レモンの香りのする
あの人は
白い角砂糖を紅く染めていく
紅茶の中に溶けて
もう
帰ってこない
回すティースプーンに
想い出はめぐりめぐり
過去の面影は崩れ去り
跡形もなく消えて行った
そしてまだ揺れ動く
紅い湖面の中に
レモン色の
酸っぱさが
深紅に染まったスプーンの横で
私に残った...
レモンの香りのする
あの人は
白い角砂糖を紅く染めていく
紅茶の中に溶けて
もう
帰ってこない
回すティースプーンに
想い出はめぐりめぐり
過去の面影は崩れ去り
跡形もなく消えて行った
そしてまだ揺れ動く
紅い湖面の中に
レモン色の
酸っぱさが
深紅に染まったスプーンの横で
私に残った...
夢を語る出発点に
私は立つ
現実と空想の狭間から
何がいったい生まれて来るのか
心のエネルギーは空に舞い
それを捕まえようと私は歩き始める
けっして
止まろうとはしない
今この瞬間に
空一面にばら撒かれた
夢の一つ一つを
拾い集める
それらは私の大切な
いくつもの宝物だからだ
白い香りがする
空っぽな心
何も無い
何色も混ざっていない
でも同じ白は無い
それがそれぞれの心
私の心は少しかさついてひび割れて
ジンクホワイトっぽい
同調に疲れ切ってる
どこか優しく見えるけど
あなたは強いは
しっかりとした心の持ち主
どこにそんな強さがあるの
そうねチタニウムホワイ...
春の雨に薄まった
桜色の花びらが愛しい
雨は降り続く
それは冷たい涙のように
雨音が静かに聞こえる
それは舞っている花びらにそっと触れる
雨音がこだまする
壊れそうな私の心に
幾重にも
幾重にも
雨はそれでも降り続く
寂しい私の心の中に
そっと
あまりに優しく
桜の木が恋をしました
ある街の海の見える高台にある若い桜です
名前は桜夫
恋をされたのはすぐ隣の小さな桜子
彼には思いを伝えるすべがありません
そうだ
彼は思いを花びらに託して伝えます
散っていく花びらはいかだとなって清流を下っていきます
花いかだはそのまま海へと流れていきました
海はにこ...