草原と赤い月に寄せて
- カテゴリ: 日記
- 2026/08/20 21:48:11
それは 何処か遠い世界の物語だらうか
風が 碧い草の海を平穏に渡つて
私の記憶の 遙かな隅を揺さぶる
夜はまだ 躊躇ひながら降りて来たばかりなのにご覧 あんなに巨大な そしてあんなに紅い月が
静かに 静かに 丘の彼方から昇つて来る
私たちは唯 黙して 並んで立つてゐよう
草の葉が 密やかに囁き合ふの...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
それは 何処か遠い世界の物語だらうか
風が 碧い草の海を平穏に渡つて
私の記憶の 遙かな隅を揺さぶる
夜はまだ 躊躇ひながら降りて来たばかりなのにご覧 あんなに巨大な そしてあんなに紅い月が
静かに 静かに 丘の彼方から昇つて来る
私たちは唯 黙して 並んで立つてゐよう
草の葉が 密やかに囁き合ふの...
神は我らを泥から創り、
その胸に、天使の歌う「理想」の星を埋め込んだ。
これこそが、人間に与えられた最初の呪いだ。
私たちは鳥のように飛ぶことはできず、
獣のようにただ地を這うだけで満ち足りることもできない。どれほど崇高な人道を語ろうとも、
胃袋がすけば他者のパンを奪い、
恐怖に駆られれば隣人の胸に...
若き兵士の冷え切った懐(ふところ)から、
くしゃくしゃに丸められた一通の紙片が現れる。
それは、私が教えた文字で綴られた、母への便り。
だが、その素朴な言葉の半分は、
彼の胸から噴き出した、鮮烈な血によって覆い隠されていた。『お母さん、こちらはもうすぐ冬が来ます。
毎日、先生の言った「美しい祖国」...
「立て、祖国のために!」
私が書いたあの熱い告発の書が、
人道の勝利を、新しい世界を約束したあの言葉が、
この若者を、地獄の戦場へと駆り立てたのだ。見よ、泥濘(泥)にまみれて横たわる、その若き肉体を。
まだ髭も薄いその頬は、凍てつく大気の中で白磁へと変わり、
未来を夢見たはずの双眸は、硝煙の空を虚ろ...
旗の色は変わり、玉座は粉砕された。
街の呼び名が変わり、新しい神が壇上に立った。
だが、この指先を流れる血の、
なんと変わらぬ暗さと、その鉄の匂いよ。祖父はツァーリの命(めい)でシベリアの雪を血に染め、
父は革命の due(正義)の名の下に同胞の胸を撃ち抜いた。
そして今、私は新しい正義の軍服を着て...