あなたは誰と飲みたいだろう、こんな酒があったら。ひとり、それともふたり、いやいや大勢で。ᢱ 紅彗星長い長い夜を静かに過ごしたいと 願う人のために作られた食前酒つまりは夜通しひたすら飲むための酒である だがこの種の酒としては珍しく飲む者を寡黙にさせる酒でどれほどおしゃべりな人でも 言葉を失ってしまう失...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
あなたは誰と飲みたいだろう、こんな酒があったら。ひとり、それともふたり、いやいや大勢で。ᢱ 紅彗星長い長い夜を静かに過ごしたいと 願う人のために作られた食前酒つまりは夜通しひたすら飲むための酒である だがこの種の酒としては珍しく飲む者を寡黙にさせる酒でどれほどおしゃべりな人でも 言葉を失ってしまう失...
あの子が忘れていった、手紙がテーブルの下に落ちていた。とても大切なもの、すぐにそう思った。ここにあることを。直接、手渡されたものじゃないので。返した方がイイのだろうか? 、きっとまだ家にはついてないはず。深い藍色の封筒、まわりの空気が同じ藍色に変わる。窓の外も藍色に広がっている、しんしんと夕方がその...
月の光を集めた黄色い声で、 あなたに囁く愛欲の言葉。
夏が終わり、九月がやって来る。ひたひたひたと空気中に、拡散していく秋のつぶ。また食欲の秋がやって来る。風に乗って枯葉の匂い、九月のつぶが雨のように降りそそぐ。あたりいちめん漂い出すと、時間とともに涼しい風が吹く。十月が外で待っていて、私を遊びに誘う。
チョット遠出のひまわり畑、とてもキレイだった。ひまわり畑というと、ソフィアローレン主演の映画を思い出す。と言うか、DVDを持ってるんですけどね。ここは坂道から海が四角形に見える、まるで額縁のように。だから、ここから一歩も動かずに海まで心だけ飛ばす。想像する額に風が吹きつける、遠い場所。はじめは宇宙が...