、関係をやりなおすにはどうすればいいのかと
尋ねるウォルダフード族のジャグに対し、イルカのロングボトルが答えた、
「人間の弱さを受け入れて、人間の強さを歓迎するんだ」
という一言が、胸に響きます。
現代の地球人類にとっても、必要な言葉だと思いました。
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にゃおこ
2011/11/03 06:10
私も読了しました♪
長いので2回にわけますね~
以下、感想です♪
1996年に発表され、日本語訳の出版は1999年。
今から10年以上前の作品ですが、量子物理学ネタも盛り込まれているので、
あまり古さを感じません。
物語の舞台は、地球人類(及びイルカ)が異星人イブ族・ウォルダフード族とともに
乗り組む巨大外宇宙探査船、スタープレックス号。
……というとスタトレを思い出しますが、本作は主人公の内面や彼を取り巻く異星人関係(?)
に光をあてているところがひと味違う感じです。
人類はすでにハイパースペースを発見し、光速を越えて宇宙を旅する技術を手に入れており、
さらに宇宙に張り巡らされた「ショートカット」(恒星間宇宙をつなぐワープホールのようなもの)
のネットワークを発見、他の恒星系に住むイブ族、ウォルダフード族と「惑星連邦」を築いている、
というのが本作の設定。
人々が見つけて使用している「ショートカット」はネットワークのまだごく一部であり、
新しい「ショートカット」を探しだしてさらに多くの異星人との接触を試みるため建造されたのが
スタープレックス号。
そしてその栄えある指揮官として乗り込むのが主人公、地球人キース・ランシングというわけです。
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にゃおこ
2011/10/15 22:08
>おやすみさん
なんか、サブタイトルを見るだけで、いろんなSF作品(とか宗教とか古典とか)のパロディが
混じっていそうで面白そうです。
でも、好き嫌いも激しく別れそうですね~。
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おやすみ
2011/10/15 14:19
「罪火大戦ジャン・ゴーレ 1」 田中 啓文
何というか、ハチャメチャでスプラッタでエログロでナンセンスなSFです。
横田 順彌のハチャメチャSFの流れを引きついています。
それは目次を見れば、下記のとおり、ご丁寧に作品の一部までもが抜書きされています。
しかし、その章の内容は、章題となった作品とは一切関係がありません。
第1章 復活の日
第2章 宇宙の戦士
第3章 宇宙兵ブルース
第4章 宇宙戦争
第5章 宝石泥棒
第6章 生命の木
第7章 人形つかい
第8章 南総里見八犬伝
あまりにもハチャメチャなため、作品の魅力を伝える自信がありませんので、そのまま引用しておきますが、
SF初心者にはお勧めしません。
<BOOKデーターベース>
西暦2192年、世界中で600億の死者の復活が始まった。「最後の審判」ともいえる事態に従来の国家は崩壊、人々は、スリル・スルリルリ博士が発明した“魂摘出装置”によって、他者の肉体に“寄宿”する運命を余儀なくされた。2217年、宇宙軍に入隊した桃屋ピンクは、一休さんら5人で肉体を共有するクインテットだったが、対エゾゲバロ・ログロ人の戦況悪化に伴い、イエス・キリスト、ジャンヌ・ダルクらとともに宇宙甲殻類ジャン・ゴーレによって惑星“ジュエル”へと向かう。しかし“エデンの園”と噂される星でピンクらが目にしたのは、神のあまりにも残酷な意志だった…。もはや伝説のワイドスクリーン・バロック第1部。
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おやすみ
2011/10/05 00:58
「MM9-invasion」やっと図書館に入庫しましたので、
早速予約しました。
続編なので、多分ストーリーの面白さは期待できるものでしょう。
山本弘の作品は明るいタッチの作品が多いので、
暗いニュースが多い昨今にあっては
お勧めです。
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にゃおこ
2011/10/04 23:31
山本弘氏の「MM9」続編、「MM9-invasion」読了しました♪
クリプトビオシス(さなぎのような休眠状態)に入ったヒメを輸送中の自衛隊機が
何者かによって攻撃を受けて墜落。
ヒメは行方不明に……!
今回の主人公は、気特対の宇宙論研究者・案野悠里……ではなくて、その息子の一騎くん。
宇宙からやってきた精神生命体ジェミーのおかげで人間並みの知能を持つようになったヒメは、
墜落死を免れ、一騎に拾われて(?)案野家に身を寄せることに!
それがいかなる事態を招いたかは、
「うちのキッチンで……怪獣が……裸エプロン……」
という一騎くんのセリフにすべて集約されているといっても過言ではないでしょう(笑
ストーリーの面白さもさることながら、空自・陸自の兵器・装備も丁寧な描写があり、
東京スカイツリーの決戦などは目の前にその光景が立ち上がってくるかのような
詳細ぶりが素晴らしかったです。
ちなみにこの「MM9」シリーズはまだ続き、次は「MM9-destruction」となるようです。
続きが待ち遠しいです!
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おやすみ
2011/09/30 00:59
「共和国の戦士 3: クローン同盟 」読了
ちょっと異色のミリタリーSFシリーズですが、その異色性が増してきました。
主人公ハリスはクローン人間ですが、この時代の兵士はほとんどがクローンで占められています。
更に、クローンは自殺の禁止、情感の命令に有無も無く従う、など事前にプログラムされている事実が判明します。
そうした点に悩みつつも、クローンの宿命として戦闘に参加していきます。
昔の仮面ライダーやサイボーグ009などの主人公の悩みと繋がるものを感じさせます。
また、戦闘結果も凄まじいものがあり、読後感がスッキリするといった
ミリタリーSFの良さはあまり見られません。正直な話、
人に勧められるかは微妙なものがあります。
違反申告
おやすみ
2011/09/22 01:46
「グイン・サーガ・ワールド2」完了!
グイン・サーガの登場人物を使うことなく、その世界観を背景にして、新たな物語を創造していく、そうした作品「宿命の宝冠」がお勧めです。巻末の中島梓の日記は読むのが痛いが、表現者としての栗源薫を知るためには避けて通れなません。
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にゃおこ
2011/09/17 22:29
山本弘氏の「MM9」読了~♪
面白かった!
テレビドラマ版では気特対(気象庁特異生物対策部の略称)のヌシと化していた
軍事オタク曽我部さんが普通の人間になってたのはちょっと残念でしたがw、
主人公の灰田さんは普通にかっこよかったし、さくらちゃんも無鉄砲で可愛かった!
なんでドラマ版のほうはオリジナルキャラ(朏万里みかづきまり)をヒロインにしちゃったんだろうなぁ。
おかげで灰田さんが彼女いるくせに同僚にもふらついてるような、
どっちつかずの優柔不断男みたいに見えるんですけど。
彼女とのデート中断してまで、同僚とはいえ他の女の家に行くかね、普通?
あるいは、彼氏がいるくせに、同僚とはいえ他の男を簡単に自分の家にあげちゃう女ってどうよ?
そもそもあのエピソードは怪獣ドラマにはいらないでしょ。
脚本書いた人は何がしたかったのか、今もって私の中では謎です。
その点、小説版は本格怪獣小説として安心して読めました。
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にゃおこ
2011/09/12 23:13
>おやすみさん
そういえば、鉄腕アトムも身体の中にある超小型原子炉が
動力という設定でしたね。
原子力というものに無限の可能性を夢見ることができたあのころ、
人類はあまりにも無邪気で無知すぎたということですね。
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おやすみ
2011/09/12 22:50
「昭和少年SF大図鑑」
SF小説ではないけど、偶然図書館で見つけたので
借りてみました。
昭和30年代から40年代にかけて
月間まんが雑誌「少年」や「ぼくら」などから、
そして、「少年マガジン」「少年サンデー」「少年キング」から
いろいろな作品が集められいます。
さすがに大部分の作品は古すぎて、
いわゆる団塊の世代の人達の少年時代がターゲットなのでしょうね。
科学万能の明るい未来社会を夢見てた時代です。
戦後の復興から高度経済成長を成し遂げつつあった時代です。
この当時からあった科学に対する信頼感は
最近になってほころびつつありましたが、ばだ日本人の間には残っていました。
それが3.11で、科学に対する信頼感を喪失するといった大きな意識転換を迎えました。
昭和37年8月16日号の「少年マガジン」に
「走るホテルマンモス原子力列車」の口絵が載っています。
これを見たとき、時代の断絶を感じました。
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おやすみ
2011/09/12 01:24
>のなかんさん
『ジョシュア・ファイル』は読んだことがありません。
図書館検索システムカーリルで検索したところ、
近くの図書館にありましたので、とりあえず1巻を
予約してみました。
ジョイナブル作品は諸外国と子供の感覚が違うことが多いので
むしろ、ハリポタ、指輪物語、ナルニア国ものがたり、など
同じようにヒットしている作品の方が少ないような気がします。
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にゃおこ
2011/09/11 23:19
>おやすみさん
瀬名さんというと、「リング」の人ですね!
あの人がドラえもんのノベライズとは、びっくりです。
>遊びとして懐かしいキャラ
まさか、ドラえもんにサダコが特別出演!?
……んなわけないか(^_^;
>のなかんさん
南米遺跡好きなので、マヤ歴が絡んでるとなると、
日本人にはちょっとびっくりな展開と合わせて、興味津々です。
近所の図書館にあるといいなぁ~♪
違反申告
のなかん
2011/09/11 21:34
ただいま読んでいるのは、清水アリカの全作品集(河出書房新社刊)。
SFじゃありませんけど、どこか不安な空気が通じるところがあると、
感じています。
『神狩り』は未読ですが、うちの本棚で見つかるかしら。ちょっと探してみます。
そして、海外では一気にブロックバスターにのし上がったにもかかわらず、
日本ではかなりしょぼいことになって残念!の『ジョシュア・ファイル』(評論社刊)。
ハリー・ポッター以降の10年間で、『カイト・ランナー』(絶版)と並んで、
二大タイトルとして有名な本なのに、本当に残念! 例のマヤ暦2012年に絡んだお話です。
関心のある方はぜひ。日本人にはちょっとびっくりな展開がバンバンでてくるのが、
ダメなのかなぁ。
違反申告
おやすみ
2011/09/11 13:11
「小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団」瀬名秀明
映画「ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団」は見ていないが、偶然この本を手に取る機会があった。 新作映画のノベラライズだが、微妙なところで違いがあるようだ。後非常に読みやすい文体で、読んでいるうちに旧作映画のイメージが重なってきた。当然、旧作と新作の違いがあるわけだが、でDVD借りてで確認してみようっと。また、遊びとして懐かしいキャラが特別出演していますが、ネタバレになるので省きます。
違反申告
おやすみ
2011/09/11 13:09
>にゃおこさん
「神狩り」は、そのとおり、当時は違和感は全然感じませんでした。
むしろ、新しさ、若い息吹を感じました。
今ならばジャンルは伝奇小説になるのかな?
29年後に発表された「神狩り2」は、前作とまた違った作品になっています。
前作では、センス オブ ワンダーを感じたのですが、
本作では、まったく感じられません。
ストーリー的には、それないのSFに仕上がっているのですが、
あまりにも前作とのギャップが大きすぎます。
違反申告
にゃおこ
2011/08/26 23:59
山田正紀氏の「神狩り」読了。
情報工学の若き天才、島津圭助は、機械翻訳の権威として前途洋々である
かのようだった……神戸市で発見された遺跡の、奇妙な「文字」が刻まれた
石室で、突然の落盤事故にあうまでは。
落盤事故の責を問われ、大学から謹慎を言い渡された島津は、
失ったポストを取り戻すためだけに、遺跡で見た「文字」の解読を始める。
しかしそれは、謎の「古代文字」をめぐる<神>と人類との凄絶な
戦いへと彼を巻き込んでいくのだった……
と、いうようなお話。
70年代の作品だけあって、劇中には携帯電話やインターネットが出てきません。
学生はヘルメットかぶってゲバ棒ふりかざしてる世界。
そして、SF作品のはずなのに霊感能力者(要するに超能力者)が登場する
ところに激しく違和感があります。
もし私が80年代くらいにこれを読んでいたら、違和感なんて感じなかった
かもしれませんが、昨今のジャンル分けだと、これってオカルトに
なるのでは(^_^;
違反申告
にゃおこ
2011/08/25 23:27
山本弘氏の短編集「アリスへの決別」読了。
収録作品&感想は例によって以下の通り。
「アリスへの決別」
某非実在青年に関するなんちゃら条例に対する風刺小説という印象を受けました。
脳内彼女も18才未満は禁止という世界。おそろしい~
「リトルガールふたたび」
あとがきによると「リトルボーイ再び」という古い短編SF作品に対するオマージュ
だそうですが、ネットにはほんとにこんな連中がいそうで怖いです(^_^;
「七歩跳んだ男」
「月には空気がある!!」というトンデモ説を信奉する小説家が
月基地の外で死んだ。
果たして自殺か、他殺か……
という、SFミステリー。
そんな馬鹿げた説を信じる人がリアルに存在するそうで、これまたびっくり。
「地獄はここに」
インチキ霊能力者がTV局から、ある殺人事件の調査依頼を受ける。
彼女は例によって適当な言葉で調査に「協力」するが、それは
その後、思わぬ展開に……
SFというよりはサイコっぽい話。
「地球から来た男」
太陽系外探査移民船<ラウファカナア>で発見された密航者は、
古色蒼然たる伝統を守る某国のプリンスだった!
彼は<ラウファカナア>への亡命を申し出るが……というお話。
国の「象徴」でいるのもラクじゃないよね。
「オルダーセンの世界」
「シュレディンガーのチョコパフェ」と同じ世界観の話。
そこに住む人々は、オルダーセンという教祖が支配するこの世界こそ
唯一、人間が暮らせる場所だと信じていた。
だが、ある日、見知らぬ女が現れ、「この世界は夢だ」とふれまわり始める。
オルダーセンの信者達は、彼女を捕らえるが……
「夢幻潜航艇」
これも「オルダーセンの世界」と同じ世界観で、
深夢ダイバー、シーフロスが活躍するお話。
このシリーズ面白いので、新作が出たらまた読みたいです。
追加。あとがきを読んで思ったことですが、どんな作品にも
「本歌」があるって、なんか勇気づけられますねw
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一宮咲
2011/08/23 00:45
>にゃおこさん
エンディミオン、同感です。
本の最後に「めでたしめでたし」って書いてあるのに、
ちっともめでたくない気がする、という、なんとも言えない読後感です。
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にゃおこ
2011/08/22 22:19
山本弘氏の「去年はいい年になるだろう」と、短編集「まだ見ぬ冬の悲しみも」読了。
「去年は……」は、オチはよかったけど、他のパラレルワールドの「僕」の
人生はめためたになってるわけで、それを考えると、ちょっと「ん~?」と
微妙~な気分になります(^_^;
「まだ見ぬ……」の収録作品と感想は以下の通り。
「奥歯のスイッチを入れろ」
某大先生のサイボーグシリーズを思い出してしまいました。加速装置!!w
「バイオシップ・ハンター」
あとがきで作者ご本人が「ありえないネタ」とかおっしゃってましたが、
ゆうきまさみ氏の「鉄腕バーディー」に出てくる宇宙船は「元は生物だった」という
設定らしいです。
「メデューサの呪文」
「言霊」をSFネタにしたら……という話。面白かったです。
酒見賢一氏の「陋巷に在り」でも言語バトルが出てきますが、
あれをSF的に解釈するとこんな感じかな~、と。
「まだ見ぬ冬の悲しみも」
タイムマシンに乗ったストーカーが着いた場所は……
時間遡行が生み出す恐るべきパラレルワールドのお話。
「シュレディンガーのチョコパフェ」
量子力学における「波動関数の収縮」というものが、もしも
起きなくなったら……というお話。
面白かったけど、「いいのか、それで!?」と思わなくもないw
筒井康隆の「パプリカ」を思い出しました。
あれは夢と現実がごっちゃになる話なんだけど、まあ人間の脳内願望が
現実にあふれ出すという点では似てる。
「闇からの衝動」
実在の有名な作家さん(海外の)を主人公にすえて書かれた、
ちょっとクトゥルーっぽいお話。
最後は一応ハッピーエンドですが、ひたすらキモイです。
違反申告
にゃおこ
2011/08/22 21:18
>一宮咲さん
すんません、実は「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」ともに
とうに読了してるんですが、感想を書きそびれてます(^_^;
終わりかたが……なんというか、
「これは、ハッピーエンドって言っていいの???」
という感じだったので。
ヒロインの最期があまりにも無惨というかなんというか……
違反申告
一宮咲
2011/08/22 00:35
みなさんこんばんは。
しばらく前に入会したのですが、
このところSFを離れてしまっていて・・・はじめてカキコさせて頂きます。
「グランド・セントラル・アリーナ」 ライク・E・スプアー 金子浩訳 早川SF を読了しました。
かなりご都合主義、的なところもありますが、私は好きです。
著者紹介のとこにも書いてありますが、古き良きスペオペを現代によみがえらせた、と、
ふむふむ、そういう感じかもしれません。
あと、訳がとても良かったと思います。
人類初の超光速航法実験船で、ワープして着いた先は、
アリーナと呼ばれるバトルフィールドだった。
突然、全宇宙からの異種族と生存競争をするハメになった主人公たち・・・
ってな話です。
>コッモさん
私もスタープレックス好きですよ。
だいぶ前に読んでるのでかなり忘れてしまってますけど。
>にゃおこさん
(遅くなりました)
ハイペリオンに続いてエンディミオンをお読みになってるんですね、ガンバです。
なんか15年くらい前に、でっかい本で読んだのを思い出します。
当時はなんだかわけわかんなかったので、もう一度読んでみようかなぁ。
>おやすみさん
腐海、面白そうですね、今度探してみます。
ではでは^^。
違反申告
おやすみ
2011/08/21 22:22
>にゃおこさん
ウィキ先生で事前に知識を仕入れ、You Tubeで見ましたが
意図的に重要なキーワードの説明がストーリーでされていないので、
最初からでもイメージはつかめるでのすが
本当の意味は分かりません。
特にピングドラムって何でしょうね?
違反申告
にゃおこ
2011/08/21 21:12
最近、ネットで話題のアニメ、「輪(まわ)るピングドラム」を初めて見ました。
途中から見たのでわけがわかりません……最近のアニメは予習が必要ですね☆
それにしても「生存戦略ぅ~~~!」とか「イマ~ジ~ン!」とか
何なんだろう……w
違反申告
コッモ
2011/08/21 02:06
おやすみさん>人類補完機構、長編よんだことなくて、やっと読み始めました!
エヴァ、人気のようですが見たことなかったりします。
人類補完計画って、単語だけでみると人類補完機構とにてるのかなって、期待しちゃいますねw
シュタインズゲート、本当におもしろかったです!!
久々に好みのSF読んだー!って感じしました!
違反申告
おやすみ
2011/08/20 15:40
>ユウさん
野阿梓は、ウィキ先生でもSF作家であり、耽美小説作家でもあると紹介されていますね。
この作品「伯林星列」は呼んでいませんが、今までの作品「銀河赤道際」「バベルの薫り」等の
作品傾向からすると、想像はできます。
SF小説を期待して読むと、確かにショックは大きいですね。
個人的には好きな作家なのですが、一般の人にお勧めすのはちょっと、かなり人を選ぶ作品だと
思います。
「閃光のナイトレイド」ですか。テレビはほとんど見ない生活なので、
アニメが一番苦手な分野なのですが、最近、タイムライン・平行世界等のテーマによる
アニメ作品が多いような気がします。
コッモさんが挙げていた「シュタインズゲート」もそうですし、
今春話題を呼んだ「魔法少女まどか☆マギカ」、
放映中の「未来日記」もそうです。
やはり、今の若い人たちが今の時代に閉塞感を感じていて、
今と違った世界、そういったものを求めているのではないか、
と感じています。
違反申告
おやすみ
2011/08/20 15:25
>コッモさん
コードウェイナー・スミスの人類補完機構シリーズの一冊ですね。
残念ながら「人類補完機構シリーズ」の最終巻は作者死亡により、
未完のまま終っていますが、作者はどういう宗教観で結末を予定していたのでしょうか?
