Nicotto Town


✪マークは作り話でし


✪マークはメルヘン・ファンタジー・人間模様の小話でし

✪ 鬼たちの夜会

房状の六角果をつける不思議な食べ物、
それは鬼たちの好物である。
天然のものと、栽培ものがある。
水分量は高く一カラットあたり一オンス以上で、
銀星糖と同じく発酵させた果実酒のほうが人気は高い。
これを媒星酒と呼んでいる。
もちろん摘み取ったそのまま食することもでき、
夜露が滴る真夜中に味わうことが...

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月あかり

夜半過ぎ、
月の煌く気配がして眼を覚ました。
テーブルの上にある白い手袋は、
ちょうど月の反り具合に似ていた。
霜が降りるかもしれない、
ゆっくりと瞼をひらきながら月明りに照らされた庭を見た。
ほろほろと零れる月の光が、
寒さで凍えているようだ。
瑞々しい果実のような月の光、
それがそのまま私の唇に...

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アイデンティティ

他人に干渉するな、
と要求することは、
そういって、
他人に干渉している。
自分が特別だと思っている、
それ自体が特別ではない。
意識とは不自由なもの。
こうして、
自分のアイデンティティは、
素直な思考によって不可逆的に軟弱になっていく。

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まど

窓の外は冬の風。
窓と言えばタチの映画「プレイタイム」を思い出した、
鎧戸つきの窓。
まるでショウウィンドウのような、
集合住宅の窓。
それを覗くユロ氏の姿が面白かった。

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幻燈機

今日はかなり寒くて、就寝用にと毛布を出す。
その奥に新聞紙に包まれた機械らしきものを発見、
かなり前に骨董屋で買った幻燈機である。
掃除した時にどこかにしまってしまって忘れてた、ここにあったのだ。
今は羽毛布団にしているのでほとんど毛布は使わないのだ、
だから押し入れなどはほとんど開けない。
マジッ...

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