寝返りを打つたびに 私の夢は 名も知らぬアフリカの楽器のように カランコランと不思議な音を立てる 子供のころはもっと軽やかな響きを 立てたような気がする 年を取るにつれて どこかあいた穴から転がり出てしまったらしい ある日、耳を済ませるとかすか...
昔、昔ギリシャにゼウスという神がいました。
その末っ子の名前はヘルメス!
その800代目の子孫が僕ちゃん!
決して嘘八百ではありません。
自由気ままな僕は泥棒や山賊の守り神
寝返りを打つたびに 私の夢は 名も知らぬアフリカの楽器のように カランコランと不思議な音を立てる 子供のころはもっと軽やかな響きを 立てたような気がする 年を取るにつれて どこかあいた穴から転がり出てしまったらしい ある日、耳を済ませるとかすか...
夢は咲き終わったが
少しだけ高く聳えていた
自分を凌駕するものと闘うためにではなく
目に入る世界を見守るために
僅かに高い背丈を与えられたからだ
虫たちが地面を覆って鳴いても
やがて静寂が訪れる
虫の音の絶えた日を誰も憶えてはいないが
僅かに高い背丈を与えられたものだけが
...
戦争に行けばきっと僕は死ぬのだ 臆病者は弾丸を吸い寄せると聞いたことがある 意気地なしから順に死んでいくのだから もしも僕が徴兵されて軍隊に入ったら 反抗的な目をしているといって いつも殴られるだろう そして、僕の目はもっと暗く沈んでいくだろう 少し位の高い軍人になったら 意気...
雨あがりの空の下 最後の桜の花びらが 物悲しげに舞い落ちる
去り際何か言いたそうな君の瞳が 少し潤んでいた
風が吹き抜ける雑踏でひとり 夕焼けが空を茜に染め始める
君と僕との間に 空と海の境目みたいな仕切りがある
霞んだ春景色は 物憂い気だるさに包まれ...
僕はなぜここにいるのか分からなかった この体に詰まった夢を 誰かにあげるためにやって来たのか
しかし、君に出会いその答えを見い出した 僕は愛と闇の戦いの中にいた だから静かさと喧騒の相克の狭間にいるとき 君の心を狂わせたかもしれない 題名を忘れた音楽のように 不意に聞こえて懐...
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