月がキレイな晩は、
ゆっくりと眺めてみよう。
鎌や角、
あるいは弓にもたとえられる三日月は、
非常に短い時間、
長くても数時間。
西の空にとどまるだけである。
その鋭利にとがったナイフのような月は、
これからの成長を予告するかのように空の端に出て素早く消えてしまう。
不思議なのは成長する月、
そして...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
月がキレイな晩は、
ゆっくりと眺めてみよう。
鎌や角、
あるいは弓にもたとえられる三日月は、
非常に短い時間、
長くても数時間。
西の空にとどまるだけである。
その鋭利にとがったナイフのような月は、
これからの成長を予告するかのように空の端に出て素早く消えてしまう。
不思議なのは成長する月、
そして...
彼が彼女の体に腕をまきつけて何か言おうとした時、
彼女は彼の唇に指を置いてそれを制した。
「何も言わないで」
それからとても優しい声でこう続けた。
「今夜は何も約束しなくていいのょ」
彼女は純粋に愛しあいたいのだった。
将来の事を約束しあったり、愛を確かめあう言葉はなし。
たとえ明日別れ離れになった...
広い道にいる二人は、手をとりあえない。
細い道にいる二人は、手をとりあえる。
ネムの木の下で鳥の声を聞いた、
お花畑で髪飾りを作った。
小川のせせらぎに足をくるぶしまで入れて、
笹船を二人で流した。
透けるほど暗い海の色、
ポケットの中をさぐり白い紙に愛の言葉を書いた。
メッセージを送った、
愛の言...
今夜も居酒屋に出撃、居酒屋通りは人でにぎやかだ。
酔っぱらいながら何気に見たその空間に青々としたもの、
「なにこれ ? 」と思いながらよく見ると家庭菜園か~~~。
そのお店の庭にジャングルみたいなカボチャのツタを発見、
その庭をツタで埋め尽くしていた。
それだけでは飽き足らずに、隣の店の塀まで超えて...
電気がまだ珍しかった明治時代、
目新しい物は電気〇〇〇と呼ばれ、
ハイカラ品として当時の人々の関心を集めていた。
久々に家に戻ると友達の顔を見たくなる。
メールや携帯で連絡は取り合っているけれど、
近くにいる時くらい時間を割いてでも会いたいものだ。
「じゃここ行く」待ち合わせは浅草のとあるバー、
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