まわりはそんな感じだった。
「あれは、何なの、光の孔?」
「時間の出口だょ、あんたもお母さんもあのひとつの孔からここへ来たんだ」
「じゃ、ビビや友達みんなの時間もここにあるわけ」
「そうだょみんな別々の時間を持っている、近くに行ってみようか?。
ビビちゃんがあなたの夢を見ているかもしれない、
夢見る...
✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし
まわりはそんな感じだった。
「あれは、何なの、光の孔?」
「時間の出口だょ、あんたもお母さんもあのひとつの孔からここへ来たんだ」
「じゃ、ビビや友達みんなの時間もここにあるわけ」
「そうだょみんな別々の時間を持っている、近くに行ってみようか?。
ビビちゃんがあなたの夢を見ているかもしれない、
夢見る...
「言いにくいことですが、瑠璃ちゃんは白血病にかかってます」
先生はひと息ついた。
「この病気は治るものもあるのですが・・・、
瑠璃ちゃんの場合は完治が難しいでしょう。
このままだともって一年、
手術をしたら半年ぐらいは命を伸ばすことができます。
が、全身の血を入れ替えますのですぐに入院してください。...
瑠璃は五歳の頃から本物の時計を持っていた。
銀色の懐中時計で、パチッとおすと可愛い音がしてふたが開いた。
文字盤にはアラビア文字で数字が並んでいた、
矢の形をした長い針と短い針だけの品のある時計だった。
子供心に大切にしなければならないものだと、わかっていた。
それはお父さんがなくなる間際に、枕元で...
先日、仕事先で子供たちが数人集まってお菓子の話をしていた。
「僕はさ、イチゴポテトが好きだょ」
「うん、あれは美味しいね。
でも僕はねコーンカルパッチョの方が好きなんだ」
私にはそのお菓子がどんなものなのかわからなかった、
なんとなく想像してみたが・・・さっぱりである。
近頃の食品は進化している、当...
待ちに待った映画は、
とんでもないハズレでした。
私たちは無言で映画館を出て、
雨の中ひたすら人混みの中を歩いた。
もてあまして入った店のランプあかりにホッとした。
もう何んにも考えないことにしたと、
あなたは言った。
私は意味が分からなかった、
コーヒーがきた。
分かっているのかな、
あなたが難し...