それが涙だと言うのなら、
なぜ君は大事にするのだろう。
それが悲しみだと言うのなら、
なぜ両手を離してしまわないのだろう。
固く握りしめて、
ずっと守っているのは、
それが必要だからだろう。
君は後ろを振り返り、
君は廻りを見わたして、
ある考えにピッタリくると知っていたものと油断する。
油断してま...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
それが涙だと言うのなら、
なぜ君は大事にするのだろう。
それが悲しみだと言うのなら、
なぜ両手を離してしまわないのだろう。
固く握りしめて、
ずっと守っているのは、
それが必要だからだろう。
君は後ろを振り返り、
君は廻りを見わたして、
ある考えにピッタリくると知っていたものと油断する。
油断してま...
カーシャには夫もいませんし娘もいません、だから、よくわかりませんが。
おばあさんが夫の事を思い出している時の嬉しそうな表情や、
それが消えた後の寂しそうな表情は読み取れました。
人間が愛によって嬉しくなったり悲しくなったりしている事は見てとれます、
カーシャは色々ある色のように、心と言うものが変わる...
四、五日した日の午後、
おばあさんは孫娘のランちゃんを連れて足取りも軽く店にやってきました。
この日に限っておばあさんは、ためらいもなくドアを押して店の中に入って行きました。
カーシャも慌てて中に入りました、
「ランちゃんどれにしましょうかねー ? 、おばあちゃんはどれにしましようかねー ? 」。
...
カーシャは次の日もまた次の日も雨の日を除いて、
風に乗って街まで飛んで行ってウィンドーの前を陣取っていました。
帽子は売れないでありました。
おばあさんも毎日雨の日を除いて次の日も次の日も帽子の前までやってきて、
その帽子を見つめて帰りました。
おばあさんの唇からは時々、カーシャが思っていた通りの言...
魔女のカーシャは風に乗り世界中を飛び回って来ましたが、
よる年なみには勝てなくて、
この頃では近くの街を行ったり来たりしてました。
お気に入りの黒い帽子に黒いマント、
人間には見えませんが、この頃さすがに飽きていました。
顔にもしわが増えて優しい顔になっていました。
今日も白い雲の間を飛びながら、た...