金狼の重圧 『エデン編』…12
- カテゴリ: 自作小説
- 2013/12/10 20:32:24
『ほ~ら、簡単に会ってくれたじゃないか…ウルフの名を出せば…』
あの男は必ず何かを知っている、いや何かなんて抽象的な事じゃなくウルフの居場所を知っているはずだ。
そして、例の事故のことも…ウルフが暴走しだしたことを。
秘書は扉をノックし無表情で応接...
もう一度…
『ほ~ら、簡単に会ってくれたじゃないか…ウルフの名を出せば…』
あの男は必ず何かを知っている、いや何かなんて抽象的な事じゃなくウルフの居場所を知っているはずだ。
そして、例の事故のことも…ウルフが暴走しだしたことを。
秘書は扉をノックし無表情で応接...
『それにしても…あの男にそう簡単に会えるのか?』
シンはそう言っていた。
それもそう、ミカミは今や日本で有数のゲーム会社の一つである、ニココーポレーションの御曹司であった。ゲーム機、ソフトの開発だけではなく、いろいろな分野にも手を広げている一大企業。
それだから前回での精巧なゲ...
信じたくなかったが、二人は現実を見つめる。ウルフじゃないと言う希望的観測はできないであろうと…
ユウジは早くウルフを見つけなければならないと考えたが、足がそこへ向かない。震えているのだ。シンも同じだったが、シンはまた違うアプローチを考えていた、直接オアシスへ行きウルフを見つけるのと...
「ここは静かだな」
「ああ、この辺りは比較的治安も安定している所だからな」
二人ともお茶を飲み干すとユウジだけ席を立った。もうそろそろオアシスシティへ向かおうという気なのだろう。
雨は降っていないがいつふってもよさそうな程の曇り空。
「シンはオアシスシティのEM乗りの事を少し調べてくれないか?さっき...
「とりあえず、オアシスシティの同期のやつに聞いてみるしかないな…」
ユウジもそう簡単に情報があるんなんて思っていなかった、しかし今はオアシスシティの目撃情報しか手がかりがない。メトロポリスにはウルフの痕跡は皆無だった。
シンはユウジを椅子へと座るように促す。
「さっき、病院に...