しにながら、いきる。【殴り書き】
- カテゴリ: 自作小説
- 2012/10/18 22:40:10
――綺麗だ、と思った。
歪んだ視界の中で、極彩色に、歪んだ、ぐにゃぐにゃの、視界の、中で。
吹き散る紅蓮の火の粉と一緒になびく、漆黒の、髪を。
――綺麗だ、と思った。
胃が痙攣して、むせるような、突き上げるような強烈な吐き気を、感じながら。
差し伸べられる、歪む視界の中、そこだけ切り取った...
未来日記所有者14thの日記。
その日の出来事が「全て」小説のように綴られている。
しかし一日一回しか未来が更新されないので、大まかな事しか解らず精密さに欠けイレギュラーに弱い。
――綺麗だ、と思った。
歪んだ視界の中で、極彩色に、歪んだ、ぐにゃぐにゃの、視界の、中で。
吹き散る紅蓮の火の粉と一緒になびく、漆黒の、髪を。
――綺麗だ、と思った。
胃が痙攣して、むせるような、突き上げるような強烈な吐き気を、感じながら。
差し伸べられる、歪む視界の中、そこだけ切り取った...
――――なにもない。暗闇。
ただただ真っ黒で、黒一色で塗りつぶされたこの場所は、 "わたし"と"あの子【フラン】"の夢の中。
一つの身体に二人で住む私たちは、夢の中で逢うことが出来る。 いつもくだらない話をして、一緒に笑って、 森であったことを教えてあげ...
#-空っぽの笑顔
ほら、すぐ後ろにいるじゃないか。
ずっとずっと、僕を苛む幻想が。
「 助けてよ…… 約束 したじゃない 」
でも振り返ったら戻れないような気がしていた。
僕には僕の「現実」がある。
見失わないように泳ぐのは逆流を遡るような、大変なことだ...
#-本好きの悪魔
時々、無性に意地悪したくなるときがある。呼ばれたのに無視たら、一体あの人間はどんな顔をするんだろうか。いつも大切にしているらしいペンを失くしたらどんな顔をするんだろうか。必要以上に冷たくしたら。質問に答えてやらなかったら。
……私はまだ距離を測り損ね...
―-どうせ叶わないとわかっているのに、夢を見る意味はあるのかな。
他人をうらやむ私は、"フラン"という小さな女の子を演じている。 何の悩みも無さそうな顔をして、みんなに混じって楽しげに笑うのが仕事な女の子を。 ラクな仕事。 …でも正直、疲れた。 もう投げ出し...