君への忘れ物 (3)
- カテゴリ: 自作小説
- 2009/12/24 21:28:46
「そう悲観することもないさ、まだやれる事は残っている」
「え?」
「アンジェズジュエリーの線は、まだ残っているだろ」
「でもさっきの店員は、知らないって」
「もしかしたら、店名が変わっているのかもしれない」
「まさか、宝石店をしらみつぶしに当たっていくつもり?」
「ああ、思い当たる方法は、それしかな...
「そう悲観することもないさ、まだやれる事は残っている」
「え?」
「アンジェズジュエリーの線は、まだ残っているだろ」
「でもさっきの店員は、知らないって」
「もしかしたら、店名が変わっているのかもしれない」
「まさか、宝石店をしらみつぶしに当たっていくつもり?」
「ああ、思い当たる方法は、それしかな...
「ともかく。いたずらにしても犯人は探し出さないとね」
サラは、指輪を箱へしまうと、立ち上がった。
そして、俺のほうに向き直ると
「そういえば、宅配便はどこから送られてきたの?」と尋ねてきた。
「だから、差出人欄は空白で…探りようがない」
「はぁ?しっかりしてよ店舗コードで担当者までわか...
夜空には神秘的な瞬きの群れが踊っていた。
その光の粒子は音もなく舞い降りてきて、胸にしんしんと降り積もっていった。
ただ眺めているだけで、心が清らかに洗われていくようだった。「そろそろ、帰るか」どれほど、夜空を眺めていただろうか。
酔いは幾分さめてきた、普通に、歩って帰れるだろう。
第一この時期、外...
昔からのウチのブログ読者様や、ブログをよく読んでいる人は気付いたかもしれません。
そう!この、名無しの2人の男は、以前よく出ていた旅する2人です。
今回の話は、あの2人の出会いの話になります。
主人公の時間軸を4つに分けると
①記憶喪失前 ②サラに拾われて成長、サラの仕事を手伝う③記憶を取り...
「おい本当か? とんでもない金になりそうなのか?」
男は、身を乗り出して聞いて来た。
本当に、自分の欲望にストレートな奴だ。
俺は、それには答えず。
「そこにあるイーゼルを担いで来てくれ」
それだけ、言うと絵を抱えて歩き出した。秋とはいえ、海はすぐそこ、夜の港は少し肌寒かった。
遠くに、街の明かりは...
|