Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



インディゴ・レゾナンス

風が止まり、夜が凝固する。
冷たいブルーの闇を切り裂くのは、
誰の喉も通らなかった、掠れたサックスの咆哮だ。それは、祈りにも似た
一滴の「青い涙」。スピーカーの向こう側で、
かつて誰かが流した孤独が、
今、俺の胸の最も深い場所に、波紋を広げていく。今は、震えるグラスを支えるためだけにある。
指先に伝...

>> 続きを読む


蒼い沈黙

風が、ガラスの破片のように頬をなでる。
そこにあるのは、血の通った温もりではなく
極限まで削ぎ落とされた、冷徹なまでの青だ。手にするのは、鋼ではなく
使い古された万年筆と、琥珀色の時間。
インクが紙に吸い込まれるその瞬間、
俺の輪郭は、夜のグラデーションに溶けていく。美しいものは、いつも沈黙の中に立...

>> 続きを読む


サファイア・ロジック

風が、極北のナイフのように喉元を撫でる。
視界を支配するのは、
慈悲など持ち合わせない、透徹したブルーだ。深夜の波止場、
あるいは、冷え切ったホテルのシーツ。
そこには温もりを拒絶した、
完璧なまでの「静止」がある。男が選ぶべきは、
燃え上がる赤ではなく、
凍てつくような、この青の沈黙だ。月光にさら...

>> 続きを読む


眩暈の残滓

白銀の光が、網膜を刺す。
この街の朝は、
罪を暴き立てるような、無慈悲な輝きに満ちている。風に煽られたカーテンが
窓辺で踊る、一瞬のワルツ。
その白さに目を細め、
俺は昨夜の残滓を、銀のライターで弾き飛ばした。美しすぎるものは、いつだって凶器だ。
磨き抜かれたナイフの刃渡りや、
裏切りを決めた女の、...

>> 続きを読む


街を洗う雨はあがったが
湿った風はまだ、
誰かの言い訳のようにまとわりつく。火をつけたばかりの煙草を
指に挟んだまま
俺は角を曲がる。コートの襟を立てるのは
寒さを凌ぐためじゃない。
そこに隠した、
戻ることのない過去を
風にさらわれないためだ。「答えなら、風に吹かれている」
昔の男がそう歌ったらし...

>> 続きを読む





Copyright © 2026 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.