Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

暗い、べんと

おべんとのおかず…。
つくってもらったのは…、
ううむ、あまり記憶がないなあ。
うちが貧乏だからだと思ってたんだけど、
今から思うと、家事放棄してたんだなあ。うちの母親。
小学校の時の遠足とかは、ジャムパン一個とか、
できあいのおにぎり一個とかだったから、
皆と一緒に食べ...

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台風一過

台風一過。
ほぼ晴れの空。
雲がいつもよりも荒々しい。
獣の咆哮のような雲。風が強い。
公園は何だか一日で緑が増えたようだった。
木々や草が重くまぶしい。
枝たちの散乱のせいかもしれない。
岸辺にはなぎ倒された草たち。
緑を波打ったまま、時間を止めたようになっている。
水を静かに飲む鴨。

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あらしの午後

不穏な天気。
午後、鳥たちが木々に向かって飛んでいる。
雨のせいか急いでいるみたいだ。
住処に帰ったのだろうか。
私はいつもとちがう道を通る。
薄桃色のホタルブクロの大きな鉢、
道端にノハラアザミ。
どちらも、子供の頃から、好きな花だ。
こんなふうに昔見たものたちを
又見ることで思い出が拡がり、奥行...

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黒猫のクロちゃん

猫が好きなのだけれど、家のマンションはペット禁止なので、
現在おらず…。
近所の猫さんたちをみて、なごんでいる。

先日。家の近くの畑に、
赤い首輪をした黒猫が歩いているのを発見。
しばらく様子を伺い、振り返りながら自転車をゆっくり進める。
すると、ランニングシャツの年配の男性が
「ク...

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北斎展、つづき。游亀と亀吉くん

というわけで、北斎展、つづき。
《游亀》(一八三四年頃、長大判絵)。
藻の漂う水中を亀が三匹泳いでいる。
水面は四本の線が藍の濃淡で描き分けられ、
波紋として、亀をヴェールのように覆う。
波紋により縞になったところを亀がおよぐ。
縞によって同じ亀でも、甲羅の色が濃くなったり、薄くなったり。
三匹のう...

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