そういえば、新世紀エヴァンゲリオンの「人類補完計画」はこれに由来しますが、
エヴァ人気が高まった際に、このシリーズが再刊されました。
確かに、言葉の意味合いとしては、「神と人との仲介をなすもの」としては同じなのでしょうが
ただそれだけですので、エヴァの内容を期待し、買われてがっかりした人も多かったのではないでしょうか。
ニトロプラスの「シュタインズゲート」は面白いはずです。(ストーリーは知っていますがゲームはやっていないので)
メディアミックスの戦略にのって、アニメライズ、コミカライズされて、現在、放映・出版中です。
ゲームは最近、時間が無くて積みゲーに、タイムラインで3年遅れ程度で消化しています。
夏コミで発表された07竜騎士の「彼岸花の咲く夜に」も購入はしていますが、前作の「うみねこの鳴く頃」の
訳の分からない終り方をされたことに不満も持っていますので、なかなかプレーする気にはなれません。
違反申告
ゆう
2011/08/19 15:06
ご無沙汰しております。
最近なかなか本を読む暇がなくて、こちらにも顔出しできず申し訳ないです。
ずっと積読になっていた、野阿梓の「伯林星列(ベルリン コンステラティオーン)」読了しました。
いわゆる偽史モノ、と言うのでしょうか…?そういう小説なのですが。
作者がSF畑の方らしいので、これもSF小説なのかと思っていたのですが、
これはむしろ単純に耽美小説なのではないかと…そんな印象を受けました。
第二次世界大戦前夜のドイツを舞台に、二・二六事件が成功した架空の日本の
軍人・政治家・諜報員たちが、今の歴史とは違った未来を求めて暗躍する…というような内容です。
この時代の世界全体の政治事情がかなり詳細に物語に絡んできて、
そういった部分は読み通すのも一苦労な一方で、別の箇所では物語のキーパーソン(?)である
美少年がひたすら陵辱されるSMシーンが延々と続いたりして、
これは果たして一つの作品として纏まっているのか?とどうにも不思議な感じでした。
単純に、ひたすら受身な薄幸の美少年というのがどうにも私の好みに合わない…というのもあるのですが(^^;
ちなみに同じ時代の中国を舞台にした(こちらも主な登場人物は日本人です)、これもある意味では偽史モノの
「閃光のナイトレイド」というテレビアニメがありまして、こちらも先日最終話まで観終わりました。
こちらは超能力を持つ人々が物語の鍵になっていて、こちらの方が正しくSFと呼べるかもしれません。
第二次世界大戦を避けようと暗躍する諜報員たち…という主題も同じです。
物語のテイストは大分違いますが。
「閃光のナイトレイド」の方は、未来予知能力を持つキャラクターが作品内に登場するので
最終的には主人公たちは【自分達が未来を書き換えようとしていること】を自覚した上で行動するのですが
(…でもこれって、【訪れるべき未来】が過去の時点で予め決まっている、ということですよね。
タイムパラドックスみたいな話になってしまいそうなのですが、そこには触れられません。)
最終的にはそれを断念して元の路線にほぼ戻ってしまう…という、見ようによっては徒労感だけが残るような
結末になっていました。
が、個人的には結構好きです。
まとまりのない内容ですみません(^^;
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コッモ
2011/08/16 20:51
ノーストリリア(コードウェイナー・スミス)読みました。
読んだばかりなのでまだ自分のなかで咀嚼できてない感じなので
感想は言いませんがおもしろかったです。
シュタインズゲートというゲームを借りました!
内容今のところ全然しらないのですがおもしろいSFなんだとか。
たのしみ!
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おやすみ
2011/07/31 18:28
「腐海」(ジェームズ・ポーリック)
腐海といっても、オウムの森のことではありません。
内容(「MARC」データベースより)
カナダ西部バンクーバー島付近の海域で、貨物船の船員や浜辺で遊んでいた少女らが、原因不明の神経麻痺や全身からの出血で命を落としていた。海洋生物学者ガーナーは、調査を進めるうち、異変の背後にある恐るべき秘密を知る。
筆者の学者としての知識に裏付けられたストーリーは、生物学に詳しくない人でも
ぐんぐんと引っ張り込んでゆく。(図書館で借りて、その日の内に読んでしまった)
敵の正体を明らかにしていくまでの展開、正体が明らかになった後、その対策に
向けての作戦展開。人間関係(恋愛関係も)や組織の内部対立も含め、
ハリウッド映画を見ているような迫力を覚えました。
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コッモ
2011/07/26 01:11
おやすみさん>ネアンデルタールよかったですよねー!!
引越しで手放しちゃったんですが絶対また手にいれたいです!!
にゃおこさん>トランスフォーマーきになってたんですよ~。
観ねば!
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おやすみ
2011/07/26 00:45
>にゃおこさん
ハリポタ見に行ったときに、トランスフォーマーの
最新作の予告篇をやっていましたが面白そうですね、
機械があれば見に行ってこようとおもっています。
>コッモさん
私は、ネアンデルタール・パララックス三部作が好きです。
その発想、ストーリー展開が面白かったです。
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コッモ
2011/07/26 00:14
はじめまして!
ちょっと前に久々に大代打好きなロバート・ジェームズ・ソウヤーのスタープレックスを読みました。
船で宇宙を旅する物語で異種間のいざこざや問題など解決していく話なのですが
読みやすい、わかりやすい、キャラクターが可愛いと揃ってて
気軽に宇宙の旅物語よみたいなーって思った時にオススメです。
この手の宇宙の旅ものでは一番好きかも。
ソウヤーさんは全部好きですが、ソウヤーさんしばりだとイリーガルエイリアンが
一番好みです。
これからノーストリリアよみまっすー!
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にゃおこ
2011/07/25 23:26
昨日、放映されたハリウッド版「トランスフォーマー」、つまんなかったら途中で見るのやめようと
思ってとりあえず見始めましたが、いやもう、面白くって最後まで見てしまいました。
ストーリーはわりと単純。
さえない主人公・サムの曾曾祖父は探検家。
実は北極で国家機密にかかわる重大な発見をしたのだが、
そのせいで後年、精神を病み、不遇に生涯を閉じた。
サムはしかしそんな発見などつゆ知らず、女の子をひっかけるための
クルマほしさに、彼の遺品をネットオークションに出品。
だが、その遺品の中には、惑星サイバトロンの生命の起源たる
オールスパークの位置を示すものが!
オールスパークをめぐり、悪の軍団ディセプティコン対正義の戦士オートボットの
戦いが地球上で始まった!
何もわからないまま、戦いに巻き込まれていく地球と人類の運命やいかに!
……というような感じ。
メカ同士のバトルシーンが見所です。速い!ダイナミック!
CG合成素晴らしいです。
人間同士ではありえない身体の動きとか、ああいうのはどうすれば思いつくんだろう。
サムを身をていして守るトランスフォーマー・バンブルビーがけなげ。
二人の友情が感動的でした。
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おやすみ
2011/06/26 14:02
「SF Prologue Wave」のショートショートが更新されました。
http://prologuewave.com/
新しい作品は下記のとおりです。
「抱擁」井上剛
「世界の底のガラス瓶」片理誠
「夜の豆腐洗い湖」―豆腐洗い猫その1―間瀬純子
<感想>
「抱擁」はショートショートらしい作品ですが、途中でオチが分かってしまい
もう少しストーリー展開を工夫する必要があるのではないか。
「世界の底のガラス瓶」は、まとまりのある作品だが、
SFのショートショートなのだろうか。
「夜の豆腐洗い湖」―豆腐洗い猫その1
まだ、続くため、感想が後回しにするが、これもSFのショートショート?
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にゃおこ
2011/06/13 22:28
>読後感がさわやかなこと、これは最近の小説ではめずらしいことです。
読んだあとでずっっっっしりくるのもそれはそれでいいのですが、
たまにはさわやか~なのも読みたいですよね~。
うちの近所の図書館にあるようです。
「空海」が読めたら借りてみます(・ω・)ノ
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おやすみ
2011/06/13 20:50
「去年はいい年になるだろう」(山本弘)
24世紀の未来から来たガーディアンと名乗るアンドロイドたちは、
未来で起こった戦争、自然災害、テロ、大事故などの不幸から人類を守るためにやってきた。
高度な技術力を背景に、世界中の軍事基地を制圧し、未来の情報によって事前に不幸を阻止した。
また、彼らは未来からの自分のメッセージを人間達に届け始めた。
それらによって、新たな歴史が作られていく。しかし、それに反発する人間も動き出す。
そうした動きに主人公は翻弄されていく。
そして、そうした人間たちを置き去りにして、ガーディアンはより良い過去を作るために、更に過去へと出発していく。
こんな内容ですが、使われるアイデア、ネタ、オチ等には新しい物はありませんが、
キチンとまとめられており、読みやすい小説になっています。
特に読後感がさわやかなこと、これは最近の小説ではめずらしいことです。
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おやすみ
2011/05/21 10:39
最近、ショートショートの作品を見かけることはほとんどなくなってしまったが
「SF Prologue Wave」(日本SF作家クラブ公認ネットマガジン)
http://prologuewave.com/
昨日更新されたショートショートの中の1編
「海辺に立ち並んで島を滅ぼすモノ」片理誠
ショートショートは文明批評の表現手段として使われることが多いのですが、
あまりにもタイムリーな話題ですので、なんと感想を書いていいものか。
将来において笑い話に終わることを希望します。
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おやすみ
2011/05/17 07:22
「グイン・サーガ・ワールド1」を読書中。
巻頭作品の新たに見つかった外伝「ドールの花嫁」(未完)を読了。
16才時のアルド・ナリスを描いた作品ですが、
アルド・ナリスを主人公とした他の作品とは、
雰囲気が異なり、未完に終らなかったら、
どんな作品に出来上がっただろう、と
思わせる作品です。
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おやすみ
2011/05/05 16:31
飛浩隆の「グラン・ヴァカンス」
廃園の天使シリーズ3部作の1巻目ですが、バーチャルリアリティ自体は目新しいものではないのですが、
細かいディティールまで描かれていてリアル感がある作品ですね。
作者が狙っていたように、美しくも残酷な世界が展開されていきますが、
独特の文体は、人を選ぶでしょうね。
作品の冒頭を読んで、自分に合うかどうか判断してください。
このシリーズの2巻目ラギッド・ガール(廃園の天使2)も出ていますが、
最後の3巻目を読まないと、自分なりの評価は下せないと思っています。
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おやすみ
2011/05/05 15:45
「ダイナミックフィギュア」
内容(「BOOK」データベースより)
太陽系外からやってきた謎の渡来体が地球上空に建設した軌道リング・STPFは、地球の生物に“究極的忌避感”と呼ばれる肉体的・精神的苦痛を与える作用があった。リングの一部は四国の剣山に落下し、一帯は壊滅する。そこから発生した謎の生物・キッカイは特殊な遺伝メカニズムにより急速に進化し、駆逐は困難を極めていた。日本政府はキッカイ殲滅のため、圧倒的な力を持つ二足歩行型特別攻撃機・ダイナミックフィギュアを開発、栂遊星は未成年ながら従系オペレーターとして訓練を続けていた。しかし、巨大すぎるその力の使用には世界各国との不断の政治的駆け引きが必要とされ、遊星の人生もまた大国のパワーバランスや思想の対立に翻弄されていく
読み終わってからの最初の感想は、良い意味でも悪い意味でも、日本人しか書けないSFということです。
ガジェットとして、マジンガーZから始まった日本独特の巨大二足歩行ロボットがでてくること。
エヴァンゲリオンと同じように、いろいろなギミックを配置し、人間としてのアイデェンティティを問うストリー展開。
(本当に「孤界時間」(他人と交わらず孤独に過ごす)は、ATフィールドの概念と似ているしね)
少々ネタバラになるが、ラストまでの展開は日本人好みというか、日本人ならば納得する結末に
なっています。
現在の日本文化を象徴するようなSFですので、機会があったら一読をお勧めします。
(そういえば、ラノベの要素は入ってなかったな)
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ゆう
2011/03/21 22:59
はじめまして、これからよろしくお願いします。
出たのはそんなに最近でもないのですが、
飛浩隆の「グラン・ヴァカンス」という作品が大好きです。
ご存知の方はいらっしゃいますでしょうか?
(サークル内で既出でしたらすみません^^;)
バーチャルリアリティ物、ということになるのでしょうか…?
人間が作り出した仮想空間に生きる、AIの少年が主人公の話です。
仮想空間は、「ゲスト」と呼ばれる現実の人間を迎える
テーマパークのような役割をしている場所なのですが、
主人公の少年の暮らす仮想空間は、突然一人のゲストも訪れなくなる
(仮想空間における)1000年もの「大途絶」の後、崩壊を始めます。
仮想空間の崩壊を食い止めようと、AIたちは奮闘します。
ところでこの仮想空間、実はそもそもゲストの人間たちの嗜虐的な
(性的)欲望を満たすために作られた場所。
残酷な場面、エロティックな場面も次々と出てくるのですが
全然イヤらしさがなくて、読後感はずっしり来ますが、爽やかです。
2011年のランキングに入っている「クォンタム・ファミリーズ」も読みました。
世界観、設定はとても面白かったのですが、それ以外の部分で個人的には
あまり好きにはなれません^^;
現在は「虐殺器官」を読んでいます。
皆様の紹介されているものも、とても面白そうですね。
これから、まだまだ面白い本に出会えそうだとワクワクしております。
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おやすみ
2011/03/01 23:36
機能の続きです。
「小鳥の墓」
短編集の最後に収められた中篇とよぶべき長さをもった小説です。
心の奥底で死にたがっている女性、それが直感的に分かり、
その望をかなえてやる度にいいことをしたという実感を味わえる連続女性殺人の主人公。
警察に追われるなかで、自分の少年時代の思い出にふける。といったところから始まります。
クリーンな利沿おう都市をめざして造られた、ダブルE区という教育実験都市に、
少年は区外から引越しできた。
教育都市に住む子供たちは、外の有害な触れることがきじられているから、
感嘆には、外へ出られない仕組みになっていた。
しかし、少年は黒い噂がつきまとう学友と出会うことにより、区外への出口を通り抜ける
ことができるようになり、悪徳にそまるようになる。
教育都市でじは失なわれていたと感じていたアイデンテティを少年は取り戻すことが
できた。
こんな物語ですが、この作品に心を惹かれました。怜悧な視点による世界の構築、
単純な善悪では割り切れない世界、「マルドゥック・スクランブル」の世界に通じる非常さ、
そういった物を感じさせられた作品です。
この作家が新しい長編を書いたときは、お買い得の1冊になるでしょう。
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おやすみ
2011/03/01 00:27
「魚舟・獣舟」(上田早夕里)読了。
正直、この作家は知らなかったので、初めて読んだ作品になります。
題名になっている「魚舟・獣舟」を含んだ6編の短編集です。
代表作と言われる「魚舟・獣舟」は、陸地の大部分が水没した世界で、
魚舟を呼ばれる魚と共存する海上民、こうした環境変化に応じられるように
過去に遺伝子改変がされていた。
海上民の子供が生まれるとき、必ず人間の形態の子供と魚の形態をした子供が
双子で生まれる。魚の形態で生まれた子供は、海を回遊して再び戻ってきたとき
双子の片割れが生きていた場合、外骨格に居住殻を持った魚舟として強制生活に
入る。そんな世界の物語です。
30Pほどの短編で、評価は高いようですが、個人的にはしっくりきませんでした。
もう少し、書き込んで世界を広げれば、J・G・バラードのような週末世界が
もっと確率できたのではないか、と思えるのですが。
<続く>
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おやすみ
2011/02/14 23:34
「ゼロ年代SF傑作選」読了。何故か、最後の15Pが読み終えないまま放置されていた。
多分、途中で他の本を読んでいて忘れていたと思われる。
この本に収録された作品は下記のとおり。、
①「マルドゥック・スクランブル"104"」冲方丁
②「アンジー・クレーマーにさよならを」新城カズマ
③「エキストラ・ラウンド」桜坂洋
④「デイドリーム、鳥のように」元長柾木
⑤「Atmosphere」西島大介
⑥「アリスの心臓」海猫沢めろん
⑦「地には豊穣」長谷敏司
⑧「おれはミサイル」秋山瑞人
皆、個性的な作品だけに、読み手との相性がでてくる。
私の好みは、「マルドゥック・スクランブル"104"」と「おれはミサイル」の2編。
「マルドゥック・スクランブル"104"」は、「マルドゥック・スクランブル」の前日談になり、
マルドゥック・スクランブル(人命保護のための緊急法)が制定された直後の話になる。
ウフコック、ボイルド、ドクターは、このときは同じチームで、
ある事件に巻き込まれた女性の保護にあたる。
「おれはミサイル」は、自意識を持った飛行機とそれに詰まれた同じく自意識を持ったミサイルの
戦闘中の会話が、じつに人間くさく描かれている。
8編の中から自分に合った作品が見つかるかも。
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おやすみ
2011/02/12 10:45
>レインさん
5月には、早川書房より『グイン・サーガ・ワールド 1 』が発行されます。
早川書房によると、グイン・サーガの世界をいろいろな人に書き継いでいってもらいたいという、栗本さんの遺志を実現させたいと考え、その第一歩としての出版で季刊ペースで計4冊の刊行になります。
<1の内容>
●グイン・サーガ外伝連載 久美沙織「星降る草原」、牧野修「リアード傳記伝──豹頭座一行道中の記」、宵野ゆめ「宿命の宝冠」
●幻のグイン・サーガ未完原稿特別掲載「ドールの花嫁1 黄昏のなかで」
●エッセイ 今岡清「中島梓という人との日々」
●カバーイラスト 加藤直之
まだ、しばらくは、グイン・サーガの世界は続きそうですね。
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れいん
2011/02/12 08:20
え~~!
まだ、外伝が残っていたの!ショック!
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おやすみ
2011/02/11 23:58
本来は、このシリーズだけで、トビを立てたべきなのでしょうが
グイン・サーガシリーズの最後になる「ヒプノスの回廊-<外伝22>」
を読み終わりました。
表題のヒプノスの回廊えお始め、計6編の作品が収められています。
この「ヒプノスの回廊」については、その評価をめぐって、ファンの間では
論議を呼んでいるようです。
そえは、この作品の下記の部分についてです。
グインの母国ランドックの女神アウラ・カーとグインの関係、グインの正体、
そして、グイン自身が自分の生きる世界として、どちらを選択するのかが
明らかにされます。
本編130巻で未完に終わっているのに、今後の結末を予想させる内容に
なっているからです。
個人的には大きな問題とは思いません。それは、予想していた結末のイメージと
ほぼ同一だったからです。今までの作品の流れからすると、当然の結末といえます。
グイン・サーガは、極端に言えば水戸黄門のドラマと同じで、最後は決っています。
しかし、その中でどうストーリーが展開されていくのか、を楽しむ小説だったと
思います。
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おやすみ
2011/02/11 00:50
帰りがけに寄った本屋で、「2011年版 SFが読みたい 発表!ベストSF2010」(早川書房)
を買ってみた。どんな作品をピックアップしているのか興味を覚えたので。
国内篇のランキングは下記のとおり
1位 華竜の宮 上田早夕里
2位 どろんころんど 北野勇作
3位 クォンタム・ファミリーズ 東 浩紀
4位 日本SF精神史 長山靖生
5位 去年はいい年になるだろう 山本 弘
6位 後藤さんのこと 円城 塔
7位 歪み真珠 山尾悠子
8位 ゼロ年代日本SFベスト集成 大森 望
9位 NOVA2 大森 望
10位 天冥の標Ⅱ(救命世群) 小川一水
なんと、10位の天冥の標Ⅱ以外は、読んだことがありません。
11位以下、の作品やラング外の注目作になると、
読んだ本がチラホラと出てきますが。
SF本の出版点数は増えているので、とうてい手が回らないのが
実情ですね。
とりあえず、1位の華竜の宮は、図書館に予約を入れました。
違反申告
おやすみ
2011/02/06 23:23
「電脳コイル」アニメ最終話の第26話視聴完了。
主題歌の池田綾子さんの「プリズム」を聞きながら、
コメ書いていますが、この歌いいですね。
<You Tubeープリズム>
http://www.youtube.com/watch?v=7nXewrEwBJo&feature=feedf_more
小説、アニメの両方を見終わったわけですが、どうコメすればいいか迷っています。
小説からアニメライズ、アニメからノベライス、というのはよくある形ですが、
この電脳コイルはそういう形ではなく、同じテーマ、同じ世界感を基にしていますが
アニメの「放映より、早く小説の第1巻が出版され、その後は同時平行的に進み、
アニメの方が早く完了し、小説はやっと昨年の11月に再収監を向かえました。
アニメは、その映像特性を活かし、電脳空間を描ききっていました。
電脳ミサイル、メガネビームなどを使った電脳空間での戦いなどは
アニメの本領発揮の世界でした。
また、アニメの方はデーマを絞らざるを得ないことから、ストーリー展開は
早く、連続して視聴したせいもあって、その世界に引き困れました。
小説の方は、デーマを深く切り込み、世界を広げています。
ネタバレ覚悟で、両方の違いをいうと、アニメでキーワードになっていた「4423」は
小説では、一切でてきません。また、主要登場人物の扱いにも違いがあります。
イサコの兄は、mアニメでは志望していますが、小説では生きています。
また、もうひとうのオキーワードである「電脳コイル」は、
アニメでは、「電脳体と身体が分離する現象」、
小説では、「精神治療を行う電脳医療空間」を差しています。
両方とも見ていない肩は、私は逆でしたがアニメおw見てから
小説をを読まれることをお勧めします。、
違反申告
おやすみ
2010/12/12 12:33
「七都市物語 シェアードワールズ「」 田中芳樹原案
図書館へ行っても予約している本が1冊も入らず、何か
いい本は無いか、物色しているときに、この本を見つけました。
「七都市物語」は、田中芳樹の作品ですが、この本はその世界を
基に、小川一水、森福都、横山信義、羅門祐人の4人が自分たちの
個性を生かした作品の短編集です。
「七都市物語」のあらすじは、地軸が90度店頭するという大災害により、地球上の
人類は壊滅状態に陥る。しかし、月面都市に移住していた人類は生き残り
人類文明の後継者として、地球に七つの都市を建設した。
月人類は、七都市への支配力を保つために、地上500メートル以上を飛行する物体を
レーザー攻撃するオリンポスシステムで、航宙・航空権を地上から奪った。
だが、月人類は未知のウイルスにより滅亡し、七都市は地上の覇権を争い、
都市間戦争に突入した。
<ジブラルタル攻防戦>小川一水
地軸店頭により海峡から地峡になったジブラルタルに運河を建設する
事業に、タデメッカとニュー。キャロットの2都市が共同で取り組んだが、運河の所有を
争って2都市間の抗争が始まるが・・・・。
単なる戦争を描くのでなく、未来を感じさせるラストが好きです。
<シーオブクレネス号遭難秘話>森福都
アクイロニアに「オリンポス・システム」の解除方法を売り込みに来た男がいた。
オチ狙いのタストですね。
<オーシャゴースト>横山信義
ブエノス・ゾンデの潜水艦舞台と六都市大同盟軍の対潜舞台とのペルー海峡攻防戦です。
ひとつの闘いの虚しい結末です。
<もしも歴史に・・・・>羅門佑人
題名からIF物と思ったのですが、オリンポス・システムをかいくぐる、
海面飛行体の開発をめぐる話です。
こうしたシェアーワールド物は、日本ではいまいち流行りませんが、
クトゥルー神話のように、多数の作家の手により、いろいろな作品世界を深く
構築できるようになればいいですが。
まあ、日本独特の一つの作品に対するノベライズ、コミカライズ、ゲームライズなどの
多角的手法はあるが。
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おやすみ
2010/11/23 23:25
電脳コイルの最終13巻は、図書館でなく購入して、読了しました。
自分のブログには、13巻の感想をちょっと書いたのですが、
こちらの掲示板には、まとまった感想を書く予定です。
ちょっと、まとめる時間をください。
違反申告
おやすみ
2010/10/31 02:29
やっと、図書館で予約していた「電脳コイル12」が届いたので、その日のうちに読破!
