ひそやかな六月の雨が パステル画のやうに
森の緑を あわく にじませてゆくとき
濡れた青葉のひだに 風はオルガンを弾き
そらには やはらかな七色の虹がひろがる
それはいつか夢みた はかない記憶の色彩(いろ)
水色のひかりと 薄紅の雲のすきまを
ひとつの孤影が しづかに歩んでゆく
ふりかへることもなく...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
ひそやかな六月の雨が パステル画のやうに
森の緑を あわく にじませてゆくとき
濡れた青葉のひだに 風はオルガンを弾き
そらには やはらかな七色の虹がひろがる
それはいつか夢みた はかない記憶の色彩(いろ)
水色のひかりと 薄紅の雲のすきまを
ひとつの孤影が しづかに歩んでゆく
ふりかへることもなく...
かすかな雨の糸が 六月の窓をつつむとき
森の奥からは かすかな音楽が聞こえてくる
それは濡れた青葉をわたる 風のひびきか
古びたオルガンの やさしいつぶやきか
見あげれば 雲のきれまにひそやかに
淡い七色の虹が 夢のやうにひろがって
かなしい記憶のやうに すぐに消えさらうとする
ひとしきり こころを...
ひとしきりなみだのやうな雨のあとの森は
青葉のしたたるところ みづいろの風がわたる
濡れた草の葉のうへに ひそかにならべられた
あかるい七色のゆびさきが 天にむすばれてゆく
森の木立は大きなオルガンのやうに
しづかなしづかな呼吸(いき)をあはせて
ふかく ふかく ねむりからさめるやうに
ひびきをなげ...
雪の白ではない。
それは、すべてを拒絶し、すべてを反射する「無」の色。
中世の裁断を引き継いだこの白いスーツは、
肉体という枷を縛り上げる、優雅な拘束衣だ。袖を通すたびに、問いが生まれる。
「俺がこの服を着ているのか、それともこの白が、俺という形を繋ぎ止めているのか」
重厚なラペルは沈黙を守り、
銀...
誰も知らないバラ色の庭園に しづかに夜が訪れると
濃い青の闇の底から かすかな花の息づかいが聞こえる
ひっそりと首(こうべ)を垂れた紫のヒアシンスと
うつむいたアネモネの、あれは寂しい愁ひだらうか
見上げれば 天空にこぼれるばかりの満天の星
その冷たいきらめきが 深い河の面(も)をわたって
ただ独り...