『Not guilty but…』(16)
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/12/07 04:48:51
『Not guilty but not innocent』(承前) 延々と続くそのシーンが一番辛かった。おそらくは薬物のせいで敏感になった感覚が襲ってくるので。ビデオカメラの存在を意識の端に保ち、シャッター音を数えてなんとかやり過ごした。
「……それで、その後は、どうした...
ぶろぐ、の、ようなもの。
『Not guilty but not innocent』(承前) 延々と続くそのシーンが一番辛かった。おそらくは薬物のせいで敏感になった感覚が襲ってくるので。ビデオカメラの存在を意識の端に保ち、シャッター音を数えてなんとかやり過ごした。
「……それで、その後は、どうした...
協議後、いったん家に戻って着替え、改めて警察署に出向く。日が暮れてしまったので、《私》が普段着ているおとなしめのカットソーにカーディガンを羽織って。
「どちらのお嬢さんが来たかと思えば、今朝の」
出てきた刑事がこちらを見て「化けたなぁ」と小さく呟いた。着替えたくらいで大げさな。
刑事はフロアの...
『Not guilty but not innocent』(承前) ドアはこっち側に開くから、こっち側から押さえていれば、鍵が外されても開かないはず。いずれは出て行かなくちゃならないけど、それには心の準備が必要だ。
……いずれは出ていく。
…&helli...
『Not guilty but not innocent』(承前) 検死の結果、急性心筋梗塞、といったんは結論付けられた。だが。
「リーガル・ドラッグ、ね……」
遺体の所持品からピルケースが見つかり、そこに記された手書きの薬剤名と、屑籠から見つかった使用済みの個包装容器...
『Not guilty but not innocent』(承前) 臨床実習での最初の担当患者が、彼女だった。
実際に会う前に一通りのレクチャーを受けていたので、ある程度のバックグラウンドは承知していた。怪我の原因になった事故で親兄弟を失っている事とか、ICUに四カ月入っていて、一度ならず心肺停止...