次の13巻が最終巻で、11月18日発売予定。
購入するか、図書館で予約待ちするか思案中。
図書館だと、年内には回ってこないで、年明けにあるのは確実。
ちょっと、読む期間が空いたせいか、12巻を読んでいて、
作中の主人公達の精神年齢が上がっているのに気が付いた、
とうてい小学6年生の言動ではない、と感じた。
こういうシリーズ物では、作者が書き込んでいるうちに主人公達が
知らず知らずの内に成長していくことはあるが、作中の時間の流れも
過ぎているため、通常は感じないのだが、12感目までで半年もたっていないため
成長は早すぎるだろう、そのあたりのことも作者は感じて次回で完了としたのかも。
感想は13巻を読んでから、
まとめて書きます。
違反申告
にゃおこ
2010/10/03 01:07
>おやすみさん
いえ、もちろん日本語訳の「エンディミオン」も図書館から借りてきますよ(^_^;
ミステリーは原書でもけっこう楽しめますが、SFを原書だけで読破なんて、
私には絶対無理ですwww
違反申告
にゃおこ
2010/10/03 01:04
「ハイペリオンの没落」解説続きの続き。
辛苦の末にようやく宇宙船を取り戻した領事を待っていたのは、
CEOグラッドストーンからの、アウスター船団との休戦交渉を依頼する
メッセージでした。
領事は「ウェブ」を救うため、グラッドストーンの依頼を承諾、
死を覚悟してアウスター船団に向かいますが、その交渉の席で
驚くべき事実をアウスターから聞かされます。
アウスター船団が攻撃しているのはハイペリオンだけである、と……
では、「ウェブ」内の惑星を滅しているのは何なのか?
連邦政府は「デスウォンド兵器」を使うのか。
デュレの見た悪夢は現実となるのか。
この上なく美しく、切ないラストシーンが胸を打ちます。
焔に乗って、彼はゆく……。
違反申告
にゃおこ
2010/10/03 01:02
続き。
奇怪な生体ケーブルでスフィンクスに縫い止められ、仮死状態に陥ったブローン。
「病」による命の刻限が迫る、ソルの娘、レイチェル。
疲労と熱に浮かされるマスティーン。
3人の命を救うべく、領事はソルとデュレにあとを託し、CEOグラッドストーンの命令で
発進不可能にされてしまった自分の宇宙船を取り戻すため
首都キーツへ向かう決意を……
しかし彼の出発後、マスティーンは死亡します。奇妙なうわごとだけを残して。
デュレは遺跡内部を探索に出かけ、「第三の岩窟廟」と呼ばれるところに明かりが
ともっているのを見つけて中へ……
そこで彼は恐るべき迷宮を発見します。
何かのシェルターとして使われたらしいその迷宮の内部は、何百万もの死体で
埋まっていたのでした。
彼が見たのは悪夢か、それとも現実か……
デュレが姿を消し、スフィンクスに縫い止められていたブローンまでもが消えたその夜、
ソルの夢にシュライクが現れ、娘を供儀に捧げよと命じます。
そして当のレイチェルまでもが姿を現し、父親に言うのでした。
「イエスと言いなさい、パパ」と……
翌日、光り輝くスフィンクスの入口からシュライクが現れ、夢は現実に……!
ソルはレイチェルをさしだし、そして……
いっせいに開き始める、「時間の墓標」の遺跡群。
抗エントロピー場はその役目を終え、遺跡群は時間遡行をやめて、
今、この時代に同調し始めます。
一方、「ウェブ」では、主立った惑星のすぐ傍にアウスター船団が出現、猛攻撃を開始。
ところがハイペリオンに戦力の大半を投入したばかりの連邦の軍隊は
すぐに「ウェブ」内に転戦することができず……
アウスター船団は次々と「ウェブ」の惑星を「殲滅」して行きます。
彼らの目的は何なのか?
混乱する連邦政府に、AI群「テクノコア」は、アウスター船団を一掃する
恐るべき秘密兵器の使用を進めます。
それは、熱も光も音さえもなく、他の生物には一切影響を与えず、ただ
人間だけを殺す、「デスウォンド(死の杖)兵器」でした。
惑星住民に被害が及ぶことを恐れる連邦議会に対し、「テクノコア」は
まずハイペリオンで試用してはどうか、と言います。
ハイペリオンにある広大な地下迷宮を住民のシェルターとして使えばいい、と……
すみません、まだ続きます(^_^;
違反申告
おやすみ
2010/10/03 01:00
>にゃおこさん
エンディミオンを原書ですか?
それは大変な作業になりますね。
翻訳がでないSFをペンギンブックスなどのペーパーブックを辞書片手に読んだことがありますが、
SFは造語が多く、辞書に載っていない単語を多く、辟易しました。
また、SFらしさを強調するために、既成語の読み替えなどはギブアップしました。
「Oh! God!」は、今畜生!などと訳すスラングですが、宇宙物を強調するために「Oh!Space!」となっていたり。「ああ!宇宙!」なんて訳して、意味が繋がらなくて、SF翻訳家の本を読んで初めて理解した)
違反申告
にゃおこ
2010/10/03 01:00
「ハイペリオンの没落」(以下、「没落」と省略)の解説です。
とはいえ「ハイペリオン」の続編なので、前巻のネタバレもある、かも……
さて、「ハイペリオン」は名前が出てこない「領事」という人物の視点で
書かれていましたが、この続編はジョセフ・セヴァーンという人物の視点です。
このセヴァーンなる人物、実は18世紀に実在した詩人で「ハイペリオン」という
詩編の作者であるジョン・キーツの友人であり、彼の死に水を取った人物なのです。
しかし、物語の時はそれよりはるかな未来。
本人のわけがない、のですが……
ちなみに、本編には他にもリイ・ハントという、キーツの友人と同姓同名の人物が
出てきます。
彼もまた、「巡礼」の6人(7人)に次いで物語の重要な鍵となります。
連邦政府がアウスター撃退のためにハイペリオンの兵力増強を
刻々と進める中、「時間の墓標」にたどりつき、キャンプを張る「巡礼」6人。
砂嵐の夜、ルナール・ホイト神父は遺跡の一つ「翡翠碑」でついにシュライクにまみえ、
命を落としますが……
彼の胸に巣くうビクラ族の寄生生物、「聖十字架」によって、甦ります。
ポール・デュレ神父として。
フィドマーン・カッサード大佐は「クリスタル・モノリス」で恋人と再会。
彼女の助けを得て、シュライクとの一騎打ちに臨みます。
果たして勝利を手にするのは、カッサードか、シュライクか!?
遺跡に残った5人のうち、ブローン・レイミアとマーティン・サイリーナスは
首都からここまでの途上にある「時観城」へ、残り少なくなった食料と水を
補給するために戻ります。
二人の留守をあずかるソル・ワイントラウブ、領事、デュレのもとに、
道中で姿を消した森霊修道士、ヘット・マスティーンが……
一方、「時観城」へ戻る途中、「詩人の都」で食料を探すと言い張るサイリーナスを
置いて、ブローンは一人「時観城」へ。
懐かしい都の宮殿で詩作にふけるサイリーナス。
だが、彼のもとにシュライクが現れ……
同じ頃、「時観城」から食料と水を調達して遺跡に戻ってきたブローンのもとにも
シュライクが姿を現します。
そのメスのごとき指先がブローンの耳の後ろを突き刺し……
後半へ続く!
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にゃおこ
2010/10/02 22:23
「ハイペリオンの没落」読了しました!
さて、なぜ私が「ハイペリオン」シリーズを読もうと思ったかといえば、
もうかれこれ10年近く、「エンディミオン」が積ん読状態にあるからです。
ではなぜ10年近くもほったらかしてたかというと、実はこの「エンディミオン」、
原 書 なんですね~~~☆
いやはや、本屋のバーゲンブックで 500円 で手に入れたんですが、
あまりの分厚さに腰がひけて、今のようなありさまにwww
とりあえず「没落」で話に一区切りついたので、残りの2冊は正月にでも
ゆっくり読もうかと思ってます。
「エンディミオン」は原書と引き比べつつ……
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おやすみ
2010/10/02 20:56
>にゃおこさん
「ハイペリオンの没落」を読んでいる最中とのこtですが、
ハイペリオン4部作は、「エンティミオン」「エンディミオンの覚醒」と続きますよ。
別のシリーズ「イリアム」「オリュンポス」も途中ですけど、おもしろいです。
早川さん、シリーズ新作3年間待っています。そろそろ出して!!
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ひたかん
2010/10/02 18:52
ただいま、中村 融・山岸 真 編「20世紀SF」(1巻:1940年代「アシモフ・ブラウン他 星ねずみ」~6巻:「1990年代 イーガン・シモンズ他 遺伝子戦争」)をぼちぼちと読んでます。
なぜか最終巻たる6巻から読み始めて、歴史を遡っていく予定。
んでもって、息抜きには岡崎二郎「アフター0」。今回、文庫版として三度の出版が始まったので、性懲りもなく読んでます。
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にゃおこ
2010/09/28 00:02
と、いうところで「ハイペリオン」は終わっています。
これはもう、続編の「ハイペリオンの没落」を読むしかない!!
というわけで、読んでますw
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にゃおこ
2010/09/28 00:00
続きその2。
第四章は、「重病」にかかり、まもなく命が尽きようとしている娘とともに、その治癒法を求めて
「ウェブ」をさすらう学者、ソル・ワイントラウブ。
考古学者である彼の娘・レイチェルは、「時間の墓標」を調査中、奇妙な現象に巻き込まれ、
残酷な「重病」をえることに。
その病とは、そして果たしてソルは娘の命を救うことができるのか……
第五章は、「巡礼」の唯一の女性。高重力惑星の出身で、小柄だが屈強な私立探偵、
ブローン・レイミア。
彼女とハイペリオンとの奇縁は、ある青年の来訪に始まる。
彼は「自分を殺した犯人を探してほしい」と言うのだ。
「ジョニー」と名乗る青年はいったい何者なのか……
第六章は、ハイペリオンを始めいくつかの惑星で領事を務めた「領事(名前が作中に出てこない)」の物語。
ある惑星の有力者を祖母に持ち、若い頃から政治の世界で生きてきた彼は、連邦が派遣した
統治者として、「保護領」である様々な辺境惑星におもむく。
だが、そこで彼が目にしたものは「保護」の名のもとに踏みにじられ、
破壊される惑星の環境と、先住入植者たちの生活、
そして準知性を持つがゆえに「脅威」とみなされ、殲滅される惑星固有の生命体たちだった。
戦争で妻子をも失った彼がした決意とは。
彼がかつてハイペリオンで行ったこととは……
最後は、ハイペリオンへ向かう宇宙船として貴重な「聖樹船」を提供した「森霊修道会」の修道士にして
船の船長、ヘット・マスティーン。
ですが、彼の物語はありません。
彼はハイペリオン到着後、「時間の墓標」へ向かう道中、姿を消してしまいます。
自室に大量の血痕を残して……
彼はなぜ姿を消したのか。殺されたとしたら、いったい誰に?
しかも、「巡礼」を集めた連邦のCEO、マイナ・グラッドストーンは、彼ら一人ひとりに、
「巡礼の中にはアウスターのスパイがいる。それが誰かはわからない」
と言っていたことが判明。
マスティーンを殺したのはシュライクか、それとも巡礼たちにまぎれこんだスパイか?
しかし、マスティーンを除く6人は、自分たちの物語を語り終えたとき、互いが背負った
十字架を認め合い、「時間の墓標」へと足を踏み入れます。
果たして彼らは遺跡の、シュライクの謎を解くことができるのか……
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にゃおこ
2010/09/27 23:30
「ハイペリオン」解説の続き、その1。
アウスターがハイペリオンを侵略しようとしていることを知った連邦政府は、
彼らよりも先に「抗エントロピー場」の時ならぬ膨張や「時間の墓標」、
それにシュライクの謎を手に入れるため、おそらくは最後になるであろう7人の「巡礼」を
ハイペリオンに送り出します。
この小説の大半を占めるのは、彼ら7人の「巡礼」たちが「時間の墓標」へと
旅するあいだに語る、ハイペリオンへ向かうことを宿命づけられた彼らの半生の物語です。
「巡礼」の顔ぶれと、彼らの物語のダイジェストは以下の通り。
第一章はかつての世界的宗教であり、今は廃絶寸前の危機にあるカトリックの司祭、
ルナール・ホイト神父の物語。
彼は、ある罪のために破門されたポール・デュレ神父がハイペリオンへ流される際に同行し、
その道中でデュレ神父の人柄に感銘を受けますが、その後、同惑星に住むという謎の
一族・ビクラ族を求めて奥地へ向かったデュレ神父は行方不明に。
捜索に向かったホイト神父が見た、不気味な小人族、ビクラ族の正体とは……
第二章は連邦軍の元軍人、フィドマーン・カッサード大佐の物語。
彼はバーチャル空間での軍事訓練中、「訓練プログラムには存在し得ない」
謎の美女に遭遇、彼女と愛し合うように。
アウスターの攻撃を受けて壊滅した連邦宇宙船をからくも逃れ、
ハイペリオンに降り立った彼を待っていたのは、仮想空間で何度も逢瀬を
重ねた「彼女」その人だった。
だが、彼女の正体を知ったとき、彼は……
第三章は、「大いなる過ち」後のオールドアースに生まれ、何度も延命(バウルセン)処置を
しながら、ゆうに四〇〇余年を生きている狂気の詩人、マーティン・サイリーナス。
富貴と極貧をジェットコースターのように行き来した後、彼は彼の作品を真実理解してくれる
人物、ビリー悲嘆王に巡り会い、彼とその食客である芸術家たちともにハイペリオンへ。
しかし彼らが築いた「詩人の都」にはシュライクが出没、殺人事件が頻発するように。
そんな中、シュライクの存在に魅せられ、シュライクに会えば自分の詩作は完璧になると
信じるサイリーナスは、ただ一人都に残るが……
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キャメロン
2010/09/26 03:28
CNNのラリーキングライブに、ホーキング博士がゲストで出ていました。
先々週くらい、です。
SFだなぁと、感動したっす。
新しい本を出したので、ゲストに呼ばれたとか…
翻訳もすぐに出るかなぁ。
宇宙について語っていました。
足元ではなく夜空を見上げることが大事だといっていました。
泣きそうになってしまったっす(汗)
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にゃおこ
2010/09/25 23:48
ダン・シモンズ「ハイペリオン」、読了~~!
面白いけど長いよ!
まあその長さにはいろいろ事情があるって読んだらわかるけどやっぱり長いよ!
解説も長くなるかもしれないけどやってみるよ!
ちょびっとネタバレとかもあるかもしんないけど核心には触れないようにするから許してよ!
地球(オールドアース)が「大いなる過ち」と呼ばれるミニ・ブラックホールの暴走によって
滅亡しておよそ800年。
人類は地球を脱出し(聖遷)、テラフォーミング技術や転移ゲート、超光速飛行、量子リープなどの
科学技術によってその版図を銀河系のほぼ全域に広げ、宇宙連邦「ワールドウェブ」を形勢しています。
連邦に対抗する勢力としては、
かつて人類が生み出したものながら、今は人類の手を離れ独立しているAI群「テクノコア」
「聖遷」後に惑星に移住せず、宇宙空間で生きることを選び、適応進化した「アウスター」
の二つがあります。
テクノコアは連邦と共生関係にありますが、アウスターは「蛮族」と呼ばれ、連邦から
「まつろわぬ民」とみなされています。
さて、連邦の繁栄はとどまるところを知らず、銀河をおおうその文明は爛熟をきわめるかに
見えておりました。
ところがここに、連邦の「保護」をかたくなに拒絶する辺境惑星が一つ。
その名も「ハイペリオン」。
かの惑星にはなんと、時間を逆行する「抗エントロピー場」に守られた「時間の墓標」と呼ばれる
謎の遺跡があり、そこには「百舌(シュライク)」という殺戮と破壊の神が封じ込められていました。
いったい誰がなんのために造った遺跡なのか、シュライクとはいったい何者なのか。
連邦の大学が調査団を派遣しますが、謎は深まるばかり。
異形の神は畏怖の対象としてあがめられ、遺跡は「シュライク教」という宗教団体の
保護下におかれています。
シュライク教によれば、7人で聖地(時間の墓標)を訪れるとき、シュライクは6人の死とひきかえに
たった一人の願いをかなえてくれるそうで、連邦じゅうから「巡礼」と呼ばれる信者が
聖地を目指した時代もありました。
しかし、今や「抗エントロピー場」は原因不明の膨張を始め、かつては時間の墓標周辺にしか
現れなかったシュライクが、ハイペリオンの首都にも出没するように。
折しもアウスターがハイペリオン攻略を開始。
……というところで字数が一杯に!また明日~☆
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にゃおこ
2010/09/25 22:40
「黒客」は中国語で「ハッカー」のことですね。
しかし、なんでここだけ中国語なんだろうw
ファイアボール、新シリーズが放映されるのですか!
これはチェックせねば!
情報ありがとうございます(*^_^*)>おやすみさん
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おやすみ
2010/09/23 16:58
>れいんさん
小説も後2巻残っているため、何故12才までしか「電脳メガネ」が使えないのか、ナゾ解きはされていません。
しかし、この制限により、電脳世界は子供たちだけの世界となり、その世界での主人公たちの活動が生き生きとする
魅力にも繋がっています。
小説では、大人たちは、電脳世界を管理メガネによって、映像ではなくデーターとして見ることができる設定になっています。
映像化にあたっては複雑な設定になるため、アニメでは単純に大人も子供も同じ電脳メガネを使えるようにしたのでしょうね。
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れいん
2010/09/23 15:09
アニメ「電脳コイル」はい、すべて見ました。現実の世界に、サイバーワールドを重ねた世界が、良かったです。
小説は、12才までなのですか?何故でしょうね?
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おやすみ
2010/09/21 22:02
>にゃおこさん
ファイアボール全13話見ました。
といっても、1話が2分弱なので、20分くらいしかかかっていませんが。
微妙な作品ですね。ハマル人とハマラナイ人、両極端に分かれそう!
