【小説】友達の扉 上田海斗君の視点その⑨友達の扉
- カテゴリ: 自作小説
- 2025/01/24 21:46:08
ーーーー朝のホームルーム
ホームルームの時間になっても薫子先生はこなかった。さっきの騒動から少し落ちつた頃に、教頭先生が来た。
「みなさん、席についてください。」「大切なお話があります。」
教頭先生は淡々と話し始めた。
「皆さんの目安箱の投書を読んで調査した結果、美咲(薫子)先生には、このクラスの...
ーーーー朝のホームルーム
ホームルームの時間になっても薫子先生はこなかった。さっきの騒動から少し落ちつた頃に、教頭先生が来た。
「みなさん、席についてください。」「大切なお話があります。」
教頭先生は淡々と話し始めた。
「皆さんの目安箱の投書を読んで調査した結果、美咲(薫子)先生には、このクラスの...
ーーーー下校中
市原の奴、本当に髪染めてくる気なのかよ。。。。オレにしてやれることってなんなんだろう。。。。。
悩んで歩いてる横を、S校の奴らが通り過ぎて行った。S校は偏差値こそ低いけど、自由な校風の学校だ。ーーーー金髪!?金髪や茶髪の奴らがたのしそうに笑って帰っていく。
これだ!!!
オレも金髪...
ーーーー放課後
みんなが帰っていく。市原は、自分の席に座ったまま、グラウンドを見ていた。そっと、市原の横顔を覗いてみると、羨ましそうな、寂しそうな、かなしそうな顔をしていた。今の状態って、辛いんだろうな。。。。。中学の頃の市原もこんな感じだったのかな。市原は、友達と笑ころげてるほうが似合ってるよな...
ーーーー次の日のお昼休み
市原の奴、今日も、ぼっちめしか。。。。。。友達と食べたいんだろうな。。。。
「上田君、お弁当作ってきたの。よかったら、どうぞ♡」げっ!出たな!鬼龍院。「いつも、購買のパンじゃ身体に悪いわよ。」オレに、弁当作ってきてんじゃねえよ!「いらねえよ!」オレは、不機嫌そうに答えた。...
ーーーー学校ーーーー5時限目
事件は、入学してから1週間目の古典の授業中に起こった。3回目の薫子先生の授業だ。1,2回目の授業のときは、市原さんをとばして出席をとって、完全に無視して授業をしていた。今日もまた無視するのかと思って、今日こそ、文句を言ってやろうと構えていた。
ところが今日は、薫子先生...