「ハヤト、ウルフに勝ったって…どこでやったんだ?ウルフはどこにいるんだ?」
何がどうなっているのか全く把握できないユウジとシン。そんな二人にウルフとのレースに勝ったバタフライは饒舌だった。
「あれだよ、あれ。このゲーム機でだよ」
そう指さす方向に今しがたバタフライが出てきたボッ...
もう一度…
「ハヤト、ウルフに勝ったって…どこでやったんだ?ウルフはどこにいるんだ?」
何がどうなっているのか全く把握できないユウジとシン。そんな二人にウルフとのレースに勝ったバタフライは饒舌だった。
「あれだよ、あれ。このゲーム機でだよ」
そう指さす方向に今しがたバタフライが出てきたボッ...
ゲームが終了しボックスのハッチが開く。中から高い笑い声が聞こえてきた。半狂乱とも思える高笑いでバタフライは勝利の美酒に酔っていた。
「はっははっははっはっははははっは。どうだ、俺が最強だぁ!!!」
バタフライがボックスから出てくる。ここへ来た当初とは、全く違う異様なテンションだ。そんな最強の男...
「負けるだと?」
不意に大声を耳にしたバタフライは少し驚きスタートに遅れた。当然ウルフはトップスピードで前に出て大きな差が生まれた。
「あの野郎!!」
バタフライはウルフの背中を見ながら昔を思いだしていた。まだ頭角を現していない頃、野次馬としてウルフを見ていた時、そして前回ウエスト地区トップ...
「結局、教えてもらったウルフの携帯番号も使われていなかったか…」
「やっぱり諦めるしかないな、ハヤトにはそう言って説得しよう。それに気味も悪いしな」
ユウジとシンは二人でウルフの情報を探り、追っていた。が、まったく手がかりを掴むことはできなかった。
そして、バタフライが今まさに...
「ミカミ、準備はできた」
初めて走る第31高速道路跡を完璧に走りこなしたバタフライは、スタートボタンの隣にあるリセットボタンを押す。すると一瞬ボックス内が暗くなり、またすぐに映像が映し出された。
「バタフライ、もういいんだな。ではウルフとのレースを準備する、いいな?」
「ああ」
またボ...