最初見たとき、主人公の女の子のロボットがツインテールで、初音ミクそっくりだったため、
日本のゲームがここまで影響を与えるようになったのか、と思いました。
だけど、ディズニーで初の、日本国内で日本人スタッフにより製作されたテレビアニメ作品だったのですね。
スターウォーズ、オズの魔法使い、スパイダーマン等の作品のパロディ要素が満載、
2人のロボットの掛け合いに笑ってしまいました。
こうした元ネタが分かると、面白さが倍増する作品だと思います。
ラストはどうなんでしょうね。何でも有りのような気がして、想像するのは難しいです。
でも、新シリーズが来年、放映されるのですね。
楽しみです。
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おやすみ
2010/09/21 01:55
小説「電脳コイル」③
イサコは、暗号式を駆使して電脳世界を操る力を持つ「暗号使い」の能力を持っていた。バス墓場の異常を感知して、市管理管のタマコ(ハラケンの叔母)は違法電脳体駆除ソフト「サッチー」を送り込んだが、イサコは、空間の狭間に溜まっていた爆発性のメタパグを利用して、「サッチー」を破壊して、圧倒的な力を見せつけた。
行方不明の電脳ペットを探して廃工場にしのびこんだヤサコは、イサコがイリーガルを捕まえようとしかけた罠にはまり、イサコと2人きりで密室に閉じこめられてしまう。イサコは、イリーガルのメタパグが結晶化したキラパグをある目的のために集めようとしていた。
ヤサコたち「コイル電脳探偵局」と、ダイチ率いる「大黒黒客クラブ」は、メガネ(夏休み中のメガネ使用禁止)を賭けた“果たし合い”を決行する。
その騒ぎにまぎれて怪しい動きをみせるイサコ、タマコはイサコをマークしていた。タマコは、最初のメガネの試作品装着者の4人の内の1人で、隠蔽された7年前のメガネによる大事故をふたたび起こさせまい、としていた。
それぞれの思惑が交錯する夏休みの夜の学校で、子どもたちが出逢ったあちら側の空間、夕焼けの光景。そしてヤサコはイサコの秘密(イリーガルから結晶化されたキラパグを自分の電脳体に取り込んでいた)を目撃した。
ヤサコたち“コイル電脳探偵局”とダイチたち“大黒黒客クラブ”は、協力して大黒市に根づく“神隠し”の噂と“メガネ”の秘密について調べはじめるが、それを執拗に邪魔する者たちがいた。
そんな中、夏祭りにいっしょに行こうと“黒客”をさそうメールがイサコから届く。イサコがなにかたくらんでいるにちがいないと疑いながらも、ヤサコはじめ“コイル探偵局”“黒客”全員が参加した夏祭りで、事件が起こる。
お祭りの神社で発生した火事とそこで目撃された“赤い柱”についてささやかれはじめた噂の中心には、「イサコ」の名があった。
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おやすみ
2010/09/21 01:55
小説「電脳コイル」②
<9巻までのあらすじ>
小学生の間で、ウェラブルコンピューター「電脳メガネ」が大流行していた近未来の202X年の日本。
この「メガネ」をかけると、どこからでもインターネットに接続して情報を交換したり、いろいろなデータをダウンロードして必殺技を手に入れたり、実体はないのに本物そっくりの電脳ペットを飼ったり、子どもたちだけの秘密の遊びをすることができるのだ。ただし、「メガネ」を楽しめる時間には、6才~12才までという年齢制限があった。
小学6年生のヤサコこと小此木優子は、「電脳メガネ」のメーカーであるメガマス社の本社がある大黒市へと引っ越してきて、小学生最後の夏休みを迎えようとしていた。
この大黒市では、何故か電脳空間が壊れやすく不安定な空間が発生しており、それを防ぐために違法電脳体駆除ソフト「サッチー」が巡回して、不安定空間や違法ソフトを消去していた。
ヤサコは、不思議な“黒いシミ”(電脳異生物イリーガル)を追いかけて、「コイル電脳探偵局」の名刺を持つ少女・フミエと知り合う。そして、もうひとりの転校生のイサコこと天沢勇子と出逢う。ヤサコとイサコは、お互いに反発し合いながらも惹かれてゆく。
イサコは、ダイチ率いる〈大黒黒客クラブ〉に、貴重な電脳物質“メタバグ”の鉱脈を教えると持ちかける。メタパグは、メタタグ(電脳お札)・電脳ミサイル・電脳ビームなどの各種電脳ツールの材料なのだ。
「コイル電脳探偵局」の一員となったヤサコは、フミエと共にイサコ達のあとをつけていた。一行が向かったのは「バスの墓場」と呼ばれる、古い空間と新しい空間がつぎはぎされた不安定な空間の場所だった。また、「コイル電脳探偵局」のメンバーだが、現在、休部中のハラケンも独自にイサコの動きを探っていた。
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おやすみ
2010/09/21 01:54
小説「電脳コイル」①
アニメ「電脳コイル」は、2007年に第39回星雲賞メディア部門、第29回日本SF大賞などを受賞しているが、小説『電脳コイル』は、アニメ版の脚本も担当した宮村優子が磯光雄の原作をもとに独自の解釈を加え、小説として書き下ろした作品で、第1巻の発売はアニメ版の放送開始よりも先の2007年4月です。第1巻を購入し読んで、面白そうだったのですが、シリーズ本は1冊目だけでは評価が難しいため、その後のシリーズの評価を見ながら、購入予定でした。図書館に在庫があるのを知り、11巻までを読みました。
あとは12巻は発売中で、次の13巻で最終巻とります。
長いシリーズのため9巻までを読んだとき、一定まとめたのですが未完のままになっていたのを、仕上げてアップします。
アニメは見ていないため、どこが違っているか書けないのですが、ウィキ先生によると、「アニメ版とはストーリや設定に異なっている点が多い。アニメ版では省略された企画段階での原設定なども数多く見られる。」とのことです。
具体的には、「電脳メガネの有効期間が6年(7歳から13歳の誕生日まで)とされ、期限が切れると使えなくなる。年齢制限により老人のメガばあや5歳の京子は使用できないことになっている。期間中に完全に壊れた場合はそれで終わりとなる。」といった点が違うそうです。
この電脳世界は、一言でいうと科学的ティストに味付けはされていますが、魔法世界そのままです。電脳トンネル、電脳ミサイルなどの電脳グッズを使った戦いも、魔法戦争そのものです。子供ならば、憧れる世界の中で失われたものを求めて、電脳世界の謎を探求する子供たちが、いきいきと描かれています。特に、子供達の人間関係が通り一編のものでなく、大人と同じように複雑な関係を持っています。そこも魅力のひとつです。
アニメを見た方も、もうひとつのパラレルワールドとして、小説を読むことをお勧めします。
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にゃおこ
2010/09/06 00:06
ディズニー製作の「ファイアボール」という短編CGアニメをご存知でしょうか?
http://www.youtube.com/watch?v=kkk8--v1uic&feature=related
全13話ですが、↑に第1話を上げておきます。
アクセスすると、関連動画のウインドウに残りの話も芋蔓式に出てきます。
ロボットが人類を支配する遙かな未来、とあるお屋敷で繰り広げられる
ロボットの執事とロボットのお嬢様の、ときにシュールでときに哲学的な会話。
さて、彼らの未来に待つのは、繁栄か、それとも崩壊か……
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にゃおこ
2010/08/31 22:20
おやすみさん、リンクどうもです♪
リンク先から引用~
>タブーを打ち壊す象徴だったり、何一つ頼るもののないところから、
>どう危機を脱出するか、というハインラインの作品によく現れる
>テーマと相通ずるところも感じられる。
うむ!単なる読者サービスじゃないよ、ってことですね!
てゆーか、読者サービスだとしたら、ぶっちゃけオトコのハダカはいらないもんね~(笑
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おやすみ
2010/08/31 01:50
>にゃおこさん
前にでてた疑問の参考にしてください。
<ハインラインは美女の裸がお好き?>
http://chikyu-to-umi.com/hein/h.htm
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にゃおこ
2010/08/30 23:34
ぐぐってみました~>「創世の島」
http://vyg.blog117.fc2.com/blog-entry-350.html
個人のブログでネタバレもありですが、大変深読みされていて面白かったです。
蔵書検索かけたら近所の図書館にあるようなので、
今度借りてみようかと思います♪
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おやすみ
2010/08/30 23:14
{創生の島}ベケット,バーナード ②
疫病の感染を防ぐために外界からの侵入者は全て排除する政策をとる共和国政府、そのために障壁に
は二人一組の見張りを配置しています。片方が侵入者の射殺をためらった場合に、もう片方が対応す
るためです。アダム・フォードはこの二人組の一員として配置されます。
ある日、漂流して船に乗っていた少女を発見したが、アダムは射殺をためらう、相棒がアダムに代わ
って射殺しようとするが、アダムは少女を助けるため、その仲間を射殺してしまった。その罪により
、獄舎に繋がれるアダム。共和国政府は、アダムの行動の原因を追究しようとするが、人間を接触さ
せることは、その人間が感化される可能性があると判断し、人間の代わりにアンドロイドのアートを
その任に充てた。
アダムとアートの間には、共和国の全体的利益と個人の命の問題、人間の意識の問題など哲学的な会
話が繰り広げられることになります。
SF歴が長い人と短い人とでは、評価が別れる作品ではないか、と思います。
SF歴の長い人からすると、ラストはそれほど衝撃的ではありません。むしろ、こうしたパターンは
昔のSFでは良く用いられていました。
作者の動きが少ないストーリーでもって、読者を引っ張っていく描写力はさすがだと思いますが、薦
められる本かというと微妙なものがあります。
ある意味、最初からネタバレの点もあります。BOOKデーターベースの内容では、「唯一生き残っ
たこの島は、人類の新たなる創世をもたらすと思われた。アダム・フォードという兵士が、漂流者の
少女を助けるまでは…。」となっていますが、では、アダムが少女を助けたこの作品ではどうなるの
か。この意味が分かる人は読まない方がいいです。
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おやすみ
2010/08/30 23:14
{創生の島}ベケット,バーナード ①
書店では、帯封に「驚天動地の結末が全世界で話題を呼んだ、エスター・グレン賞受賞の衝撃作。」
となっていましたが、文庫本でなく単行本のため、一般受けはしないストーリーなのではないか、と
思いましたが、早川書房だから大きなハズレは無いだろう、ということで購入しました。
内容(BOOKデーターベースより)
時は21世紀末。世界大戦と疫病により人類は死滅した。世界の片隅の島に大富豪プラトンが建設した
“共和国”だけを残して。彼は海上に高い障壁を作り、外の世界からこの国を物理的に隔離すること
で、疫病の脅威から逃れたのだ。同時に彼は、労働者、戦士、技術者、特権階級である哲学者で構成
する社会を築き上 げる。厳格な階級制度のもと、唯一生き残ったこの島は、人類の新たなる創世を
もたらすと思われた。アダム・フォードという兵士が、漂流者の少女を助けるまでは…。そしていま
、ひとりの少女がアカデミーの入学試験として、4時間にわたる口頭試問に挑もうとしていた。彼女
の名はアナクシマンドロス、通称アナッ クス。試験のテーマは「アダム・フォード」。無感情な3人
の試験官の前で、彼女は“共和国”建国の経緯や、その社会構造、歴史、AI(人工知能)の問題を つ
ぎつぎに解き明かしてゆく…。最後の数ページ、驚天動地の結末が全世界で話題を呼んだ、エスター
・グレン賞受賞の衝撃作。
(主なストーリー)
主人公の少女アナックスの4時間にわたる口頭試問シーンを基本に、アナックスが試験用に推論・作
成した人間アダム・フォードとアンドロイドのアートとのビデオが回想的に挿まれる形でストーリー
は展開していきます。
違反申告
にゃおこ
2010/08/30 23:04
>「熱いぞ!猫ヶ谷!!」
絵柄が克・亜紀氏だけあって萌え萌えです~~~www
南九州には「暑いから、役所の制服もアロハシャツ」という町があると
聞いたことはありますが、全員水着って……(^_^;(^_^;(^_^;
リアルであったら、行ってみたいような、行きたくないようなw
>ブレイン・スナッチャー
映画になってたんですね~!
しかし残念ながら、合衆国は「全員素っ裸計画w」(作中ではもっとカッコイイ名前ですよ!)を
実行する前に侵略されてしまった模様で、そういうシーンは出てこないようです。
私の個人的興味ですか……
とりあえず、出っ張った腹と往年のシュワちゃんみたいなやりすぎボディは却下
させていただきとうございますw
違反申告
おやすみ
2010/08/30 00:34
>にゃおこさん
「人形つかい」映画化なっていますよ。
映画見ていないので、にゃおこさんが興味あるシーンが
どうなっているか、知りませんが・・・・。
<ブレイン・スナッチャー>
<http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=27511
違反申告
れいん
2010/08/29 23:50
にゃおこさんも、おやすみさんも凄く書き込みますね。私だと、2hかかるかも。
「ハンターズ・ラン」、覚えていたら読んでみてみます。ここ数ヶ月、全然読んでませんので。
「人形つかい」読んだと思うんですが、覚えていません。読み返してみようかな。
全然、SFじゃないけど(気温48.4℃はSFかも)、「熱いぞ!猫ヶ谷!!」なるギャグ漫画、全員水着が、実写化されるのが驚いています。
違反申告
にゃおこ
2010/08/29 23:29
「人形つかい」(早川文庫SF)ロバート・A・ハインラインの感想。
どう書こうか、悩んでました(^_^;
有り体に言えば、宇宙からやってきたナメクジ型寄生生物によって
地球が侵略され、人類は絶滅の危機に瀕するが、からくも撃退に成功する、
というお話。
物語は、寄生生物を撲滅するため、本拠地らしい木星のタイタンへ主人公達が
出発するところで終わっています。
さて、ではこの話に出てくる「寄生生物」ってどんなのか、というと……
寄生生物たちは分裂によって増え、互いの身体をくっつける「接合」によって、
言語を介さずに「情報の同期」を行うことができます。
栄養は宿主から摂取しているらしく、宿主にとりついているほかは培養液の中でしか
生きられません。
彼らには知性のようなものはあるようですが、「共生」の概念はなく、宿主の衛生状態や
栄養状態には関心を払わないため、結果として宿主を「使い捨てる」ことになります。
彼らに寄生された人間は彼らを「マスター」として仰ぎ、服従することに無限の喜びを
覚え、彼らの繁殖のためなら裏切りも殺人もいとわないようになります。
いや~、どこかの洗脳団体かと思うような宇宙生物ですね☆
彼ら寄生生物をナメきっていた人類は、あれよあれよという間に彼らの侵略を許して
しまうわけですが、主人公の妻である赤毛の美女が、実は反撃の鍵を握っていて……
さて、その鍵とは何でしょう?それは読んでのお楽しみ~。
ところで、合衆国政府が寄生された人間とそうでない人間を見分けるために
打ち出した対策がすごい。
全員、素っ裸になること!!(/▽\)イヤン
主人公が「慣れてくると、醜い裸は目に入らなくなった」とか言ってるところが
リアルというか何というか……
そういえば「夏への扉」にもヌーディストクラブが出てくるし、ハインラインは
そういうのを肯定する人だったんでしょうかねえ???
とりあえず、面白いけど映像化は無理な作品、と思いました。
違反申告
おやすみ
2010/08/25 20:52
「ハンターズ・ラン」(早川文庫SF)ジョージ・R・R・マーティン、ガードナー・ドゾワ、タニエル・エイブラハム 共著
この本を本屋で手に取って裏表紙の内容紹介をみると、
「辺境の植民星サン・パウロで、探鉱師ラモンは、酒のうえの喧嘩でエウロパ大使を殺してしまった。大陸北部の人跡未踏の山間に逃げこんだものの、ラモンは謎の異種属と遭遇し、つかまってしまう。しかも、異種属のもとから脱走した人間を捕らえる手先になれと命令された。異種属の一体、マネックに "つなぎひも" でつながれ、猟犬の役をはたすことになったラモンの運命は……? 人気作家三人による、スリリングな冒険SF」
異星人がマンハント(人間狩り)に人間を使うを使う、といったアイデアは目新しいものではないが、普通は獲物の方が主人公なのに、狩人の方が主人公といった点が新鮮か、とあまり期待せずに購入した。
ところが、読み進めるうちに、ストーリーの面白さに嵌まり、お勧めできる本だ、という確信に変わった。
異星人と狩人は、獲物を追い詰めていく途中、獲物の人間が仕掛けた罠により、異星人が負傷。
その機会を逃さず、狩人の人間も脱走し、獲物の」人間と一緒の逃避行が始まる。
狩人と獲物は同じ人間なのだが、それぞれの人間がきちんと違った人間として生き生きと描かれている。
ある意味当たり前なのだが、それぞれ別の作家が創作しているのだから。
この人間関係がスリリングで非常に面白い。(ここに重要な意味があるのだが、ネタバレになるので)
二人の緊張が高まり、破局が生じたとき、二人の関係は一転する。
主人公が白人でなく、ヒスパニック系である、といった世界観にも面白さはあるのだが、メインはこの二人の
関係、それに異星人同士の争いなどが絡まってくる。
この本は面白い!ぜひとも読んで後悔はしない。(夢枕獏流に)
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にゃおこ
2010/08/25 00:14
「サマーウォーズ」、地上波で放映されたの全然知りませんでした(ノ_<。)
でも、「20世紀少年」は見逃してませんよ!
今週で最終章ですね。楽しみだ!
いまさらですが、ハインラインの「人形つかい」を読みました。
感想はまた明日にでも。
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おやすみ
2010/08/08 01:57
>れいんさん
細田守監督をはじめとした前作「時をかける少女」のスタッフが参加しているだけあて、全体の雰囲気も似通ったものがあります。「時をかける少女」を見ていないなら、この作品もお勧めです。
ノベライズ・コミカライズもされていて、コミック「サマーウォーズ」は、先月3巻目が角川コミックスから完結巻として出版されました。このコミックはアニメの雰囲気をそのままよく出していますので、これもお勧めです。
サマーウォーズの前日談としてコミック「サマーウォーズ キング・カズマvsクイーン・オズ (1)」も出版されていますが、作家の上田夢人が好きなので買ってみましたが、本編との雰囲気がまったく違っており、面白さにかけました。
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れいん
2010/08/07 01:18
録画した「サマーウォーズ」、終わりまで、一気に見てしまいました。
易しい、サイバーパンク物ですよね。引き込まれました。
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ソロ
2010/08/05 22:53
「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」(夢枕 獏)
SFというより、伝奇小説といったほうが言いかもしえませんが「伝奇小説」もSFの兄弟分というこにしておきます。
遣唐使「空海」が唐の都「長安」で、案禄山の乱のときに殺された「楊貴妃」の死をめぐる道師のいざこざに巻き込まれ、それを解決するという話です。
橘 逸勢(たちばなのはやなり)が空海の相棒として登場します。
「安倍仲麻呂」、「李白」等も当時の関係者として登場します。
最後の方はチョッと息切れかという気もしますが、空海が入唐した時代の長安の雰囲気などよく書かれています。
弘法大師「空海」に興味のある方には一読の価値はあると思います。
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おやすみ
2010/06/19 22:29
「未来医師」(フィリップ・K・ディック)
ディックのの残された未訳本のひとつで本邦初出版というキャッチに乗って買ってしまった。当然、ディックのおのヒネクレたストーリー展開を期待する気持ちと、今まで未訳だったということはあまり面白くない作品に違いない、という気持ちがぶつかっていた。
<結論>
①ディック作品を好きな方は購入しない方がいいです。
②SF初心者でディック作品を読んでいない方は、タイムトラベル物としては正統派路線の作品ですので、選択肢のひとつに入れてもいいかも。
主人公の医師パーソンズは、車を運転中、突然車から投げ出され、2045年の未来世界へタイムスリップしてしまう。
その世界は、人種混合が進み、混合言語を話し、部族に分かれて生活し、平均寿命が15才で、一切の医療行為が禁止されている社会であった。
この社会を改革しようとする一派との戦いにパーソンズは巻き込まれ、過去や未来へタイムトラベルをすることになる。
後書きの牧真治氏の解説によれば、ディックの初期作品のためすトレートなタイムトラベル物ということだが、普通の人は先に後書きは読まないため、キャッチコピーに引かれて購入した人は・・・・・・・・。
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おやすみ
2010/06/05 22:38
2週間以上、放置プレイが続いている状態なので、何かコメントしなくてはいけないのだが。
「観測者問題」という大きなテーマですので、コメントが難しいんです。
量子力学における、この「波動関数の収縮」ですが、この解釈が一般的ですが、また違った解釈の仕方もあります
「エヴェレットの多世界解釈」があり、これを利用した多世界物のSFも同じくらいあります。
「シュレディンガーの猫」の例で言えば観測されるまで、猫の状態は波動関数によって決定されないわけですが、その状態は観測者自身にも適用されます。したがって、観測者も含めた宇宙全体が「猫が生きている」状態と「猫が死んでいる状態」が重なり合って存在しており、観測者自身も観測するまで、自分がどちらの状態の宇宙にいるのか認識できません。観測した時に、猫が生きていれば、観測者も猫が生きている宇宙に所属している。猫が死んでいれば、観測者も猫が死んでいる宇宙に所属していることが初めて分かります。つまり、観測することにより宇宙が多世界に分かれるという解釈です。(本来の解釈ではないですが、SFで使われる解釈)
ロジャー・ゼラズニィの「真世界アンバー」シリーズがその典型的作品です。多元世界の中心世界であるアンバーは自分自身の影を平行宇宙に投げかけている(我々の世界も影の世界のひとつ)。アンバーで起こったできごとは形を変えて、影の世界にも影響を及ぼしていく。アンバーの王族である主人公が、事故により記憶を失い、我々の世界で暮らしていた。ところが、ある事件をきっかけに記憶を取り戻しはじめ、謀略によって奪われた王位奪還をめざし、真世界アンバーへの冒険が始まる。といったストーリーです。この影の世界から別の影の世界への移動は、周りの状況に違った要因を付け加える(認識する)ことによって、成し遂げられます。(好きな作品シリーズです)
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にゃおこ
2010/05/23 00:27
あ、あともう一つ。
「忠誠モッド」などというものが出てくるように、この物語において「モッド」は
使用者の思想・信条を左右するようなものも存在するという設定です。
そして、その種のモッドをインストールされた人間は、インストールされる前の
人間と同一人物と言っていいのかどうか?
という形而上学的な問題も語られているのが興味深かったです。
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にゃおこ
2010/05/23 00:23
というわけで、昨日の続き……の前に。
SF好きな皆様のこと、量子力学や「シュレディンガーの猫」のたとえ話などは
既にご存知かと思いますが、ここからの物語には量子力学、とくに
「波動関数の収縮」が深く関係してきます。
「波動関数の収縮」をものすごく大雑把に説明すると、我々人間は様々なものを
「観測」するわけですが、その結果はどれも一つです。見る人によって結果が
変わったりはしません。
アッタリマエ~です。
しかし、「観測」される直前まで、その対象物は様々な可能性がごちゃ混ぜに
なった状態にあるのだとすれば……
対象物が様々な可能性を失い、たった一つの結果に「収縮」されること、
これが「波動関数の収縮」です。
さて、では「観測」後、得られた結果を除いた他の可能性はどうなってしまうのか?
結果はいつ決まるのか?
誰が(何が)決めるのか?
もしも、我々人間が「観測」することによって、文字通りありとあらゆる可能性を
「収縮」させているのだとしたら……?
人間は宇宙を「観測」することで、そこに「存在したかもしれないもの」
(生命など)を、それと知らず抹殺していたのだとしたら……?
これがこの物語における重要なキーワード。
主人公が「スカウト」された「アンサンブル」という組織は、
「バブル」は、人間が行う「収縮」(あるいは可能性の抹殺)を阻害するために造られたの
ではないか?
という考えのもと、人間の「収縮」を阻害し、あらゆる可能性から望ましい状態を
選択(固有状態選択)できる、特殊なモッドの研究開発をしているのです。
そのモッドが完成したとき、人類は果たして「バブル」を越えて星空を
取り戻すことができるのか?
