Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

五月の月

五月の夜風は、使い古したシルクのハンカチのように、街の汚れをなでていった。
だが、そんなのはただの気休めにすぎない。空には、磨きそこねた銀貨のような月が浮いている。
そいつは安物のバーの照明みたいに、路地裏のゴミ箱や、行き場を失った酔いどれの影を、容赦なく白日の下に曝け出していた。
お節介な光だ。黙...

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五月の月


青い 玻璃(はり)の夜を 風がわたる
樹々の梢(こずえ)が さざめいて
見えない指さきが そつと
空の頁(ぺえじ)を めくつてゆく窓をあけて 待つてゐたのだ
おまへのやうな しづかな光が
庭の隅の ヒアシンスの影を
やはらかく なぞるのをああ 五月の月を ゼリーにして
銀のさじで すくへたなら!
...

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Cry Me a River2

薄明(はくめい)のカーテンを引き、
部屋の明かりをすべて落とす。徹夜明けの重い体を引きずって、
ソファの深みに身を沈めれば、
ようやく世界から「自分」を取り戻した気がした。窓の外では、朝の光がすべてを現実に引き戻そうとしているけれど、
この部屋だけは、まだ夜の余韻に守られている。レコードの針が落とさ...

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Cry Me a River

朝焼けに染まる街角、冷え切ったコンクリートが放つ静謐な空気。
ジュリー・ロンドンのハスキーな歌声が、夜の残滓をなでるように響いている。流れるのは『Cry Me a River』。指先に挟んだ煙草から、一筋の煙が薄明の空へと溶けていく。
昨夜の喧騒も、誰かの裏切りも、
昇り始めた太陽がすべてを白く塗り...

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追憶、墜落不能

別れたことに意味を持たせるなら、
俺は今頃、くたびれた背広を着て、
平穏な絶望の中に足を埋めていなきゃならない。
だが、どうだ。
俺の足は今も、浮いたままだ。お前が必死に俺を地上へ引き戻そうとした、あの「喫茶ウミノ」の午後。
俺が夢を捨てなかったから、俺たちは他人になった。
お前を失ってまで守り抜い...

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