「もうおしまいね」
「何とかできないのか」
「そう言ってここまで来たわ」
「そうか…」
何かが胸の中を吹いて行く
何度あの言葉を言ったろう
ダメだと知りながら
もう砕けた愛は
いくらやってもつながらない
その度にひび割れが広がるばかり
出会って 打ち明けて 微笑み合って
愛し合...
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「もうおしまいね」
「何とかできないのか」
「そう言ってここまで来たわ」
「そうか…」
何かが胸の中を吹いて行く
何度あの言葉を言ったろう
ダメだと知りながら
もう砕けた愛は
いくらやってもつながらない
その度にひび割れが広がるばかり
出会って 打ち明けて 微笑み合って
愛し合...
カレンダーをそっとめくって
あたらしい日がやってくる
たったそれだけの事
めくったのはいったい誰
砂時計は確実に時を落とす
鳩時計は時を知らせる
古びたおおきな時計は
ねじがないと動かない
鈴の音がする
誰かが古びた部屋に来る
迎えに出るのは埃ばかり
それが何の役に立つの
時計を止めたの...
デパートや繁華街の中で
人とぶつかったりこすったりした時に
「ごめんなさい」とか「すみません」とか
言ったものだったと隣の紳士が言った
そう言えば自分はどうしただろう
いつからなくなってしまったかもしれない
それが想いやりだとしたら
大切なものを捨ててきたのだろう
人を愛する時
幸福やきらめき...
台風の去った空は
どこまでも青くて
白い雲が少しだけ
風に吹きそばれていく
台風の去った海は
どこまでも青くて
波は風にあおられて
砂浜を飛ばしていく
昨日まで大雨で
そんなこと知らぬままで
空の空気も潮の香りも
戻ってきたよと言わんばいかり
もしあなたがどこかで
同じ海を見ていたら
同...
夢を見た
あなたの夢を見た
もういないあなたの夢を見た
夢の中に私はいなかった
それが一番辛かった
いつも一緒だった
花火もお祭りも
春も夏も秋も冬も
あなたが側にいれば
それでよかった
風鈴の音を聞きながら
縁側に座りながら
ずっと一緒にいようねって
約束したはずだったのに
どこで糸は途切...