……というのがだいたいのあらすじです。
付け加えるならば、主人公もまた、大事な人を失い、その喪失を受け入れることができないまま
生きています。星空を失い、それを受け入れたふりをしている人類のように。
「固有状態の選択」が可能になったとき、彼は自分の「大事な人」を取り戻そうと
するのか、否か。
SFなのに、「喪失」という哲学的な命題について深く考えさせられる作品でした。
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にゃおこ
2010/05/21 23:38
と、いうわけで言い出しっぺの私から。
まあ何を隠そう、グレッグ・イーガンの「宇宙消失」をようやく読み終えたのでトピ立てしたのですが。
えー、この小説を一言で表すとすれば、「喪失の受容の物語」とでも申しましょうか。
舞台は21世紀の地球、なぜかある日突然、「バブル」と呼ばれる正体不明の物質
(「ブラックホールの事象の地平線と似た性質を持つ非物質)に太陽系全体が覆われ、
星空というものがなくなってしまった世界。
時は「バブル」ができて34年後。
当初はパニックに陥り、終末論がとびかいテロが頻発していた世界も
表面的には落ち着きを取り戻したけれど、「バブル」を神聖視し、教義のためには
テロもいとわない「奈落の子ら」と呼ばれる宗教団体が不気味な影を落としています。
人々は「モッド」と呼ばれるナノマシンを脳に埋め込むことができ、それによって自分の脳を
用途別に「再結線」、有機コンピュータのようにして使っている……そんな設定です。
主人公は元警官。今は探偵のような仕事をしている彼の所に、失踪人捜索の依頼が……
そして彼は試行錯誤と推理の末に捜索依頼されていた失踪人の行方を突き止めるのですが、
物語はここからが本番。
失踪人であるローラという30代のこの女性は、実はBDI(バイオメディカル・ディベロップメント・
インターナショナル)という企業とその系列企業(あるいは組織)が研究・開発する
「モッド」に必要な「人材」として「保護」されており、主人公は彼女を見つけたところで
BDIの警備員に捕らえられてしまいます。
しかしながらBDIは主人公を殺したりはしません。そんなことをしたら、死体の処理とか
もろもろのめんどうなことがついてまわりますからね。
彼らは主人公を自分たちの組織「アンサンブル」の警備員として「スカウト」します。
決して裏切らない「忠誠モッド」を彼の頭に埋め込んで。
さて、では「アンサンブル」とは何なのか?
彼らはいったい何の研究をしているのか?
長くなるので一旦区切ります。続きはまた明日!
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にゃおこさんは優しいんですね(*'-'*)
周りから「大出世だ」とおだてられ、調子に乗りまくってる「無邪気な」
ヴィカスくんはたしかに痛々しかったですが、それは彼の無知ゆえで、
私には彼は哀れなスケープゴートに見えました。
他の仲間を助けるために、なんとか宇宙船で母星へもどろうとする
父(?ウィキによるとエビ星人は両性具有らしい)子も、
エビ星人になっても、ゴミ捨て場のガラクタで花を作って元(?)奥さんに
届け続けるヴィカスくんも、私にはどちらも健気で、どちらにも
救いがあればいいのにな、と思われたのでした。
私の感想は、にゃおこさんとはちょっと違うものになりました
ヴィカスくんは貧乏くじを引かされてしまって、そこは可哀相でしたが
でも全ては自業自得なのではないでしょうか・・・
最後の最後にはエビ星人に見方しますが
それは自分はもうダメだと思ったからで、それまでの行いはヒドイものでした(^-^;)
それよりも、子連れのエビ星人が不憫でなりません・・・
見知らぬ星でヒドイ扱いを受けても、それを受け入れ第10地区へ移転しようとしていました
それでも母星へ帰りたい思いは捨てきれず、
何十年もかけて築き上げてきたものを、ヴィカスくんに奪われ、壊されてしまって・・・
墜落しても再び動いたので良かったですが・・・
親子は母星へ帰れたのでしょうか?
たぶん無理っぽいですが、地球を脱出できただけでも良かったと思いました
・・・と、終始エビ星人側に感情移入していました(^-^;)
先日、テレビで『第9地区』が放映されたので見てみました。
ある日突然、南アフリカのヨハネスブルク上空に現れたUFO。
それに乗っていた宇宙人たちは、異星からの避難民だった……
南アフリカ共和国政府は当初、国際世論を懸念して人道的に
彼らを保護し、彼らの母船の真下に居住区を確保してやる。
が、長引く貧しい難民生活から次第に鬱屈していく宇宙人たちと
周辺住民とのあいだにさまざまなあつれきや差別が生まれ、
宇宙人たちは政府にとってやっかいな「お荷物」になっていく。
政府はとにかく自国民から宇宙人たちを隔離するべく、別の場所へ
彼らを移住させようとするが……
当初、「エビ」と呼ばれて差別される宇宙人たちの姿がとにかくグロテスクで、
「こりゃキモイと言われても仕方ないよなぁ」
という印象だったのですが、彼らの中にも人類同様、家族愛や友情があることが
わかってくると、今度は彼らを差別し虐殺する人類が極悪非道に見えてくるから
不思議なもんです(^_^;
「エビ」たちを第10地区へ移住させる責任者に大抜擢された、
軟弱な主人公・ヴィカスくんが窮地に立たされ、自分のことよりも
「エビ」たちのことを優先する辺り、胸が熱くなりました。
UFOが飛び去って、めでたしめでたし……ではないラストが何とも言えません。
果たしてヴィカスくんに救いはあるのか。
あったらいいな、あってほしい。そう思わせるエンディングでした。
SFかどうか わからないのだけど 年末年始 あまりTVを
見なかったので、購入したまま読んでいなかった本
村上春樹の1Q84の1を29日に読み始め 続きを読まないと
年が越せない気がして、急いで30日に2と3を買いに本屋に。
昨日、読み終わりました。ふ~とため息。感想は、ひとつの月のある
世界から 二つの月のある世界に行って帰ってきた話だから SFで
いいのかな? 話題にのぼる作家さんだけど、実は、村上春樹さんの作品は
これが初めてでした。読み始めると 読み進んでしまいますね。
1巻目の読後感は すごく重かったので 3巻目で 救われた想いがします。
他の作品も読んでみたいと思す。ただ、これは SFでは ないかもしれませんが
とりあえず 久しぶりの読書だったので(^^ゞ
タイトル忘れてました!!<(_ _)>
ずっと↓のほうでコッモさんが読まれていた
ロバート・J・ソウヤーの「スタープレックス」です。
大変失礼致しました<(_ _)>
キースはいわゆるマッチョなヒーロータイプの主人公ではありません。
一般的に中年期を迎えた男性と同様、頭髪の薄さを気にしてはいるものの、
傍目を気にしすぎてカツラを着けるのは拒否しているという、複雑なお年頃。
しかも奥さんのリサとはもはや仮面夫婦状態。
加えて、彼が率いる乗組員は決して一枚岩ではなく、イルカとイブ族はともかくとして、
民族の慣習的な理由から好戦的・挑発的な振るまいをするウォルダフード族と
地球人乗組員の関係は決して良好とは言えません。
さて、ここまで書くとお気づきと思いますが、キースの夫婦関係は地球人・
異星人関係の縮図となっています。
すでに関係の蜜月は終わり、いさかいの種と疑心がつきまとう中年期、
だれもが表面的には何事もないふりをして、つまり「仮面をかぶって」過ごしているのです。
そんな中、スタープレックス号は新たな「ショートカット」を抜けて、
その先に未知の生命体を発見します。
果たして彼らとのファーストコンタクトの行く末は?
「ショートカット」を創ったのは誰なのか?そしてその目的は……?
人類は惑星間戦争の危機を乗り越えることができるのか?
(我らがキースはリサとの夫婦の危機を乗り越えることができるのか?w)
過去の確執をすべて水に流し、関係をやりなおすにはどうすればいいのかと
尋ねるウォルダフード族のジャグに対し、イルカのロングボトルが答えた、
「人間の弱さを受け入れて、人間の強さを歓迎するんだ」
という一言が、胸に響きます。
現代の地球人類にとっても、必要な言葉だと思いました。
長いので2回にわけますね~
以下、感想です♪
1996年に発表され、日本語訳の出版は1999年。
今から10年以上前の作品ですが、量子物理学ネタも盛り込まれているので、
あまり古さを感じません。
物語の舞台は、地球人類(及びイルカ)が異星人イブ族・ウォルダフード族とともに
乗り組む巨大外宇宙探査船、スタープレックス号。
……というとスタトレを思い出しますが、本作は主人公の内面や彼を取り巻く異星人関係(?)
に光をあてているところがひと味違う感じです。
人類はすでにハイパースペースを発見し、光速を越えて宇宙を旅する技術を手に入れており、
さらに宇宙に張り巡らされた「ショートカット」(恒星間宇宙をつなぐワープホールのようなもの)
のネットワークを発見、他の恒星系に住むイブ族、ウォルダフード族と「惑星連邦」を築いている、
というのが本作の設定。
人々が見つけて使用している「ショートカット」はネットワークのまだごく一部であり、
新しい「ショートカット」を探しだしてさらに多くの異星人との接触を試みるため建造されたのが
スタープレックス号。
そしてその栄えある指揮官として乗り込むのが主人公、地球人キース・ランシングというわけです。
なんか、サブタイトルを見るだけで、いろんなSF作品(とか宗教とか古典とか)のパロディが
混じっていそうで面白そうです。
でも、好き嫌いも激しく別れそうですね~。
何というか、ハチャメチャでスプラッタでエログロでナンセンスなSFです。
横田 順彌のハチャメチャSFの流れを引きついています。
それは目次を見れば、下記のとおり、ご丁寧に作品の一部までもが抜書きされています。
しかし、その章の内容は、章題となった作品とは一切関係がありません。
第1章 復活の日
第2章 宇宙の戦士
第3章 宇宙兵ブルース
第4章 宇宙戦争
第5章 宝石泥棒
第6章 生命の木
第7章 人形つかい
第8章 南総里見八犬伝
あまりにもハチャメチャなため、作品の魅力を伝える自信がありませんので、そのまま引用しておきますが、
SF初心者にはお勧めしません。
<BOOKデーターベース>
西暦2192年、世界中で600億の死者の復活が始まった。「最後の審判」ともいえる事態に従来の国家は崩壊、人々は、スリル・スルリルリ博士が発明した“魂摘出装置”によって、他者の肉体に“寄宿”する運命を余儀なくされた。2217年、宇宙軍に入隊した桃屋ピンクは、一休さんら5人で肉体を共有するクインテットだったが、対エゾゲバロ・ログロ人の戦況悪化に伴い、イエス・キリスト、ジャンヌ・ダルクらとともに宇宙甲殻類ジャン・ゴーレによって惑星“ジュエル”へと向かう。しかし“エデンの園”と噂される星でピンクらが目にしたのは、神のあまりにも残酷な意志だった…。もはや伝説のワイドスクリーン・バロック第1部。
早速予約しました。
続編なので、多分ストーリーの面白さは期待できるものでしょう。
山本弘の作品は明るいタッチの作品が多いので、
暗いニュースが多い昨今にあっては
お勧めです。
クリプトビオシス(さなぎのような休眠状態)に入ったヒメを輸送中の自衛隊機が
何者かによって攻撃を受けて墜落。
ヒメは行方不明に……!
今回の主人公は、気特対の宇宙論研究者・案野悠里……ではなくて、その息子の一騎くん。
宇宙からやってきた精神生命体ジェミーのおかげで人間並みの知能を持つようになったヒメは、
墜落死を免れ、一騎に拾われて(?)案野家に身を寄せることに!
それがいかなる事態を招いたかは、
「うちのキッチンで……怪獣が……裸エプロン……」
という一騎くんのセリフにすべて集約されているといっても過言ではないでしょう(笑
ストーリーの面白さもさることながら、空自・陸自の兵器・装備も丁寧な描写があり、
東京スカイツリーの決戦などは目の前にその光景が立ち上がってくるかのような
詳細ぶりが素晴らしかったです。
ちなみにこの「MM9」シリーズはまだ続き、次は「MM9-destruction」となるようです。
続きが待ち遠しいです!
ちょっと異色のミリタリーSFシリーズですが、その異色性が増してきました。
主人公ハリスはクローン人間ですが、この時代の兵士はほとんどがクローンで占められています。
更に、クローンは自殺の禁止、情感の命令に有無も無く従う、など事前にプログラムされている事実が判明します。
そうした点に悩みつつも、クローンの宿命として戦闘に参加していきます。
昔の仮面ライダーやサイボーグ009などの主人公の悩みと繋がるものを感じさせます。
また、戦闘結果も凄まじいものがあり、読後感がスッキリするといった
ミリタリーSFの良さはあまり見られません。正直な話、
人に勧められるかは微妙なものがあります。
グイン・サーガの登場人物を使うことなく、その世界観を背景にして、新たな物語を創造していく、そうした作品「宿命の宝冠」がお勧めです。巻末の中島梓の日記は読むのが痛いが、表現者としての栗源薫を知るためには避けて通れなません。
面白かった!
テレビドラマ版では気特対(気象庁特異生物対策部の略称)のヌシと化していた
軍事オタク曽我部さんが普通の人間になってたのはちょっと残念でしたがw、
主人公の灰田さんは普通にかっこよかったし、さくらちゃんも無鉄砲で可愛かった!
なんでドラマ版のほうはオリジナルキャラ(朏万里みかづきまり)をヒロインにしちゃったんだろうなぁ。
おかげで灰田さんが彼女いるくせに同僚にもふらついてるような、
どっちつかずの優柔不断男みたいに見えるんですけど。
彼女とのデート中断してまで、同僚とはいえ他の女の家に行くかね、普通?
あるいは、彼氏がいるくせに、同僚とはいえ他の男を簡単に自分の家にあげちゃう女ってどうよ?
そもそもあのエピソードは怪獣ドラマにはいらないでしょ。
脚本書いた人は何がしたかったのか、今もって私の中では謎です。
その点、小説版は本格怪獣小説として安心して読めました。
そういえば、鉄腕アトムも身体の中にある超小型原子炉が
動力という設定でしたね。
原子力というものに無限の可能性を夢見ることができたあのころ、
人類はあまりにも無邪気で無知すぎたということですね。
SF小説ではないけど、偶然図書館で見つけたので
借りてみました。
昭和30年代から40年代にかけて
月間まんが雑誌「少年」や「ぼくら」などから、
そして、「少年マガジン」「少年サンデー」「少年キング」から
いろいろな作品が集められいます。
さすがに大部分の作品は古すぎて、
いわゆる団塊の世代の人達の少年時代がターゲットなのでしょうね。
科学万能の明るい未来社会を夢見てた時代です。
戦後の復興から高度経済成長を成し遂げつつあった時代です。
この当時からあった科学に対する信頼感は
最近になってほころびつつありましたが、ばだ日本人の間には残っていました。
それが3.11で、科学に対する信頼感を喪失するといった大きな意識転換を迎えました。
昭和37年8月16日号の「少年マガジン」に
「走るホテルマンモス原子力列車」の口絵が載っています。
これを見たとき、時代の断絶を感じました。
『ジョシュア・ファイル』は読んだことがありません。
図書館検索システムカーリルで検索したところ、
近くの図書館にありましたので、とりあえず1巻を
予約してみました。
ジョイナブル作品は諸外国と子供の感覚が違うことが多いので
むしろ、ハリポタ、指輪物語、ナルニア国ものがたり、など
同じようにヒットしている作品の方が少ないような気がします。
瀬名さんというと、「リング」の人ですね!
あの人がドラえもんのノベライズとは、びっくりです。
>遊びとして懐かしいキャラ
まさか、ドラえもんにサダコが特別出演!?
……んなわけないか(^_^;
>のなかんさん
南米遺跡好きなので、マヤ歴が絡んでるとなると、
日本人にはちょっとびっくりな展開と合わせて、興味津々です。
近所の図書館にあるといいなぁ~♪
SFじゃありませんけど、どこか不安な空気が通じるところがあると、
感じています。
『神狩り』は未読ですが、うちの本棚で見つかるかしら。ちょっと探してみます。
そして、海外では一気にブロックバスターにのし上がったにもかかわらず、
日本ではかなりしょぼいことになって残念!の『ジョシュア・ファイル』(評論社刊)。
ハリー・ポッター以降の10年間で、『カイト・ランナー』(絶版)と並んで、
二大タイトルとして有名な本なのに、本当に残念! 例のマヤ暦2012年に絡んだお話です。
関心のある方はぜひ。日本人にはちょっとびっくりな展開がバンバンでてくるのが、
ダメなのかなぁ。
映画「ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団」は見ていないが、偶然この本を手に取る機会があった。 新作映画のノベラライズだが、微妙なところで違いがあるようだ。後非常に読みやすい文体で、読んでいるうちに旧作映画のイメージが重なってきた。当然、旧作と新作の違いがあるわけだが、でDVD借りてで確認してみようっと。また、遊びとして懐かしいキャラが特別出演していますが、ネタバレになるので省きます。
「神狩り」は、そのとおり、当時は違和感は全然感じませんでした。
むしろ、新しさ、若い息吹を感じました。
今ならばジャンルは伝奇小説になるのかな?
29年後に発表された「神狩り2」は、前作とまた違った作品になっています。
前作では、センス オブ ワンダーを感じたのですが、
本作では、まったく感じられません。
ストーリー的には、それないのSFに仕上がっているのですが、
あまりにも前作とのギャップが大きすぎます。
情報工学の若き天才、島津圭助は、機械翻訳の権威として前途洋々である
かのようだった……神戸市で発見された遺跡の、奇妙な「文字」が刻まれた
石室で、突然の落盤事故にあうまでは。
落盤事故の責を問われ、大学から謹慎を言い渡された島津は、
失ったポストを取り戻すためだけに、遺跡で見た「文字」の解読を始める。
しかしそれは、謎の「古代文字」をめぐる<神>と人類との凄絶な
戦いへと彼を巻き込んでいくのだった……
と、いうようなお話。
70年代の作品だけあって、劇中には携帯電話やインターネットが出てきません。
学生はヘルメットかぶってゲバ棒ふりかざしてる世界。
そして、SF作品のはずなのに霊感能力者(要するに超能力者)が登場する
ところに激しく違和感があります。
もし私が80年代くらいにこれを読んでいたら、違和感なんて感じなかった
かもしれませんが、昨今のジャンル分けだと、これってオカルトに
なるのでは(^_^;
収録作品&感想は例によって以下の通り。
「アリスへの決別」
某非実在青年に関するなんちゃら条例に対する風刺小説という印象を受けました。
脳内彼女も18才未満は禁止という世界。おそろしい~
「リトルガールふたたび」
あとがきによると「リトルボーイ再び」という古い短編SF作品に対するオマージュ
だそうですが、ネットにはほんとにこんな連中がいそうで怖いです(^_^;
「七歩跳んだ男」
「月には空気がある!!」というトンデモ説を信奉する小説家が
月基地の外で死んだ。
果たして自殺か、他殺か……
という、SFミステリー。
そんな馬鹿げた説を信じる人がリアルに存在するそうで、これまたびっくり。
「地獄はここに」
インチキ霊能力者がTV局から、ある殺人事件の調査依頼を受ける。
彼女は例によって適当な言葉で調査に「協力」するが、それは
その後、思わぬ展開に……
SFというよりはサイコっぽい話。
「地球から来た男」
太陽系外探査移民船<ラウファカナア>で発見された密航者は、
古色蒼然たる伝統を守る某国のプリンスだった!
彼は<ラウファカナア>への亡命を申し出るが……というお話。
国の「象徴」でいるのもラクじゃないよね。
「オルダーセンの世界」
「シュレディンガーのチョコパフェ」と同じ世界観の話。
そこに住む人々は、オルダーセンという教祖が支配するこの世界こそ
唯一、人間が暮らせる場所だと信じていた。
だが、ある日、見知らぬ女が現れ、「この世界は夢だ」とふれまわり始める。
オルダーセンの信者達は、彼女を捕らえるが……
「夢幻潜航艇」
これも「オルダーセンの世界」と同じ世界観で、
深夢ダイバー、シーフロスが活躍するお話。
このシリーズ面白いので、新作が出たらまた読みたいです。
追加。あとがきを読んで思ったことですが、どんな作品にも
「本歌」があるって、なんか勇気づけられますねw
エンディミオン、同感です。
本の最後に「めでたしめでたし」って書いてあるのに、
ちっともめでたくない気がする、という、なんとも言えない読後感です。
「去年は……」は、オチはよかったけど、他のパラレルワールドの「僕」の
人生はめためたになってるわけで、それを考えると、ちょっと「ん~?」と
微妙~な気分になります(^_^;
「まだ見ぬ……」の収録作品と感想は以下の通り。
「奥歯のスイッチを入れろ」
某大先生のサイボーグシリーズを思い出してしまいました。加速装置!!w
「バイオシップ・ハンター」
あとがきで作者ご本人が「ありえないネタ」とかおっしゃってましたが、
ゆうきまさみ氏の「鉄腕バーディー」に出てくる宇宙船は「元は生物だった」という
設定らしいです。
「メデューサの呪文」
「言霊」をSFネタにしたら……という話。面白かったです。
酒見賢一氏の「陋巷に在り」でも言語バトルが出てきますが、
あれをSF的に解釈するとこんな感じかな~、と。
「まだ見ぬ冬の悲しみも」
タイムマシンに乗ったストーカーが着いた場所は……
時間遡行が生み出す恐るべきパラレルワールドのお話。
「シュレディンガーのチョコパフェ」
量子力学における「波動関数の収縮」というものが、もしも
起きなくなったら……というお話。
面白かったけど、「いいのか、それで!?」と思わなくもないw
筒井康隆の「パプリカ」を思い出しました。
あれは夢と現実がごっちゃになる話なんだけど、まあ人間の脳内願望が
現実にあふれ出すという点では似てる。
「闇からの衝動」
実在の有名な作家さん(海外の)を主人公にすえて書かれた、
ちょっとクトゥルーっぽいお話。
最後は一応ハッピーエンドですが、ひたすらキモイです。
すんません、実は「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」ともに
とうに読了してるんですが、感想を書きそびれてます(^_^;
終わりかたが……なんというか、
「これは、ハッピーエンドって言っていいの???」
という感じだったので。
ヒロインの最期があまりにも無惨というかなんというか……
しばらく前に入会したのですが、
このところSFを離れてしまっていて・・・はじめてカキコさせて頂きます。
「グランド・セントラル・アリーナ」 ライク・E・スプアー 金子浩訳 早川SF を読了しました。
かなりご都合主義、的なところもありますが、私は好きです。
著者紹介のとこにも書いてありますが、古き良きスペオペを現代によみがえらせた、と、
ふむふむ、そういう感じかもしれません。
あと、訳がとても良かったと思います。
人類初の超光速航法実験船で、ワープして着いた先は、
アリーナと呼ばれるバトルフィールドだった。
突然、全宇宙からの異種族と生存競争をするハメになった主人公たち・・・
ってな話です。
>コッモさん
私もスタープレックス好きですよ。
だいぶ前に読んでるのでかなり忘れてしまってますけど。
>にゃおこさん
(遅くなりました)
ハイペリオンに続いてエンディミオンをお読みになってるんですね、ガンバです。
なんか15年くらい前に、でっかい本で読んだのを思い出します。
当時はなんだかわけわかんなかったので、もう一度読んでみようかなぁ。
>おやすみさん
腐海、面白そうですね、今度探してみます。
ではでは^^。
ウィキ先生で事前に知識を仕入れ、You Tubeで見ましたが
意図的に重要なキーワードの説明がストーリーでされていないので、
最初からでもイメージはつかめるでのすが
本当の意味は分かりません。
特にピングドラムって何でしょうね?
