Nicotto Town ニコッとタウン

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まどろみ

懐かしい匂いっちゅうんはな

懐かしい匂いっちゅうんはな、
記憶の奥でそっとほどけていくもんや。
目に見えへんのに、ちゃんとここにおるんやで。 雨あがりの土の匂いに、ちっちゃい頃の帰り道が混ざっとる。
ちょっと湿った制服、遠くから呼ぶ声、まだ何も知らんかった未来。 台所から流れてくる出汁の匂いは、時間を巻き戻してまう。
...


あー



このバカチンが、
と あなたは言った。

怒鳴るでもなく
突き放すでもなく
まるで
落とした手袋を拾うみたいに
そっと。

わかってるよ、
と答えた声は
少し震えて
少し笑って
まだ どこにも行けないまま
ここに立っていた。

このバカチンが、
その言葉の奥...


黄砂と地震と何もない夜

揺れは終わった
街はそのまま残っている 何も壊れていないのに
何も守られてもいない 遠くの砂が空を覆って
ここにいる理由もないまま
同じ夜が落ちてくる 誰が決めたわけでもないのに
壊れるものと
残るものが分かれていく 意味はどこにもない それでも朝は来る 選ばれたわけでもないのに
また...


早すぎる夏の濃い

夏の濃い、はじまりの合図。
日差しが濃い、影まで濃い、記憶の輪郭もやけに濃い。 まだ名前も知らない誰かに、少しだけ近づく気配。
それが恋かどうかはわからないけど、
とりあえずこの季節、全部まとめて濃いことにしておく。 蝉の声も濃い、風もぬるくて濃い、
炭酸の抜けたソーダみたいに、時間がやたら...


なお…コメント

優しさや誠実さは、本来、誰にでも開かれている資質のはずだ。
いわば公共財のように、持ち主を選ばず流通している。 けれど現実の受容は、どうにも中立ではない。
同じ振る舞いであっても、それが“意味”として成立するかどうかは、
しばしば発信者の外形に依存する。 言葉は内容だけ...





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