Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

六月の窓

ひとしきりなみだのやうな雨のあとの森は
青葉のしたたるところ みづいろの風がわたる
濡れた草の葉のうへに ひそかにならべられた
あかるい七色のゆびさきが 天にむすばれてゆく
森の木立は大きなオルガンのやうに
しづかなしづかな呼吸(いき)をあはせて
ふかく ふかく ねむりからさめるやうに
ひびきをなげ...

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白昼の虚像

雪の白ではない。
それは、すべてを拒絶し、すべてを反射する「無」の色。
中世の裁断を引き継いだこの白いスーツは、
肉体という枷を縛り上げる、優雅な拘束衣だ。袖を通すたびに、問いが生まれる。
「俺がこの服を着ているのか、それともこの白が、俺という形を繋ぎ止めているのか」
重厚なラペルは沈黙を守り、
銀...

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星降る園の孤影

誰も知らないバラ色の庭園に しづかに夜が訪れると
濃い青の闇の底から かすかな花の息づかいが聞こえる
ひっそりと首(こうべ)を垂れた紫のヒアシンスと
うつむいたアネモネの、あれは寂しい愁ひだらうか
見上げれば 天空にこぼれるばかりの満天の星
その冷たいきらめきが 深い河の面(も)をわたって
ただ独り...

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バラ色の庭園にて

深い河のゆくへを だれも追はうとはしないやうに
この岸辺のしづけさを おとづれる者もゐない
ただ僕ひとりが 草をふみわけて行き着いた
誰も知らない 秘密のバラ色の庭園(には)よ
あふれるほどの花びらが 夕映えのやうにひらいて
あまい香りは 僕の記憶の古傷をあたたかく包む
けれどここには 僕をよぶ「お...

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夏の香と銀の汗

青い夜のすきまを ひそやかに満たしてゆくのは
むせ返るやうな あらくさの夏の香(かほり)だらうか
僕らは言葉をなくし ただ闇のほとりに佇んで
あつい息のなかに たがひの孤独をたしかめてゐる
月光にすかされた おまへのうなじを
ひとすじに伝ひ落ちる 銀の汗のきらめき
それは言葉にならない 祈りのやうな...

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