「大変で~す」と
サンちゃんは一気に水を飲干した
「なな夏子さんが
笑ったんです、声も出ました」
「そうか・・・
私も絵をみてそろそろかなって思っていたんだ」
そう言ってモグラは
笑顔のヴィーナスとハイタッチを交わす
ついでに僕もとビーナスに向かって
タッチのつもりでパーの手を伸ばした
が...
「大変で~す」と
サンちゃんは一気に水を飲干した
「なな夏子さんが
笑ったんです、声も出ました」
「そうか・・・
私も絵をみてそろそろかなって思っていたんだ」
そう言ってモグラは
笑顔のヴィーナスとハイタッチを交わす
ついでに僕もとビーナスに向かって
タッチのつもりでパーの手を伸ばした
が...
向日葵の花が燃えている
それは夏のさわやかな炎
その黄色の絨毯の上で
私はあなたと燃えていく
ああ
青い空だ
こんなにも
青い空だ
金の光が
暑い風と戯れている
夏の終わりを
告げに来た秋の神にそっと背を向ける
もう少しだけ
あと少しだけ下さい
この大切な時間を
私達の為だけに
...
私の名前は夏子
職業は画家
最近ちょっぴり名前が知れてきた
マスコミでも美人画家として報じられた
いくつかの賞もいただいたし
絵も良く売れていた
良い事尽くめで調子に乗り過ぎたのかな
うぬぼれた嫌な人間になっていたの
ある日突然絵が描けなくなってしまった
原因はわからない
相談をしたくても...
次の日の夕方
一仕事を終えモグラとラウンジでババ抜きをやっていた
二人でやっていても面白くもない事に
なんとなく気が付いた時ヴィーナスがやってきた
「トランプの最中に申し訳ないけど・・・
サンちゃんお客様へハーブティーを持っていってくれる」
「いいっすよ」
またお客様は絵を画いているのかな
...
そうか・・・
そう言う訳だったのか
薬草を採るにも気合いが入る
今日も籠いっぱいだぁ~
右手にはヴィーナス
左手にはきれいなお客さん
思いは中心の頭の中で
ぐるぐると巡る
「いいね~、いいね~」
「その調子、その調子」
モグラは自分で薬草を採ることなく
象印のボトルで水分補給をしている
...
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