ジャンヌ・ラピュセル11
- カテゴリ: 自作小説
- 2013/06/06 00:01:37
私はマリアの死からほんの少し言葉使いが変わったわ。うん。ほんの少し。「ただ一人の聖女よ…そろそろ戦場に着くが、準備はいいのか?」と、ハーメル公爵は髭をさわりながら聞いてきた。
「はい、公爵。いつでもかまいませんわ」と、私は公爵の目を見る。私と同じ青い目だ。
「10万の魔族に対してわが...
グイ・ネクストのつぶやきなどを日記でつづっております。
あと詩をつぶやいたりします
感謝の言葉を発信していきます
私はマリアの死からほんの少し言葉使いが変わったわ。うん。ほんの少し。「ただ一人の聖女よ…そろそろ戦場に着くが、準備はいいのか?」と、ハーメル公爵は髭をさわりながら聞いてきた。
「はい、公爵。いつでもかまいませんわ」と、私は公爵の目を見る。私と同じ青い目だ。
「10万の魔族に対してわが...
戦場に向かう馬車の中で、流れる草原を見ながら、ジャネットはほほ笑む。
(ニュクス様…あなた様の手記をいただきました。こんなに嬉しいことはありません)と、そこで茶色の手提げカバンから黒い日記帳を取り出して、膝の上に置き、目をつぶり、胸で十字を切ってから日記帳をめくった。
最初のページ...
「……わかった。ここは牧師殿に従い、やってみよう」と、ハーメル公爵はサーベルを抜き放ち、ジャネットの胸へ突きを繰り出す。
深々と胸に刺さった。ハーメル公爵はサーベルを抜く。
血しぶきは上がらなかった。「……そなた死人(しびと)なのか?」と、ハー...
その頃、ハーメル公爵は陣営の中の中心の椅子に座って赤髪の頭部をかきむしる。(謎の大蛇の出現で、わが部隊は撤退を余儀なくされている。だからと言って、今、目の前に来ている「ただ一人の聖女」を名乗るこの娘一人を戦場に赴かせてもいいのだろうか?)「歌姫リリィ・マリアンヌ。恐れながら申し上げます。謎の大蛇を...
主戦場エクスシア アルフガルド軍はミドガルズオルム、最後の公爵ハーメルの精鋭部隊に手こずっていた。
オーク、リザードマン、ミノタウロス…どの魔物部隊を投入してもただの一度も勝つことなく、今日まで時を過ごした。
本部から増援として来たのは魔女ストリゲス卿と、呼ばれるアルフガルド国王直...
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