途中から見たのでわけがわかりません……最近のアニメは予習が必要ですね☆
それにしても「生存戦略ぅ~~~!」とか「イマ~ジ~ン!」とか
何なんだろう……w
エヴァ、人気のようですが見たことなかったりします。
人類補完計画って、単語だけでみると人類補完機構とにてるのかなって、期待しちゃいますねw
シュタインズゲート、本当におもしろかったです!!
久々に好みのSF読んだー!って感じしました!
野阿梓は、ウィキ先生でもSF作家であり、耽美小説作家でもあると紹介されていますね。
この作品「伯林星列」は呼んでいませんが、今までの作品「銀河赤道際」「バベルの薫り」等の
作品傾向からすると、想像はできます。
SF小説を期待して読むと、確かにショックは大きいですね。
個人的には好きな作家なのですが、一般の人にお勧めすのはちょっと、かなり人を選ぶ作品だと
思います。
「閃光のナイトレイド」ですか。テレビはほとんど見ない生活なので、
アニメが一番苦手な分野なのですが、最近、タイムライン・平行世界等のテーマによる
アニメ作品が多いような気がします。
コッモさんが挙げていた「シュタインズゲート」もそうですし、
今春話題を呼んだ「魔法少女まどか☆マギカ」、
放映中の「未来日記」もそうです。
やはり、今の若い人たちが今の時代に閉塞感を感じていて、
今と違った世界、そういったものを求めているのではないか、
と感じています。
コードウェイナー・スミスの人類補完機構シリーズの一冊ですね。
残念ながら「人類補完機構シリーズ」の最終巻は作者死亡により、
未完のまま終っていますが、作者はどういう宗教観で結末を予定していたのでしょうか?
そういえば、新世紀エヴァンゲリオンの「人類補完計画」はこれに由来しますが、
エヴァ人気が高まった際に、このシリーズが再刊されました。
確かに、言葉の意味合いとしては、「神と人との仲介をなすもの」としては同じなのでしょうが
ただそれだけですので、エヴァの内容を期待し、買われてがっかりした人も多かったのではないでしょうか。
ニトロプラスの「シュタインズゲート」は面白いはずです。(ストーリーは知っていますがゲームはやっていないので)
メディアミックスの戦略にのって、アニメライズ、コミカライズされて、現在、放映・出版中です。
ゲームは最近、時間が無くて積みゲーに、タイムラインで3年遅れ程度で消化しています。
夏コミで発表された07竜騎士の「彼岸花の咲く夜に」も購入はしていますが、前作の「うみねこの鳴く頃」の
訳の分からない終り方をされたことに不満も持っていますので、なかなかプレーする気にはなれません。
最近なかなか本を読む暇がなくて、こちらにも顔出しできず申し訳ないです。
ずっと積読になっていた、野阿梓の「伯林星列(ベルリン コンステラティオーン)」読了しました。
いわゆる偽史モノ、と言うのでしょうか…?そういう小説なのですが。
作者がSF畑の方らしいので、これもSF小説なのかと思っていたのですが、
これはむしろ単純に耽美小説なのではないかと…そんな印象を受けました。
第二次世界大戦前夜のドイツを舞台に、二・二六事件が成功した架空の日本の
軍人・政治家・諜報員たちが、今の歴史とは違った未来を求めて暗躍する…というような内容です。
この時代の世界全体の政治事情がかなり詳細に物語に絡んできて、
そういった部分は読み通すのも一苦労な一方で、別の箇所では物語のキーパーソン(?)である
美少年がひたすら陵辱されるSMシーンが延々と続いたりして、
これは果たして一つの作品として纏まっているのか?とどうにも不思議な感じでした。
単純に、ひたすら受身な薄幸の美少年というのがどうにも私の好みに合わない…というのもあるのですが(^^;
ちなみに同じ時代の中国を舞台にした(こちらも主な登場人物は日本人です)、これもある意味では偽史モノの
「閃光のナイトレイド」というテレビアニメがありまして、こちらも先日最終話まで観終わりました。
こちらは超能力を持つ人々が物語の鍵になっていて、こちらの方が正しくSFと呼べるかもしれません。
第二次世界大戦を避けようと暗躍する諜報員たち…という主題も同じです。
物語のテイストは大分違いますが。
「閃光のナイトレイド」の方は、未来予知能力を持つキャラクターが作品内に登場するので
最終的には主人公たちは【自分達が未来を書き換えようとしていること】を自覚した上で行動するのですが
(…でもこれって、【訪れるべき未来】が過去の時点で予め決まっている、ということですよね。
タイムパラドックスみたいな話になってしまいそうなのですが、そこには触れられません。)
最終的にはそれを断念して元の路線にほぼ戻ってしまう…という、見ようによっては徒労感だけが残るような
結末になっていました。
が、個人的には結構好きです。
まとまりのない内容ですみません(^^;
読んだばかりなのでまだ自分のなかで咀嚼できてない感じなので
感想は言いませんがおもしろかったです。
シュタインズゲートというゲームを借りました!
内容今のところ全然しらないのですがおもしろいSFなんだとか。
たのしみ!
腐海といっても、オウムの森のことではありません。
内容(「MARC」データベースより)
カナダ西部バンクーバー島付近の海域で、貨物船の船員や浜辺で遊んでいた少女らが、原因不明の神経麻痺や全身からの出血で命を落としていた。海洋生物学者ガーナーは、調査を進めるうち、異変の背後にある恐るべき秘密を知る。
筆者の学者としての知識に裏付けられたストーリーは、生物学に詳しくない人でも
ぐんぐんと引っ張り込んでゆく。(図書館で借りて、その日の内に読んでしまった)
敵の正体を明らかにしていくまでの展開、正体が明らかになった後、その対策に
向けての作戦展開。人間関係(恋愛関係も)や組織の内部対立も含め、
ハリウッド映画を見ているような迫力を覚えました。
引越しで手放しちゃったんですが絶対また手にいれたいです!!
にゃおこさん>トランスフォーマーきになってたんですよ~。
観ねば!
ハリポタ見に行ったときに、トランスフォーマーの
最新作の予告篇をやっていましたが面白そうですね、
機械があれば見に行ってこようとおもっています。
>コッモさん
私は、ネアンデルタール・パララックス三部作が好きです。
その発想、ストーリー展開が面白かったです。
ちょっと前に久々に大代打好きなロバート・ジェームズ・ソウヤーのスタープレックスを読みました。
船で宇宙を旅する物語で異種間のいざこざや問題など解決していく話なのですが
読みやすい、わかりやすい、キャラクターが可愛いと揃ってて
気軽に宇宙の旅物語よみたいなーって思った時にオススメです。
この手の宇宙の旅ものでは一番好きかも。
ソウヤーさんは全部好きですが、ソウヤーさんしばりだとイリーガルエイリアンが
一番好みです。
これからノーストリリアよみまっすー!
思ってとりあえず見始めましたが、いやもう、面白くって最後まで見てしまいました。
ストーリーはわりと単純。
さえない主人公・サムの曾曾祖父は探検家。
実は北極で国家機密にかかわる重大な発見をしたのだが、
そのせいで後年、精神を病み、不遇に生涯を閉じた。
サムはしかしそんな発見などつゆ知らず、女の子をひっかけるための
クルマほしさに、彼の遺品をネットオークションに出品。
だが、その遺品の中には、惑星サイバトロンの生命の起源たる
オールスパークの位置を示すものが!
オールスパークをめぐり、悪の軍団ディセプティコン対正義の戦士オートボットの
戦いが地球上で始まった!
何もわからないまま、戦いに巻き込まれていく地球と人類の運命やいかに!
……というような感じ。
メカ同士のバトルシーンが見所です。速い!ダイナミック!
CG合成素晴らしいです。
人間同士ではありえない身体の動きとか、ああいうのはどうすれば思いつくんだろう。
サムを身をていして守るトランスフォーマー・バンブルビーがけなげ。
二人の友情が感動的でした。
http://prologuewave.com/
新しい作品は下記のとおりです。
「抱擁」井上剛
「世界の底のガラス瓶」片理誠
「夜の豆腐洗い湖」―豆腐洗い猫その1―間瀬純子
<感想>
「抱擁」はショートショートらしい作品ですが、途中でオチが分かってしまい
もう少しストーリー展開を工夫する必要があるのではないか。
「世界の底のガラス瓶」は、まとまりのある作品だが、
SFのショートショートなのだろうか。
「夜の豆腐洗い湖」―豆腐洗い猫その1
まだ、続くため、感想が後回しにするが、これもSFのショートショート?
読んだあとでずっっっっしりくるのもそれはそれでいいのですが、
たまにはさわやか~なのも読みたいですよね~。
うちの近所の図書館にあるようです。
「空海」が読めたら借りてみます(・ω・)ノ
24世紀の未来から来たガーディアンと名乗るアンドロイドたちは、
未来で起こった戦争、自然災害、テロ、大事故などの不幸から人類を守るためにやってきた。
高度な技術力を背景に、世界中の軍事基地を制圧し、未来の情報によって事前に不幸を阻止した。
また、彼らは未来からの自分のメッセージを人間達に届け始めた。
それらによって、新たな歴史が作られていく。しかし、それに反発する人間も動き出す。
そうした動きに主人公は翻弄されていく。
そして、そうした人間たちを置き去りにして、ガーディアンはより良い過去を作るために、更に過去へと出発していく。
こんな内容ですが、使われるアイデア、ネタ、オチ等には新しい物はありませんが、
キチンとまとめられており、読みやすい小説になっています。
特に読後感がさわやかなこと、これは最近の小説ではめずらしいことです。
「SF Prologue Wave」(日本SF作家クラブ公認ネットマガジン)
http://prologuewave.com/
昨日更新されたショートショートの中の1編
「海辺に立ち並んで島を滅ぼすモノ」片理誠
ショートショートは文明批評の表現手段として使われることが多いのですが、
あまりにもタイムリーな話題ですので、なんと感想を書いていいものか。
将来において笑い話に終わることを希望します。
巻頭作品の新たに見つかった外伝「ドールの花嫁」(未完)を読了。
16才時のアルド・ナリスを描いた作品ですが、
アルド・ナリスを主人公とした他の作品とは、
雰囲気が異なり、未完に終らなかったら、
どんな作品に出来上がっただろう、と
思わせる作品です。
廃園の天使シリーズ3部作の1巻目ですが、バーチャルリアリティ自体は目新しいものではないのですが、
細かいディティールまで描かれていてリアル感がある作品ですね。
作者が狙っていたように、美しくも残酷な世界が展開されていきますが、
独特の文体は、人を選ぶでしょうね。
作品の冒頭を読んで、自分に合うかどうか判断してください。
このシリーズの2巻目ラギッド・ガール(廃園の天使2)も出ていますが、
最後の3巻目を読まないと、自分なりの評価は下せないと思っています。
内容(「BOOK」データベースより)
太陽系外からやってきた謎の渡来体が地球上空に建設した軌道リング・STPFは、地球の生物に“究極的忌避感”と呼ばれる肉体的・精神的苦痛を与える作用があった。リングの一部は四国の剣山に落下し、一帯は壊滅する。そこから発生した謎の生物・キッカイは特殊な遺伝メカニズムにより急速に進化し、駆逐は困難を極めていた。日本政府はキッカイ殲滅のため、圧倒的な力を持つ二足歩行型特別攻撃機・ダイナミックフィギュアを開発、栂遊星は未成年ながら従系オペレーターとして訓練を続けていた。しかし、巨大すぎるその力の使用には世界各国との不断の政治的駆け引きが必要とされ、遊星の人生もまた大国のパワーバランスや思想の対立に翻弄されていく
読み終わってからの最初の感想は、良い意味でも悪い意味でも、日本人しか書けないSFということです。
ガジェットとして、マジンガーZから始まった日本独特の巨大二足歩行ロボットがでてくること。
エヴァンゲリオンと同じように、いろいろなギミックを配置し、人間としてのアイデェンティティを問うストリー展開。
(本当に「孤界時間」(他人と交わらず孤独に過ごす)は、ATフィールドの概念と似ているしね)
少々ネタバラになるが、ラストまでの展開は日本人好みというか、日本人ならば納得する結末に
なっています。
現在の日本文化を象徴するようなSFですので、機会があったら一読をお勧めします。
(そういえば、ラノベの要素は入ってなかったな)
出たのはそんなに最近でもないのですが、
飛浩隆の「グラン・ヴァカンス」という作品が大好きです。
ご存知の方はいらっしゃいますでしょうか?
(サークル内で既出でしたらすみません^^;)
バーチャルリアリティ物、ということになるのでしょうか…?
人間が作り出した仮想空間に生きる、AIの少年が主人公の話です。
仮想空間は、「ゲスト」と呼ばれる現実の人間を迎える
テーマパークのような役割をしている場所なのですが、
主人公の少年の暮らす仮想空間は、突然一人のゲストも訪れなくなる
(仮想空間における)1000年もの「大途絶」の後、崩壊を始めます。
仮想空間の崩壊を食い止めようと、AIたちは奮闘します。
ところでこの仮想空間、実はそもそもゲストの人間たちの嗜虐的な
(性的)欲望を満たすために作られた場所。
残酷な場面、エロティックな場面も次々と出てくるのですが
全然イヤらしさがなくて、読後感はずっしり来ますが、爽やかです。
2011年のランキングに入っている「クォンタム・ファミリーズ」も読みました。
世界観、設定はとても面白かったのですが、それ以外の部分で個人的には
あまり好きにはなれません^^;
現在は「虐殺器官」を読んでいます。
皆様の紹介されているものも、とても面白そうですね。
これから、まだまだ面白い本に出会えそうだとワクワクしております。
「小鳥の墓」
短編集の最後に収められた中篇とよぶべき長さをもった小説です。
心の奥底で死にたがっている女性、それが直感的に分かり、
その望をかなえてやる度にいいことをしたという実感を味わえる連続女性殺人の主人公。
警察に追われるなかで、自分の少年時代の思い出にふける。といったところから始まります。
クリーンな利沿おう都市をめざして造られた、ダブルE区という教育実験都市に、
少年は区外から引越しできた。
教育都市に住む子供たちは、外の有害な触れることがきじられているから、
感嘆には、外へ出られない仕組みになっていた。
しかし、少年は黒い噂がつきまとう学友と出会うことにより、区外への出口を通り抜ける
ことができるようになり、悪徳にそまるようになる。
教育都市でじは失なわれていたと感じていたアイデンテティを少年は取り戻すことが
できた。
こんな物語ですが、この作品に心を惹かれました。怜悧な視点による世界の構築、
単純な善悪では割り切れない世界、「マルドゥック・スクランブル」の世界に通じる非常さ、
そういった物を感じさせられた作品です。
この作家が新しい長編を書いたときは、お買い得の1冊になるでしょう。
正直、この作家は知らなかったので、初めて読んだ作品になります。
題名になっている「魚舟・獣舟」を含んだ6編の短編集です。
代表作と言われる「魚舟・獣舟」は、陸地の大部分が水没した世界で、
魚舟を呼ばれる魚と共存する海上民、こうした環境変化に応じられるように
過去に遺伝子改変がされていた。
海上民の子供が生まれるとき、必ず人間の形態の子供と魚の形態をした子供が
双子で生まれる。魚の形態で生まれた子供は、海を回遊して再び戻ってきたとき
双子の片割れが生きていた場合、外骨格に居住殻を持った魚舟として強制生活に
入る。そんな世界の物語です。
30Pほどの短編で、評価は高いようですが、個人的にはしっくりきませんでした。
もう少し、書き込んで世界を広げれば、J・G・バラードのような週末世界が
もっと確率できたのではないか、と思えるのですが。
<続く>
多分、途中で他の本を読んでいて忘れていたと思われる。
この本に収録された作品は下記のとおり。、
①「マルドゥック・スクランブル"104"」冲方丁
②「アンジー・クレーマーにさよならを」新城カズマ
③「エキストラ・ラウンド」桜坂洋
④「デイドリーム、鳥のように」元長柾木
⑤「Atmosphere」西島大介
⑥「アリスの心臓」海猫沢めろん
⑦「地には豊穣」長谷敏司
⑧「おれはミサイル」秋山瑞人
皆、個性的な作品だけに、読み手との相性がでてくる。
私の好みは、「マルドゥック・スクランブル"104"」と「おれはミサイル」の2編。
「マルドゥック・スクランブル"104"」は、「マルドゥック・スクランブル」の前日談になり、
マルドゥック・スクランブル(人命保護のための緊急法)が制定された直後の話になる。
ウフコック、ボイルド、ドクターは、このときは同じチームで、
ある事件に巻き込まれた女性の保護にあたる。
「おれはミサイル」は、自意識を持った飛行機とそれに詰まれた同じく自意識を持ったミサイルの
戦闘中の会話が、じつに人間くさく描かれている。
8編の中から自分に合った作品が見つかるかも。
5月には、早川書房より『グイン・サーガ・ワールド 1 』が発行されます。
早川書房によると、グイン・サーガの世界をいろいろな人に書き継いでいってもらいたいという、栗本さんの遺志を実現させたいと考え、その第一歩としての出版で季刊ペースで計4冊の刊行になります。
<1の内容>
●グイン・サーガ外伝連載 久美沙織「星降る草原」、牧野修「リアード傳記伝──豹頭座一行道中の記」、宵野ゆめ「宿命の宝冠」
●幻のグイン・サーガ未完原稿特別掲載「ドールの花嫁1 黄昏のなかで」
●エッセイ 今岡清「中島梓という人との日々」
●カバーイラスト 加藤直之
まだ、しばらくは、グイン・サーガの世界は続きそうですね。
まだ、外伝が残っていたの!ショック!
