ドアが閉まる音
遠ざかる足音
もう何十回も聞いた
遠ざかる足音を聞いている私を
あなたが知らない様に
残された私を遠くから見つめる
あなたを知らない
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
ドアが閉まる音
遠ざかる足音
もう何十回も聞いた
遠ざかる足音を聞いている私を
あなたが知らない様に
残された私を遠くから見つめる
あなたを知らない
あけまして おめでとう ございます、
今年もよろしくお願いいたします。
今年も健康第一で過ごせますようにと、
早速近くの神社に初詣に着替えてお出かけ。
変な時間に行くため、さすがに人影はまばらだ。
シーンと静まり返った夜明けの街は、
昼間とはまた別の顔をしている。
古い破魔矢を持って神社に行く道す...
♚ 月の夜、
♛ 女はみんな魔女になる。
♜ 祈りをこめてカードを操る。
♝ 紙ずれの音で、
♞ 胸騒ぎをかきけすように。
うららはおじいさんのリードに任せた、小さな体が滑らかに動き出した。
踊れる自分が不思議でたまらなかった、
・・これは真夏の夜の夢だわ、目が覚めたらいつもの病室で寝ているんだわ・・
二人は音楽に合わせてワルツを踊りルンバをふみ、
ロックンロールでむかいあって肩をふるわせた。
音がやんだ。
「一休みしま...
うららの病状もだいぶ良くなってきたある日、
「どうした、うららちゃん、妙な顔して? さては家に帰りたいんだなもうすぐ退院だょ」。
・・いっですか、先生? ・・、
「と言ってもまだ先だ、あと十日ぐらいかな。
明日から外へ出てもいいょ軽い散歩くらいならね」。
・・たとえば、向かいのマンションくらいなら、...