「ねぇ、最近、水着を買ったりした？ 　みんなどんな水着を持ってる？」

その場にいた友人たちは固まってしまいました。
しばらく沈黙が続いた後、顔と手をフリフリしながらの勢いある返答。。。

「買ってないっ！　買ってない！　もうそんな年齢じゃないしっ！」

だよねぇ。。実は旅行に行くことになったんだけど、
水着をどうしようかなって迷っててねぇ。。

ネットのコメントなんて見かけたんだけどさぁ。。
（オバさんが水着で若ぶっているのがイタイ　笑）だの、
（オバさんの水着ダサイ、昭和かよっ？　笑）だの、
胸にグサグサ突き刺すようなことが書かれてあるんだよねぇ。。。

いっそのこと、娘のスクール水着でもええんとちゃうかなぁ。。
「いや、それだけはやめときっ！」彼女たちは声をそろえて制止してきました。

この年齢になって、どういう水着を買えば良いのか？どこに行けば買えるのか？
出発前の私にとっては、とても高いハードルとなりました。

コロナ禍で、お店も売り場も縮小気味。
５月に出発なので、３月頃から探し始めることになりました。
まりにも季節外れですよね。
スポーツ用品店に並んでいるのは、バリバリの競泳用のみ。
百貨店にあるものは、高価すぎて予算オーバー。
水着が店頭に並んであったので、近づいてみると、
とんでもなく大胆なブラジリアン水着専門店だったこともありました。（(+_+))

あ”ぁーーっ！。。どこでどういう水着を買えば良いんだーーっ？？

サントリーニ島は、火山活動で海底隆起してできました。
元の形は楕円形でしたが、紀元前の大噴火で島の中心部が海に沈み、
今は三日月のような形となっています。
幻のアトランティック大陸ではないかという説もあるようです。

海に沈んだ中心部には、海底噴火でできた
パレア･カメニ島とネア･カメニ島があり、
その周辺を巡るクルーズなどのアトラクションが充実。

一番人気は、なんといってもパレア・カメニ島の北東部にある海中温泉♪
海底から源泉が湧きだしている天然の露天温泉が楽しめのです♪

クルーズ船から海に飛び込み、入江まで泳いでいくと、
海の色が自然に赤茶色に変わっていき、
水温も上昇して、いい湯だな♪状態を楽しめるとのこと。
なんとダイナミックなアトラクションでしょう！

やっぱり、エーゲ海に行くなら、海に入りたいよねっ！
サントリーニ島に行くなら、船から海へ飛び込んで
天然露天温泉まで泳いで行きたいよねっ！

絶　対　に　水　着　は　マ　ス　ト　だわっっ！！

あーでもない、こーでもないと
周囲を巻き込んで大騒ぎした甲斐があり、
自分に合った水着をゲットする運びとなりました♪

売り場で若くて派手な店員さんから、とんでもないデザインを勧められたとき、質問してみたんです。

「あなたがお友達と海で楽しんでいるときに、
その水着を着たお母さまが駆け寄ってきたら、
他人のフリをしたくなりませんか？」

彼女は顔色を変えて、正直に答えてくれました。
ありえないっ！　絶対に嫌ですっ！　他人のフリします！

「そうでしょう？　私が探している水着は、
あなたのお母さまが着ても違和感がないデザインのものなんです」と伝えると、
あ～なるほどぉ・・とつぶやきながら、私に似合うものを一緒に選んでくれました。

あら、私もまだまだイケるやん♪　なんてポーズを取ったりして（←お調子者♪）

すったもんだしながら、高いハードルを乗り越えて
ホッ♪ としたのもつかの間、
予約していたクルーズ会社からの連絡が届きました。

（温泉は赤茶色なので、スイムウエアが変色してしまいます。
黒などのできるだけ濃い色の水着をご用意ください。）

ええっ？　変色しちゃうの？？
探し続けて、やっと見つけたこのお気に入りの水着が？
こんなことなら、スクール水着で良かったんとちゃうんっ？？？

なにはともあれ、エーゲ海に飛び込む準備はできました。

ワクワクしながら、荷づくりをして、
久しぶりに関西国際空港へ向かいます。