叶わぬ願いはもういらない…8
- カテゴリ: 自作小説
- 2010/08/23 23:23:35
「あんたの解説ね、なんで全然当たらないんだよ。やりにくくてしょうがないよ、苦笑い何回したと思ってんだ」
「あんたがね、もっとフォローしないからでしょ」
「うるせーよ、あんな笑えないダジャレを放送網に乗せやがって、このポンコツ」
「何言ってるんですか、私のダジャレはおもしろいんです。ラジオを聞...
もう一度…
「あんたの解説ね、なんで全然当たらないんだよ。やりにくくてしょうがないよ、苦笑い何回したと思ってんだ」
「あんたがね、もっとフォローしないからでしょ」
「うるせーよ、あんな笑えないダジャレを放送網に乗せやがって、このポンコツ」
「何言ってるんですか、私のダジャレはおもしろいんです。ラジオを聞...
階段を降りてきたルミは、僕には目もくれず松原の隣に行く。松原は僕の少し離れた右斜め前にいてルミは自然と松原の右隣に位置した。
残念ながら僕から尚更離れている。もちろん自己紹介なんて雰囲気じゃない。
僕は僕で久しぶりに会う同級生と近況を話していた。僕にとっては近況ではなく約二年前の事だから、話をあ...
それでも、何とか県立球場の駐車場に車が到着した。ラジオではもう6回の裏だ。もちろん母校は負けている。
注目の決勝戦だ、多くの敷地がある県立球場の駐車場でも、ほぼ満杯。駐車の空きスペースを見つけるのにも一苦労だ。案の定、球場からは一番離れている駐車場区画のそのまた一番奥にやっと空きを見つけた。
「...
大学前の通りにあるバス停で待つことにし、そこへ移動する。バス停のベンチに座り車道に目をやり、左右どちらからくるか確認する。
少し焦りにも似た高揚感が胸を打つ、早く車が来ないかと待ちわびながら。
程なくして神田が車に乗って現れる。バス停とは反対車線なので神田は車の窓ガラスを開けてその場所から叫ぶ...
事務室を後にする。校内は、相変わらずガランとしていて静かだ。
事務室の近くにある喫茶スペースに向かい、自動販売機でコーヒーを買った。一口飲んで改めて頭の中を整理する。
俺はルミの夢見て目が覚めた、昨日と変わらず夏の暑さをすぐに感じる、しかし、嫁いだ姉はまだ結婚していないという、母親も取り合って...