哀歌 アランフエス2
- カテゴリ: 日記
- 2026/04/10 12:02:28
琥珀色の液体が揺れるグラスの向こうで、爪弾くギターの調べ
流れてくるのは、ロドリーゴが編み上げた「アランフエス協奏曲」。1939年、動乱の足音が聞こえるパリで、盲目の作曲家が情熱を注ぎ込んだ旋律。
それは失われたものへの哀歌であり、同時に明日への静かな祈りでもある。第2楽章、アダージョ。
ギターの繊...
琥珀色の液体が揺れるグラスの向こうで、爪弾くギターの調べ
流れてくるのは、ロドリーゴが編み上げた「アランフエス協奏曲」。1939年、動乱の足音が聞こえるパリで、盲目の作曲家が情熱を注ぎ込んだ旋律。
それは失われたものへの哀歌であり、同時に明日への静かな祈りでもある。第2楽章、アダージョ。
ギターの繊...
雨が、都会の乾いた喉を潤すことはない
ネオンの飛沫を撥ねる舗道で、俺は安煙草に火をつけた
遠くのバーから漏れ聞こえるのは
あの男が爪弾く、古ぼけたギターの調べアランフエス
かつての楽園は、今や硝子の破片となって胸に刺さる
かき鳴らされるラスゲアードは、弾丸よりも鋭く
静寂を切り裂き、忘れ去ったはずの...
錆びついたクレーンが 天を指して凍りつき
海鳴りだけが 誰かの弔いのように響く
消え残る街灯は アルコールの切れた網膜に痛く
俺はただ 最後の一本に火をつけた昨日の友は 冷たいコンクリートの底で眠り
明日の敵は 水平線の向こうで牙を研ぐ
トレンチコートの襟を立てたところで
魂の隙間を抜ける 湿った風...
潮騒に混じるのは、安煙草の煙と湿った鉄の匂い。
消え残る街灯が、石畳に這いつくばる影を長く引き延ばしている。別れの言葉は、夜の帳の中に置いてきた。
ただ、コートの襟を立て、水平線の彼方が白むのを待つ。波止場の杭(ボラード)に足をかけ、
冷え切った指先をポケットの奥で休めた。
孤独の味は、昨夜の安ウイ...
夜が深まるにつれ、世界は平坦になってゆきます。
私を包むこの空気には、もう何の湿り気も残されてはおりません。
ただ、乾いた風が、私の頬を他人事のように撫でていくだけです。かつて守ろうとした約束も、いつか流したはずの涙も、
すべては遠い砂漠の出来事のように思われます。
私には、誰かを恨むほどの熱も、
...