あまりにも白い雪の中に
- カテゴリ: 小説/詩
- 2025/01/23 00:47:06
白い世界が続いている厳冬の中
解けることも無く雪はそのまま氷になっていく
あなたのまつ毛も白く凍っている黒い瞳がその中で深く潤んでいる
私たちの言葉は凍てしまった
それは白く抜ける息の中で割れて砕け散る
微かな陽光にガラスのようにきらめき手に取る前に消えてしまう
流れ出る一つ一つの思い出もあふれ出る...
白い世界が続いている厳冬の中
解けることも無く雪はそのまま氷になっていく
あなたのまつ毛も白く凍っている黒い瞳がその中で深く潤んでいる
私たちの言葉は凍てしまった
それは白く抜ける息の中で割れて砕け散る
微かな陽光にガラスのようにきらめき手に取る前に消えてしまう
流れ出る一つ一つの思い出もあふれ出る...
街を歩く白い街を歩く
息を吐く口を尖らせながら
それはどこまでも遠く白く長く凍えて消えていく
イルミネーションの光が冷たい輝きを放っている
あなたがそっと呟く
「雪が降ってきたね」
立ち止まり真上を見上げる「私たちに雪が降って来たね」
そう言うと繋いでいた手を放し数歩前へと進み笑顔で振り返る
「この...
テーブルに座っている目の前の白い壁にある空間を見つめている
そこには時計が掛けてあったそして二人の時間が流れていた
あなたの笑顔の後ろでいつも当たり前のように時を刻んでいた
そしてあなたが消えた日から時計が消えた
時が消えてしまったのだだから恐る恐る私は時計を外した
背伸びをしながら手を伸ばした息が...
縦笛を吹きながらうさぎ橋を渡る
その先のベンチにあなたは座っている
北風が冷たく黄色い落ち葉に息を吹きかける
私は進むその小さな橋の上を澄んだ水の流れを下に見ながら
あなたの後ろ姿が見える赤いコートがリズムをとっている
いつ振り向いてくれるのかなもう橋は渡り切ったのに
わたしは足早に落ち葉を踏むじら...
今
私は回っているあなたの周りを
愛という名のもとに
私は彗星漆黒の宇宙を自由にめぐる
あなたに自然に近づきそして必然に離れていく
愛が生まれていくそして愛が消えていく
私の光をあなたは見ることが出来ますか
離れていく私を再び引き寄せてくれますか
あなたの光で私は輝く
もう一度私を引き寄せてくれます...