グイン・サーガシリーズの最後になる「ヒプノスの回廊-<外伝22>」
を読み終わりました。
表題のヒプノスの回廊えお始め、計6編の作品が収められています。
この「ヒプノスの回廊」については、その評価をめぐって、ファンの間では
論議を呼んでいるようです。
そえは、この作品の下記の部分についてです。
グインの母国ランドックの女神アウラ・カーとグインの関係、グインの正体、
そして、グイン自身が自分の生きる世界として、どちらを選択するのかが
明らかにされます。
本編130巻で未完に終わっているのに、今後の結末を予想させる内容に
なっているからです。
個人的には大きな問題とは思いません。それは、予想していた結末のイメージと
ほぼ同一だったからです。今までの作品の流れからすると、当然の結末といえます。
グイン・サーガは、極端に言えば水戸黄門のドラマと同じで、最後は決っています。
しかし、その中でどうストーリーが展開されていくのか、を楽しむ小説だったと
思います。
を買ってみた。どんな作品をピックアップしているのか興味を覚えたので。
国内篇のランキングは下記のとおり
1位 華竜の宮 上田早夕里
2位 どろんころんど 北野勇作
3位 クォンタム・ファミリーズ 東 浩紀
4位 日本SF精神史 長山靖生
5位 去年はいい年になるだろう 山本 弘
6位 後藤さんのこと 円城 塔
7位 歪み真珠 山尾悠子
8位 ゼロ年代日本SFベスト集成 大森 望
9位 NOVA2 大森 望
10位 天冥の標Ⅱ(救命世群) 小川一水
なんと、10位の天冥の標Ⅱ以外は、読んだことがありません。
11位以下、の作品やラング外の注目作になると、
読んだ本がチラホラと出てきますが。
SF本の出版点数は増えているので、とうてい手が回らないのが
実情ですね。
とりあえず、1位の華竜の宮は、図書館に予約を入れました。
主題歌の池田綾子さんの「プリズム」を聞きながら、
コメ書いていますが、この歌いいですね。
<You Tubeープリズム>
http://www.youtube.com/watch?v=7nXewrEwBJo&feature=feedf_more
小説、アニメの両方を見終わったわけですが、どうコメすればいいか迷っています。
小説からアニメライズ、アニメからノベライス、というのはよくある形ですが、
この電脳コイルはそういう形ではなく、同じテーマ、同じ世界感を基にしていますが
アニメの「放映より、早く小説の第1巻が出版され、その後は同時平行的に進み、
アニメの方が早く完了し、小説はやっと昨年の11月に再収監を向かえました。
アニメは、その映像特性を活かし、電脳空間を描ききっていました。
電脳ミサイル、メガネビームなどを使った電脳空間での戦いなどは
アニメの本領発揮の世界でした。
また、アニメの方はデーマを絞らざるを得ないことから、ストーリー展開は
早く、連続して視聴したせいもあって、その世界に引き困れました。
小説の方は、デーマを深く切り込み、世界を広げています。
ネタバレ覚悟で、両方の違いをいうと、アニメでキーワードになっていた「4423」は
小説では、一切でてきません。また、主要登場人物の扱いにも違いがあります。
イサコの兄は、mアニメでは志望していますが、小説では生きています。
また、もうひとうのオキーワードである「電脳コイル」は、
アニメでは、「電脳体と身体が分離する現象」、
小説では、「精神治療を行う電脳医療空間」を差しています。
両方とも見ていない肩は、私は逆でしたがアニメおw見てから
小説をを読まれることをお勧めします。、
図書館へ行っても予約している本が1冊も入らず、何か
いい本は無いか、物色しているときに、この本を見つけました。
「七都市物語」は、田中芳樹の作品ですが、この本はその世界を
基に、小川一水、森福都、横山信義、羅門祐人の4人が自分たちの
個性を生かした作品の短編集です。
「七都市物語」のあらすじは、地軸が90度店頭するという大災害により、地球上の
人類は壊滅状態に陥る。しかし、月面都市に移住していた人類は生き残り
人類文明の後継者として、地球に七つの都市を建設した。
月人類は、七都市への支配力を保つために、地上500メートル以上を飛行する物体を
レーザー攻撃するオリンポスシステムで、航宙・航空権を地上から奪った。
だが、月人類は未知のウイルスにより滅亡し、七都市は地上の覇権を争い、
都市間戦争に突入した。
<ジブラルタル攻防戦>小川一水
地軸店頭により海峡から地峡になったジブラルタルに運河を建設する
事業に、タデメッカとニュー。キャロットの2都市が共同で取り組んだが、運河の所有を
争って2都市間の抗争が始まるが・・・・。
単なる戦争を描くのでなく、未来を感じさせるラストが好きです。
<シーオブクレネス号遭難秘話>森福都
アクイロニアに「オリンポス・システム」の解除方法を売り込みに来た男がいた。
オチ狙いのタストですね。
<オーシャゴースト>横山信義
ブエノス・ゾンデの潜水艦舞台と六都市大同盟軍の対潜舞台とのペルー海峡攻防戦です。
ひとつの闘いの虚しい結末です。
<もしも歴史に・・・・>羅門佑人
題名からIF物と思ったのですが、オリンポス・システムをかいくぐる、
海面飛行体の開発をめぐる話です。
こうしたシェアーワールド物は、日本ではいまいち流行りませんが、
クトゥルー神話のように、多数の作家の手により、いろいろな作品世界を深く
構築できるようになればいいですが。
まあ、日本独特の一つの作品に対するノベライズ、コミカライズ、ゲームライズなどの
多角的手法はあるが。
自分のブログには、13巻の感想をちょっと書いたのですが、
こちらの掲示板には、まとまった感想を書く予定です。
ちょっと、まとめる時間をください。
次の13巻が最終巻で、11月18日発売予定。
購入するか、図書館で予約待ちするか思案中。
図書館だと、年内には回ってこないで、年明けにあるのは確実。
ちょっと、読む期間が空いたせいか、12巻を読んでいて、
作中の主人公達の精神年齢が上がっているのに気が付いた、
とうてい小学6年生の言動ではない、と感じた。
こういうシリーズ物では、作者が書き込んでいるうちに主人公達が
知らず知らずの内に成長していくことはあるが、作中の時間の流れも
過ぎているため、通常は感じないのだが、12感目までで半年もたっていないため
成長は早すぎるだろう、そのあたりのことも作者は感じて次回で完了としたのかも。
感想は13巻を読んでから、
まとめて書きます。
いえ、もちろん日本語訳の「エンディミオン」も図書館から借りてきますよ(^_^;
ミステリーは原書でもけっこう楽しめますが、SFを原書だけで読破なんて、
私には絶対無理ですwww
辛苦の末にようやく宇宙船を取り戻した領事を待っていたのは、
CEOグラッドストーンからの、アウスター船団との休戦交渉を依頼する
メッセージでした。
領事は「ウェブ」を救うため、グラッドストーンの依頼を承諾、
死を覚悟してアウスター船団に向かいますが、その交渉の席で
驚くべき事実をアウスターから聞かされます。
アウスター船団が攻撃しているのはハイペリオンだけである、と……
では、「ウェブ」内の惑星を滅しているのは何なのか?
連邦政府は「デスウォンド兵器」を使うのか。
デュレの見た悪夢は現実となるのか。
この上なく美しく、切ないラストシーンが胸を打ちます。
焔に乗って、彼はゆく……。
奇怪な生体ケーブルでスフィンクスに縫い止められ、仮死状態に陥ったブローン。
「病」による命の刻限が迫る、ソルの娘、レイチェル。
疲労と熱に浮かされるマスティーン。
3人の命を救うべく、領事はソルとデュレにあとを託し、CEOグラッドストーンの命令で
発進不可能にされてしまった自分の宇宙船を取り戻すため
首都キーツへ向かう決意を……
しかし彼の出発後、マスティーンは死亡します。奇妙なうわごとだけを残して。
デュレは遺跡内部を探索に出かけ、「第三の岩窟廟」と呼ばれるところに明かりが
ともっているのを見つけて中へ……
そこで彼は恐るべき迷宮を発見します。
何かのシェルターとして使われたらしいその迷宮の内部は、何百万もの死体で
埋まっていたのでした。
彼が見たのは悪夢か、それとも現実か……
デュレが姿を消し、スフィンクスに縫い止められていたブローンまでもが消えたその夜、
ソルの夢にシュライクが現れ、娘を供儀に捧げよと命じます。
そして当のレイチェルまでもが姿を現し、父親に言うのでした。
「イエスと言いなさい、パパ」と……
翌日、光り輝くスフィンクスの入口からシュライクが現れ、夢は現実に……!
ソルはレイチェルをさしだし、そして……
いっせいに開き始める、「時間の墓標」の遺跡群。
抗エントロピー場はその役目を終え、遺跡群は時間遡行をやめて、
今、この時代に同調し始めます。
一方、「ウェブ」では、主立った惑星のすぐ傍にアウスター船団が出現、猛攻撃を開始。
ところがハイペリオンに戦力の大半を投入したばかりの連邦の軍隊は
すぐに「ウェブ」内に転戦することができず……
アウスター船団は次々と「ウェブ」の惑星を「殲滅」して行きます。
彼らの目的は何なのか?
混乱する連邦政府に、AI群「テクノコア」は、アウスター船団を一掃する
恐るべき秘密兵器の使用を進めます。
それは、熱も光も音さえもなく、他の生物には一切影響を与えず、ただ
人間だけを殺す、「デスウォンド(死の杖)兵器」でした。
惑星住民に被害が及ぶことを恐れる連邦議会に対し、「テクノコア」は
まずハイペリオンで試用してはどうか、と言います。
ハイペリオンにある広大な地下迷宮を住民のシェルターとして使えばいい、と……
すみません、まだ続きます(^_^;
エンディミオンを原書ですか?
それは大変な作業になりますね。
翻訳がでないSFをペンギンブックスなどのペーパーブックを辞書片手に読んだことがありますが、
SFは造語が多く、辞書に載っていない単語を多く、辟易しました。
また、SFらしさを強調するために、既成語の読み替えなどはギブアップしました。
「Oh! God!」は、今畜生!などと訳すスラングですが、宇宙物を強調するために「Oh!Space!」となっていたり。「ああ!宇宙!」なんて訳して、意味が繋がらなくて、SF翻訳家の本を読んで初めて理解した)
とはいえ「ハイペリオン」の続編なので、前巻のネタバレもある、かも……
さて、「ハイペリオン」は名前が出てこない「領事」という人物の視点で
書かれていましたが、この続編はジョセフ・セヴァーンという人物の視点です。
このセヴァーンなる人物、実は18世紀に実在した詩人で「ハイペリオン」という
詩編の作者であるジョン・キーツの友人であり、彼の死に水を取った人物なのです。
しかし、物語の時はそれよりはるかな未来。
本人のわけがない、のですが……
ちなみに、本編には他にもリイ・ハントという、キーツの友人と同姓同名の人物が
出てきます。
彼もまた、「巡礼」の6人(7人)に次いで物語の重要な鍵となります。
連邦政府がアウスター撃退のためにハイペリオンの兵力増強を
刻々と進める中、「時間の墓標」にたどりつき、キャンプを張る「巡礼」6人。
砂嵐の夜、ルナール・ホイト神父は遺跡の一つ「翡翠碑」でついにシュライクにまみえ、
命を落としますが……
彼の胸に巣くうビクラ族の寄生生物、「聖十字架」によって、甦ります。
ポール・デュレ神父として。
フィドマーン・カッサード大佐は「クリスタル・モノリス」で恋人と再会。
彼女の助けを得て、シュライクとの一騎打ちに臨みます。
果たして勝利を手にするのは、カッサードか、シュライクか!?
遺跡に残った5人のうち、ブローン・レイミアとマーティン・サイリーナスは
首都からここまでの途上にある「時観城」へ、残り少なくなった食料と水を
補給するために戻ります。
二人の留守をあずかるソル・ワイントラウブ、領事、デュレのもとに、
道中で姿を消した森霊修道士、ヘット・マスティーンが……
一方、「時観城」へ戻る途中、「詩人の都」で食料を探すと言い張るサイリーナスを
置いて、ブローンは一人「時観城」へ。
懐かしい都の宮殿で詩作にふけるサイリーナス。
だが、彼のもとにシュライクが現れ……
同じ頃、「時観城」から食料と水を調達して遺跡に戻ってきたブローンのもとにも
シュライクが姿を現します。
そのメスのごとき指先がブローンの耳の後ろを突き刺し……
後半へ続く!
さて、なぜ私が「ハイペリオン」シリーズを読もうと思ったかといえば、
もうかれこれ10年近く、「エンディミオン」が積ん読状態にあるからです。
ではなぜ10年近くもほったらかしてたかというと、実はこの「エンディミオン」、
原 書 なんですね~~~☆
いやはや、本屋のバーゲンブックで 500円 で手に入れたんですが、
あまりの分厚さに腰がひけて、今のようなありさまにwww
とりあえず「没落」で話に一区切りついたので、残りの2冊は正月にでも
ゆっくり読もうかと思ってます。
「エンディミオン」は原書と引き比べつつ……
「ハイペリオンの没落」を読んでいる最中とのこtですが、
ハイペリオン4部作は、「エンティミオン」「エンディミオンの覚醒」と続きますよ。
別のシリーズ「イリアム」「オリュンポス」も途中ですけど、おもしろいです。
早川さん、シリーズ新作3年間待っています。そろそろ出して!!
なぜか最終巻たる6巻から読み始めて、歴史を遡っていく予定。
んでもって、息抜きには岡崎二郎「アフター0」。今回、文庫版として三度の出版が始まったので、性懲りもなく読んでます。
これはもう、続編の「ハイペリオンの没落」を読むしかない!!
というわけで、読んでますw
第四章は、「重病」にかかり、まもなく命が尽きようとしている娘とともに、その治癒法を求めて
「ウェブ」をさすらう学者、ソル・ワイントラウブ。
考古学者である彼の娘・レイチェルは、「時間の墓標」を調査中、奇妙な現象に巻き込まれ、
残酷な「重病」をえることに。
その病とは、そして果たしてソルは娘の命を救うことができるのか……
第五章は、「巡礼」の唯一の女性。高重力惑星の出身で、小柄だが屈強な私立探偵、
ブローン・レイミア。
彼女とハイペリオンとの奇縁は、ある青年の来訪に始まる。
彼は「自分を殺した犯人を探してほしい」と言うのだ。
「ジョニー」と名乗る青年はいったい何者なのか……
第六章は、ハイペリオンを始めいくつかの惑星で領事を務めた「領事(名前が作中に出てこない)」の物語。
ある惑星の有力者を祖母に持ち、若い頃から政治の世界で生きてきた彼は、連邦が派遣した
統治者として、「保護領」である様々な辺境惑星におもむく。
だが、そこで彼が目にしたものは「保護」の名のもとに踏みにじられ、
破壊される惑星の環境と、先住入植者たちの生活、
そして準知性を持つがゆえに「脅威」とみなされ、殲滅される惑星固有の生命体たちだった。
戦争で妻子をも失った彼がした決意とは。
彼がかつてハイペリオンで行ったこととは……
最後は、ハイペリオンへ向かう宇宙船として貴重な「聖樹船」を提供した「森霊修道会」の修道士にして
船の船長、ヘット・マスティーン。
ですが、彼の物語はありません。
彼はハイペリオン到着後、「時間の墓標」へ向かう道中、姿を消してしまいます。
自室に大量の血痕を残して……
彼はなぜ姿を消したのか。殺されたとしたら、いったい誰に?
しかも、「巡礼」を集めた連邦のCEO、マイナ・グラッドストーンは、彼ら一人ひとりに、
「巡礼の中にはアウスターのスパイがいる。それが誰かはわからない」
と言っていたことが判明。
マスティーンを殺したのはシュライクか、それとも巡礼たちにまぎれこんだスパイか?
しかし、マスティーンを除く6人は、自分たちの物語を語り終えたとき、互いが背負った
十字架を認め合い、「時間の墓標」へと足を踏み入れます。
果たして彼らは遺跡の、シュライクの謎を解くことができるのか……
アウスターがハイペリオンを侵略しようとしていることを知った連邦政府は、
彼らよりも先に「抗エントロピー場」の時ならぬ膨張や「時間の墓標」、
それにシュライクの謎を手に入れるため、おそらくは最後になるであろう7人の「巡礼」を
ハイペリオンに送り出します。
この小説の大半を占めるのは、彼ら7人の「巡礼」たちが「時間の墓標」へと
旅するあいだに語る、ハイペリオンへ向かうことを宿命づけられた彼らの半生の物語です。
「巡礼」の顔ぶれと、彼らの物語のダイジェストは以下の通り。
第一章はかつての世界的宗教であり、今は廃絶寸前の危機にあるカトリックの司祭、
ルナール・ホイト神父の物語。
彼は、ある罪のために破門されたポール・デュレ神父がハイペリオンへ流される際に同行し、
その道中でデュレ神父の人柄に感銘を受けますが、その後、同惑星に住むという謎の
一族・ビクラ族を求めて奥地へ向かったデュレ神父は行方不明に。
捜索に向かったホイト神父が見た、不気味な小人族、ビクラ族の正体とは……
第二章は連邦軍の元軍人、フィドマーン・カッサード大佐の物語。
彼はバーチャル空間での軍事訓練中、「訓練プログラムには存在し得ない」
謎の美女に遭遇、彼女と愛し合うように。
アウスターの攻撃を受けて壊滅した連邦宇宙船をからくも逃れ、
ハイペリオンに降り立った彼を待っていたのは、仮想空間で何度も逢瀬を
重ねた「彼女」その人だった。
だが、彼女の正体を知ったとき、彼は……
第三章は、「大いなる過ち」後のオールドアースに生まれ、何度も延命(バウルセン)処置を
しながら、ゆうに四〇〇余年を生きている狂気の詩人、マーティン・サイリーナス。
富貴と極貧をジェットコースターのように行き来した後、彼は彼の作品を真実理解してくれる
人物、ビリー悲嘆王に巡り会い、彼とその食客である芸術家たちともにハイペリオンへ。
しかし彼らが築いた「詩人の都」にはシュライクが出没、殺人事件が頻発するように。
そんな中、シュライクの存在に魅せられ、シュライクに会えば自分の詩作は完璧になると
信じるサイリーナスは、ただ一人都に残るが……
先々週くらい、です。
SFだなぁと、感動したっす。
新しい本を出したので、ゲストに呼ばれたとか…
翻訳もすぐに出るかなぁ。
宇宙について語っていました。
足元ではなく夜空を見上げることが大事だといっていました。
泣きそうになってしまったっす(汗)
面白いけど長いよ!
まあその長さにはいろいろ事情があるって読んだらわかるけどやっぱり長いよ!
解説も長くなるかもしれないけどやってみるよ!
ちょびっとネタバレとかもあるかもしんないけど核心には触れないようにするから許してよ!
地球(オールドアース)が「大いなる過ち」と呼ばれるミニ・ブラックホールの暴走によって
滅亡しておよそ800年。
人類は地球を脱出し(聖遷)、テラフォーミング技術や転移ゲート、超光速飛行、量子リープなどの
科学技術によってその版図を銀河系のほぼ全域に広げ、宇宙連邦「ワールドウェブ」を形勢しています。
連邦に対抗する勢力としては、
かつて人類が生み出したものながら、今は人類の手を離れ独立しているAI群「テクノコア」
「聖遷」後に惑星に移住せず、宇宙空間で生きることを選び、適応進化した「アウスター」
の二つがあります。
テクノコアは連邦と共生関係にありますが、アウスターは「蛮族」と呼ばれ、連邦から
「まつろわぬ民」とみなされています。
さて、連邦の繁栄はとどまるところを知らず、銀河をおおうその文明は爛熟をきわめるかに
見えておりました。
ところがここに、連邦の「保護」をかたくなに拒絶する辺境惑星が一つ。
その名も「ハイペリオン」。
かの惑星にはなんと、時間を逆行する「抗エントロピー場」に守られた「時間の墓標」と呼ばれる
謎の遺跡があり、そこには「百舌(シュライク)」という殺戮と破壊の神が封じ込められていました。
いったい誰がなんのために造った遺跡なのか、シュライクとはいったい何者なのか。
連邦の大学が調査団を派遣しますが、謎は深まるばかり。
異形の神は畏怖の対象としてあがめられ、遺跡は「シュライク教」という宗教団体の
保護下におかれています。
シュライク教によれば、7人で聖地(時間の墓標)を訪れるとき、シュライクは6人の死とひきかえに
たった一人の願いをかなえてくれるそうで、連邦じゅうから「巡礼」と呼ばれる信者が
聖地を目指した時代もありました。
しかし、今や「抗エントロピー場」は原因不明の膨張を始め、かつては時間の墓標周辺にしか
現れなかったシュライクが、ハイペリオンの首都にも出没するように。
折しもアウスターがハイペリオン攻略を開始。
……というところで字数が一杯に!また明日~☆
しかし、なんでここだけ中国語なんだろうw
ファイアボール、新シリーズが放映されるのですか!
これはチェックせねば!
情報ありがとうございます(*^_^*)>おやすみさん
小説も後2巻残っているため、何故12才までしか「電脳メガネ」が使えないのか、ナゾ解きはされていません。
しかし、この制限により、電脳世界は子供たちだけの世界となり、その世界での主人公たちの活動が生き生きとする
魅力にも繋がっています。
小説では、大人たちは、電脳世界を管理メガネによって、映像ではなくデーターとして見ることができる設定になっています。
映像化にあたっては複雑な設定になるため、アニメでは単純に大人も子供も同じ電脳メガネを使えるようにしたのでしょうね。
小説は、12才までなのですか?何故でしょうね?
ファイアボール全13話見ました。
といっても、1話が2分弱なので、20分くらいしかかかっていませんが。
微妙な作品ですね。ハマル人とハマラナイ人、両極端に分かれそう!
