偽りのバージンロード~5~
- カテゴリ: 小説/詩
- 2016/08/03 10:51:03
昨夜彼の夢を見た
優しかったあの日と同じ
微笑んでいた
私の手を取って
ゆっくりと歩いて行った
「もう行かなきゃ」
なぜだろう
私はあなたに背を向けた
うつろなあなたの手は
暗闇に消えて行った
夢だった
何もかもが
もう遠いここに来てから知った
あなたなしでは過ごせない事
だから手をほどきた...
お気入りの設定を表示しない。
お友達の設定を表示しない。
昨夜彼の夢を見た
優しかったあの日と同じ
微笑んでいた
私の手を取って
ゆっくりと歩いて行った
「もう行かなきゃ」
なぜだろう
私はあなたに背を向けた
うつろなあなたの手は
暗闇に消えて行った
夢だった
何もかもが
もう遠いここに来てから知った
あなたなしでは過ごせない事
だから手をほどきた...
古びたカフェの片隅で
向かい合わせで座って
周りはにぎやかな人ばかり
静かなのは私達だけ
あなたは夏でもホットコーヒー
熱いそれをすすりながら
そうねいつもそうだった
からかう私ももういない
ぎらつく夏の太陽から
逃げ込むように人々は
影を追い求める
そんな私達だったのか
何か言って
何...
一粒が歌詞カードを濡らす
散々泣いたはずだったのに
まだ足りなかったのか
あなたの好きだった曲
取り残されたCD
ライブに行ったり
ファンクラブに入いったり
あなたと一緒にいたくて
なんでもした
でもその手は離れた
あなたは今頃どうしているだろう
別の誰かと今の曲を聞いて
笑顔で過ごしている...
「ねえねえ、夏休みはどこに行くの?」
「人ごみばかりだねぇ」
「う~ん、そうだねぇ」
「このパフェおいしいね」
「は?」・・・・
もうあなたったら気分が台無し
いくらカフェだからって言って
それはないでしょ
夏のお休みは短い
ゴールデンタイムは争奪戦
「実家に帰ろうかな、久しぶりに」
「どこ...
1年たったこの海に
また二人で来てみた
サンダルに足を濡らしながら
どこまでも歩きたかった
「濡れるよ」ってあんなたは言うけど
それが楽しかった
砂でいっぱいになった足元を
あなたは背負ってくれたっけ
夏の日差しは強すぎて
すべてを霞にしてしまう
まばゆい光の中で
二人の時間が過ぎて行く
...