最初見たとき、主人公の女の子のロボットがツインテールで、初音ミクそっくりだったため、
日本のゲームがここまで影響を与えるようになったのか、と思いました。
だけど、ディズニーで初の、日本国内で日本人スタッフにより製作されたテレビアニメ作品だったのですね。
スターウォーズ、オズの魔法使い、スパイダーマン等の作品のパロディ要素が満載、
2人のロボットの掛け合いに笑ってしまいました。
こうした元ネタが分かると、面白さが倍増する作品だと思います。
ラストはどうなんでしょうね。何でも有りのような気がして、想像するのは難しいです。
でも、新シリーズが来年、放映されるのですね。
楽しみです。
イサコは、暗号式を駆使して電脳世界を操る力を持つ「暗号使い」の能力を持っていた。バス墓場の異常を感知して、市管理管のタマコ(ハラケンの叔母)は違法電脳体駆除ソフト「サッチー」を送り込んだが、イサコは、空間の狭間に溜まっていた爆発性のメタパグを利用して、「サッチー」を破壊して、圧倒的な力を見せつけた。
行方不明の電脳ペットを探して廃工場にしのびこんだヤサコは、イサコがイリーガルを捕まえようとしかけた罠にはまり、イサコと2人きりで密室に閉じこめられてしまう。イサコは、イリーガルのメタパグが結晶化したキラパグをある目的のために集めようとしていた。
ヤサコたち「コイル電脳探偵局」と、ダイチ率いる「大黒黒客クラブ」は、メガネ(夏休み中のメガネ使用禁止)を賭けた“果たし合い”を決行する。
その騒ぎにまぎれて怪しい動きをみせるイサコ、タマコはイサコをマークしていた。タマコは、最初のメガネの試作品装着者の4人の内の1人で、隠蔽された7年前のメガネによる大事故をふたたび起こさせまい、としていた。
それぞれの思惑が交錯する夏休みの夜の学校で、子どもたちが出逢ったあちら側の空間、夕焼けの光景。そしてヤサコはイサコの秘密(イリーガルから結晶化されたキラパグを自分の電脳体に取り込んでいた)を目撃した。
ヤサコたち“コイル電脳探偵局”とダイチたち“大黒黒客クラブ”は、協力して大黒市に根づく“神隠し”の噂と“メガネ”の秘密について調べはじめるが、それを執拗に邪魔する者たちがいた。
そんな中、夏祭りにいっしょに行こうと“黒客”をさそうメールがイサコから届く。イサコがなにかたくらんでいるにちがいないと疑いながらも、ヤサコはじめ“コイル探偵局”“黒客”全員が参加した夏祭りで、事件が起こる。
お祭りの神社で発生した火事とそこで目撃された“赤い柱”についてささやかれはじめた噂の中心には、「イサコ」の名があった。
<9巻までのあらすじ>
小学生の間で、ウェラブルコンピューター「電脳メガネ」が大流行していた近未来の202X年の日本。
この「メガネ」をかけると、どこからでもインターネットに接続して情報を交換したり、いろいろなデータをダウンロードして必殺技を手に入れたり、実体はないのに本物そっくりの電脳ペットを飼ったり、子どもたちだけの秘密の遊びをすることができるのだ。ただし、「メガネ」を楽しめる時間には、6才~12才までという年齢制限があった。
小学6年生のヤサコこと小此木優子は、「電脳メガネ」のメーカーであるメガマス社の本社がある大黒市へと引っ越してきて、小学生最後の夏休みを迎えようとしていた。
この大黒市では、何故か電脳空間が壊れやすく不安定な空間が発生しており、それを防ぐために違法電脳体駆除ソフト「サッチー」が巡回して、不安定空間や違法ソフトを消去していた。
ヤサコは、不思議な“黒いシミ”(電脳異生物イリーガル)を追いかけて、「コイル電脳探偵局」の名刺を持つ少女・フミエと知り合う。そして、もうひとりの転校生のイサコこと天沢勇子と出逢う。ヤサコとイサコは、お互いに反発し合いながらも惹かれてゆく。
イサコは、ダイチ率いる〈大黒黒客クラブ〉に、貴重な電脳物質“メタバグ”の鉱脈を教えると持ちかける。メタパグは、メタタグ(電脳お札)・電脳ミサイル・電脳ビームなどの各種電脳ツールの材料なのだ。
「コイル電脳探偵局」の一員となったヤサコは、フミエと共にイサコ達のあとをつけていた。一行が向かったのは「バスの墓場」と呼ばれる、古い空間と新しい空間がつぎはぎされた不安定な空間の場所だった。また、「コイル電脳探偵局」のメンバーだが、現在、休部中のハラケンも独自にイサコの動きを探っていた。
アニメ「電脳コイル」は、2007年に第39回星雲賞メディア部門、第29回日本SF大賞などを受賞しているが、小説『電脳コイル』は、アニメ版の脚本も担当した宮村優子が磯光雄の原作をもとに独自の解釈を加え、小説として書き下ろした作品で、第1巻の発売はアニメ版の放送開始よりも先の2007年4月です。第1巻を購入し読んで、面白そうだったのですが、シリーズ本は1冊目だけでは評価が難しいため、その後のシリーズの評価を見ながら、購入予定でした。図書館に在庫があるのを知り、11巻までを読みました。
あとは12巻は発売中で、次の13巻で最終巻とります。
長いシリーズのため9巻までを読んだとき、一定まとめたのですが未完のままになっていたのを、仕上げてアップします。
アニメは見ていないため、どこが違っているか書けないのですが、ウィキ先生によると、「アニメ版とはストーリや設定に異なっている点が多い。アニメ版では省略された企画段階での原設定なども数多く見られる。」とのことです。
具体的には、「電脳メガネの有効期間が6年(7歳から13歳の誕生日まで)とされ、期限が切れると使えなくなる。年齢制限により老人のメガばあや5歳の京子は使用できないことになっている。期間中に完全に壊れた場合はそれで終わりとなる。」といった点が違うそうです。
この電脳世界は、一言でいうと科学的ティストに味付けはされていますが、魔法世界そのままです。電脳トンネル、電脳ミサイルなどの電脳グッズを使った戦いも、魔法戦争そのものです。子供ならば、憧れる世界の中で失われたものを求めて、電脳世界の謎を探求する子供たちが、いきいきと描かれています。特に、子供達の人間関係が通り一編のものでなく、大人と同じように複雑な関係を持っています。そこも魅力のひとつです。
アニメを見た方も、もうひとつのパラレルワールドとして、小説を読むことをお勧めします。
http://www.youtube.com/watch?v=kkk8--v1uic&feature=related
全13話ですが、↑に第1話を上げておきます。
アクセスすると、関連動画のウインドウに残りの話も芋蔓式に出てきます。
ロボットが人類を支配する遙かな未来、とあるお屋敷で繰り広げられる
ロボットの執事とロボットのお嬢様の、ときにシュールでときに哲学的な会話。
さて、彼らの未来に待つのは、繁栄か、それとも崩壊か……
リンク先から引用~
>タブーを打ち壊す象徴だったり、何一つ頼るもののないところから、
>どう危機を脱出するか、というハインラインの作品によく現れる
>テーマと相通ずるところも感じられる。
うむ!単なる読者サービスじゃないよ、ってことですね!
てゆーか、読者サービスだとしたら、ぶっちゃけオトコのハダカはいらないもんね~(笑
前にでてた疑問の参考にしてください。
<ハインラインは美女の裸がお好き?>
http://chikyu-to-umi.com/hein/h.htm
http://vyg.blog117.fc2.com/blog-entry-350.html
個人のブログでネタバレもありですが、大変深読みされていて面白かったです。
蔵書検索かけたら近所の図書館にあるようなので、
今度借りてみようかと思います♪
疫病の感染を防ぐために外界からの侵入者は全て排除する政策をとる共和国政府、そのために障壁に
は二人一組の見張りを配置しています。片方が侵入者の射殺をためらった場合に、もう片方が対応す
るためです。アダム・フォードはこの二人組の一員として配置されます。
ある日、漂流して船に乗っていた少女を発見したが、アダムは射殺をためらう、相棒がアダムに代わ
って射殺しようとするが、アダムは少女を助けるため、その仲間を射殺してしまった。その罪により
、獄舎に繋がれるアダム。共和国政府は、アダムの行動の原因を追究しようとするが、人間を接触さ
せることは、その人間が感化される可能性があると判断し、人間の代わりにアンドロイドのアートを
その任に充てた。
アダムとアートの間には、共和国の全体的利益と個人の命の問題、人間の意識の問題など哲学的な会
話が繰り広げられることになります。
SF歴が長い人と短い人とでは、評価が別れる作品ではないか、と思います。
SF歴の長い人からすると、ラストはそれほど衝撃的ではありません。むしろ、こうしたパターンは
昔のSFでは良く用いられていました。
作者の動きが少ないストーリーでもって、読者を引っ張っていく描写力はさすがだと思いますが、薦
められる本かというと微妙なものがあります。
ある意味、最初からネタバレの点もあります。BOOKデーターベースの内容では、「唯一生き残っ
たこの島は、人類の新たなる創世をもたらすと思われた。アダム・フォードという兵士が、漂流者の
少女を助けるまでは…。」となっていますが、では、アダムが少女を助けたこの作品ではどうなるの
か。この意味が分かる人は読まない方がいいです。
書店では、帯封に「驚天動地の結末が全世界で話題を呼んだ、エスター・グレン賞受賞の衝撃作。」
となっていましたが、文庫本でなく単行本のため、一般受けはしないストーリーなのではないか、と
思いましたが、早川書房だから大きなハズレは無いだろう、ということで購入しました。
内容(BOOKデーターベースより)
時は21世紀末。世界大戦と疫病により人類は死滅した。世界の片隅の島に大富豪プラトンが建設した
“共和国”だけを残して。彼は海上に高い障壁を作り、外の世界からこの国を物理的に隔離すること
で、疫病の脅威から逃れたのだ。同時に彼は、労働者、戦士、技術者、特権階級である哲学者で構成
する社会を築き上 げる。厳格な階級制度のもと、唯一生き残ったこの島は、人類の新たなる創世を
もたらすと思われた。アダム・フォードという兵士が、漂流者の少女を助けるまでは…。そしていま
、ひとりの少女がアカデミーの入学試験として、4時間にわたる口頭試問に挑もうとしていた。彼女
の名はアナクシマンドロス、通称アナッ クス。試験のテーマは「アダム・フォード」。無感情な3人
の試験官の前で、彼女は“共和国”建国の経緯や、その社会構造、歴史、AI(人工知能)の問題を つ
ぎつぎに解き明かしてゆく…。最後の数ページ、驚天動地の結末が全世界で話題を呼んだ、エスター
・グレン賞受賞の衝撃作。
(主なストーリー)
主人公の少女アナックスの4時間にわたる口頭試問シーンを基本に、アナックスが試験用に推論・作
成した人間アダム・フォードとアンドロイドのアートとのビデオが回想的に挿まれる形でストーリー
は展開していきます。
絵柄が克・亜紀氏だけあって萌え萌えです~~~www
南九州には「暑いから、役所の制服もアロハシャツ」という町があると
聞いたことはありますが、全員水着って……(^_^;(^_^;(^_^;
リアルであったら、行ってみたいような、行きたくないようなw
>ブレイン・スナッチャー
映画になってたんですね~!
しかし残念ながら、合衆国は「全員素っ裸計画w」(作中ではもっとカッコイイ名前ですよ!)を
実行する前に侵略されてしまった模様で、そういうシーンは出てこないようです。
私の個人的興味ですか……
とりあえず、出っ張った腹と往年のシュワちゃんみたいなやりすぎボディは却下
させていただきとうございますw
「人形つかい」映画化なっていますよ。
映画見ていないので、にゃおこさんが興味あるシーンが
どうなっているか、知りませんが・・・・。
<ブレイン・スナッチャー>
<http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=27511
「ハンターズ・ラン」、覚えていたら読んでみてみます。ここ数ヶ月、全然読んでませんので。
「人形つかい」読んだと思うんですが、覚えていません。読み返してみようかな。
全然、SFじゃないけど(気温48.4℃はSFかも)、「熱いぞ!猫ヶ谷!!」なるギャグ漫画、全員水着が、実写化されるのが驚いています。
どう書こうか、悩んでました(^_^;
有り体に言えば、宇宙からやってきたナメクジ型寄生生物によって
地球が侵略され、人類は絶滅の危機に瀕するが、からくも撃退に成功する、
というお話。
物語は、寄生生物を撲滅するため、本拠地らしい木星のタイタンへ主人公達が
出発するところで終わっています。
さて、ではこの話に出てくる「寄生生物」ってどんなのか、というと……
寄生生物たちは分裂によって増え、互いの身体をくっつける「接合」によって、
言語を介さずに「情報の同期」を行うことができます。
栄養は宿主から摂取しているらしく、宿主にとりついているほかは培養液の中でしか
生きられません。
彼らには知性のようなものはあるようですが、「共生」の概念はなく、宿主の衛生状態や
栄養状態には関心を払わないため、結果として宿主を「使い捨てる」ことになります。
彼らに寄生された人間は彼らを「マスター」として仰ぎ、服従することに無限の喜びを
覚え、彼らの繁殖のためなら裏切りも殺人もいとわないようになります。
いや~、どこかの洗脳団体かと思うような宇宙生物ですね☆
彼ら寄生生物をナメきっていた人類は、あれよあれよという間に彼らの侵略を許して
しまうわけですが、主人公の妻である赤毛の美女が、実は反撃の鍵を握っていて……
さて、その鍵とは何でしょう?それは読んでのお楽しみ~。
ところで、合衆国政府が寄生された人間とそうでない人間を見分けるために
打ち出した対策がすごい。
全員、素っ裸になること!!(/▽\)イヤン
主人公が「慣れてくると、醜い裸は目に入らなくなった」とか言ってるところが
リアルというか何というか……
そういえば「夏への扉」にもヌーディストクラブが出てくるし、ハインラインは
そういうのを肯定する人だったんでしょうかねえ???
とりあえず、面白いけど映像化は無理な作品、と思いました。
この本を本屋で手に取って裏表紙の内容紹介をみると、
「辺境の植民星サン・パウロで、探鉱師ラモンは、酒のうえの喧嘩でエウロパ大使を殺してしまった。大陸北部の人跡未踏の山間に逃げこんだものの、ラモンは謎の異種属と遭遇し、つかまってしまう。しかも、異種属のもとから脱走した人間を捕らえる手先になれと命令された。異種属の一体、マネックに "つなぎひも" でつながれ、猟犬の役をはたすことになったラモンの運命は……? 人気作家三人による、スリリングな冒険SF」
異星人がマンハント(人間狩り)に人間を使うを使う、といったアイデアは目新しいものではないが、普通は獲物の方が主人公なのに、狩人の方が主人公といった点が新鮮か、とあまり期待せずに購入した。
ところが、読み進めるうちに、ストーリーの面白さに嵌まり、お勧めできる本だ、という確信に変わった。
異星人と狩人は、獲物を追い詰めていく途中、獲物の人間が仕掛けた罠により、異星人が負傷。
その機会を逃さず、狩人の人間も脱走し、獲物の」人間と一緒の逃避行が始まる。
狩人と獲物は同じ人間なのだが、それぞれの人間がきちんと違った人間として生き生きと描かれている。
ある意味当たり前なのだが、それぞれ別の作家が創作しているのだから。
この人間関係がスリリングで非常に面白い。(ここに重要な意味があるのだが、ネタバレになるので)
二人の緊張が高まり、破局が生じたとき、二人の関係は一転する。
主人公が白人でなく、ヒスパニック系である、といった世界観にも面白さはあるのだが、メインはこの二人の
関係、それに異星人同士の争いなどが絡まってくる。
この本は面白い!ぜひとも読んで後悔はしない。(夢枕獏流に)
でも、「20世紀少年」は見逃してませんよ!
今週で最終章ですね。楽しみだ!
いまさらですが、ハインラインの「人形つかい」を読みました。
感想はまた明日にでも。
細田守監督をはじめとした前作「時をかける少女」のスタッフが参加しているだけあて、全体の雰囲気も似通ったものがあります。「時をかける少女」を見ていないなら、この作品もお勧めです。
ノベライズ・コミカライズもされていて、コミック「サマーウォーズ」は、先月3巻目が角川コミックスから完結巻として出版されました。このコミックはアニメの雰囲気をそのままよく出していますので、これもお勧めです。
サマーウォーズの前日談としてコミック「サマーウォーズ キング・カズマvsクイーン・オズ (1)」も出版されていますが、作家の上田夢人が好きなので買ってみましたが、本編との雰囲気がまったく違っており、面白さにかけました。
易しい、サイバーパンク物ですよね。引き込まれました。
SFというより、伝奇小説といったほうが言いかもしえませんが「伝奇小説」もSFの兄弟分というこにしておきます。
遣唐使「空海」が唐の都「長安」で、案禄山の乱のときに殺された「楊貴妃」の死をめぐる道師のいざこざに巻き込まれ、それを解決するという話です。
橘 逸勢(たちばなのはやなり)が空海の相棒として登場します。
「安倍仲麻呂」、「李白」等も当時の関係者として登場します。
最後の方はチョッと息切れかという気もしますが、空海が入唐した時代の長安の雰囲気などよく書かれています。
弘法大師「空海」に興味のある方には一読の価値はあると思います。
ディックのの残された未訳本のひとつで本邦初出版というキャッチに乗って買ってしまった。当然、ディックのおのヒネクレたストーリー展開を期待する気持ちと、今まで未訳だったということはあまり面白くない作品に違いない、という気持ちがぶつかっていた。
<結論>
①ディック作品を好きな方は購入しない方がいいです。
②SF初心者でディック作品を読んでいない方は、タイムトラベル物としては正統派路線の作品ですので、選択肢のひとつに入れてもいいかも。
主人公の医師パーソンズは、車を運転中、突然車から投げ出され、2045年の未来世界へタイムスリップしてしまう。
その世界は、人種混合が進み、混合言語を話し、部族に分かれて生活し、平均寿命が15才で、一切の医療行為が禁止されている社会であった。
この社会を改革しようとする一派との戦いにパーソンズは巻き込まれ、過去や未来へタイムトラベルをすることになる。
後書きの牧真治氏の解説によれば、ディックの初期作品のためすトレートなタイムトラベル物ということだが、普通の人は先に後書きは読まないため、キャッチコピーに引かれて購入した人は・・・・・・・・。
「観測者問題」という大きなテーマですので、コメントが難しいんです。
量子力学における、この「波動関数の収縮」ですが、この解釈が一般的ですが、また違った解釈の仕方もあります
「エヴェレットの多世界解釈」があり、これを利用した多世界物のSFも同じくらいあります。
「シュレディンガーの猫」の例で言えば観測されるまで、猫の状態は波動関数によって決定されないわけですが、その状態は観測者自身にも適用されます。したがって、観測者も含めた宇宙全体が「猫が生きている」状態と「猫が死んでいる状態」が重なり合って存在しており、観測者自身も観測するまで、自分がどちらの状態の宇宙にいるのか認識できません。観測した時に、猫が生きていれば、観測者も猫が生きている宇宙に所属している。猫が死んでいれば、観測者も猫が死んでいる宇宙に所属していることが初めて分かります。つまり、観測することにより宇宙が多世界に分かれるという解釈です。(本来の解釈ではないですが、SFで使われる解釈)
ロジャー・ゼラズニィの「真世界アンバー」シリーズがその典型的作品です。多元世界の中心世界であるアンバーは自分自身の影を平行宇宙に投げかけている(我々の世界も影の世界のひとつ)。アンバーで起こったできごとは形を変えて、影の世界にも影響を及ぼしていく。アンバーの王族である主人公が、事故により記憶を失い、我々の世界で暮らしていた。ところが、ある事件をきっかけに記憶を取り戻しはじめ、謀略によって奪われた王位奪還をめざし、真世界アンバーへの冒険が始まる。といったストーリーです。この影の世界から別の影の世界への移動は、周りの状況に違った要因を付け加える(認識する)ことによって、成し遂げられます。(好きな作品シリーズです)
「忠誠モッド」などというものが出てくるように、この物語において「モッド」は
使用者の思想・信条を左右するようなものも存在するという設定です。
そして、その種のモッドをインストールされた人間は、インストールされる前の
人間と同一人物と言っていいのかどうか?
という形而上学的な問題も語られているのが興味深かったです。
SF好きな皆様のこと、量子力学や「シュレディンガーの猫」のたとえ話などは
既にご存知かと思いますが、ここからの物語には量子力学、とくに
「波動関数の収縮」が深く関係してきます。
「波動関数の収縮」をものすごく大雑把に説明すると、我々人間は様々なものを
「観測」するわけですが、その結果はどれも一つです。見る人によって結果が
変わったりはしません。
アッタリマエ~です。
しかし、「観測」される直前まで、その対象物は様々な可能性がごちゃ混ぜに
なった状態にあるのだとすれば……
対象物が様々な可能性を失い、たった一つの結果に「収縮」されること、
これが「波動関数の収縮」です。
さて、では「観測」後、得られた結果を除いた他の可能性はどうなってしまうのか?
結果はいつ決まるのか?
誰が(何が)決めるのか?
もしも、我々人間が「観測」することによって、文字通りありとあらゆる可能性を
「収縮」させているのだとしたら……?
人間は宇宙を「観測」することで、そこに「存在したかもしれないもの」
(生命など)を、それと知らず抹殺していたのだとしたら……?
これがこの物語における重要なキーワード。
主人公が「スカウト」された「アンサンブル」という組織は、
「バブル」は、人間が行う「収縮」(あるいは可能性の抹殺)を阻害するために造られたの
ではないか?
という考えのもと、人間の「収縮」を阻害し、あらゆる可能性から望ましい状態を
選択(固有状態選択)できる、特殊なモッドの研究開発をしているのです。
そのモッドが完成したとき、人類は果たして「バブル」を越えて星空を
取り戻すことができるのか?
……というのがだいたいのあらすじです。
付け加えるならば、主人公もまた、大事な人を失い、その喪失を受け入れることができないまま
生きています。星空を失い、それを受け入れたふりをしている人類のように。
「固有状態の選択」が可能になったとき、彼は自分の「大事な人」を取り戻そうと
するのか、否か。
SFなのに、「喪失」という哲学的な命題について深く考えさせられる作品でした。
まあ何を隠そう、グレッグ・イーガンの「宇宙消失」をようやく読み終えたのでトピ立てしたのですが。
えー、この小説を一言で表すとすれば、「喪失の受容の物語」とでも申しましょうか。
舞台は21世紀の地球、なぜかある日突然、「バブル」と呼ばれる正体不明の物質
(「ブラックホールの事象の地平線と似た性質を持つ非物質)に太陽系全体が覆われ、
星空というものがなくなってしまった世界。
時は「バブル」ができて34年後。
当初はパニックに陥り、終末論がとびかいテロが頻発していた世界も
表面的には落ち着きを取り戻したけれど、「バブル」を神聖視し、教義のためには
テロもいとわない「奈落の子ら」と呼ばれる宗教団体が不気味な影を落としています。
人々は「モッド」と呼ばれるナノマシンを脳に埋め込むことができ、それによって自分の脳を
用途別に「再結線」、有機コンピュータのようにして使っている……そんな設定です。
主人公は元警官。今は探偵のような仕事をしている彼の所に、失踪人捜索の依頼が……
そして彼は試行錯誤と推理の末に捜索依頼されていた失踪人の行方を突き止めるのですが、
物語はここからが本番。
失踪人であるローラという30代のこの女性は、実はBDI(バイオメディカル・ディベロップメント・
インターナショナル)という企業とその系列企業(あるいは組織)が研究・開発する
「モッド」に必要な「人材」として「保護」されており、主人公は彼女を見つけたところで
BDIの警備員に捕らえられてしまいます。
しかしながらBDIは主人公を殺したりはしません。そんなことをしたら、死体の処理とか
もろもろのめんどうなことがついてまわりますからね。
彼らは主人公を自分たちの組織「アンサンブル」の警備員として「スカウト」します。
決して裏切らない「忠誠モッド」を彼の頭に埋め込んで。
さて、では「アンサンブル」とは何なのか?
彼らはいったい何の研究をしているのか?
長くなるので一旦区切ります。続きはまた明日!