キラとニクラの大冒険 (13)
- カテゴリ: 自作小説
- 2023/09/29 09:40:07
ニクラは右手にナタを持ち、シダやつる草を切って道を作りながら進んだ。
キラはその後を少し離れて進んだ。
しばらく行くとニクラの背たけ3つぶんほどもある大きな岩に突き当たった。せせらぎはその岩のすぐ横をまわりこんで流れていたが、岩の周りを太い木の枝がびっしり取り囲んでいて岩をまわって通るのは難しかった...
おれはよく浜辺や森の中、あるいは道端などで、落ちてるものを拾う。例えば、どんぐり、ボタン、貝殻、石、ちびた鉛筆、鳥の羽根、何かの部品、錆びた釘、などなど、ちょっと自分のセンサーに引っかかるものなら何でも。そして、それをコレクトして、部屋の棚の中にしまってある。
そんなふうに集まった自分の棚の中にある記憶や思い出、もしくは、新しい体験や、これからしたいことなんかをみなさんにシェアするブログです。
ニクラは右手にナタを持ち、シダやつる草を切って道を作りながら進んだ。
キラはその後を少し離れて進んだ。
しばらく行くとニクラの背たけ3つぶんほどもある大きな岩に突き当たった。せせらぎはその岩のすぐ横をまわりこんで流れていたが、岩の周りを太い木の枝がびっしり取り囲んでいて岩をまわって通るのは難しかった...
精霊たちは人間が生まれるはるか昔からこの星に住んでいた。
キラのひいおばあちゃんはキラに精霊のことをたくさん教えてくれた。
ちかごろ、人間たちが戦争をしたり、森や海を壊すので、今では人間の見えないところ、木や土の中、川や湖の中に隠れて暮らしていること。
精霊たちの仕事は、空気を編んで風を作った...
キラは耳をすまして言葉を聞き取ろうとした。
。。。ざく、、ぶーぶーふらい、ちゅるぉ、おん、、がっがっが、、ぜっぜ、ぜっぜ、、、、くぷ。。
会話ではなくて、ひとりで誰かに向かって話しているような感じだった。
キラは途中聞き取れないところもあったけど、そのおおよその意味がわかった。
地球、生まれ...
キラもニクラも知る由のないことだけど、そのころ町は大騒ぎだった。
キラの両親、とくに母親は恥ずかしさでいっぱいだった。
彼女は朝、キラが家にいないことを知って、すぐにキラが自分の意思で家出をしたと、勘付いていた。
しかし、自分たちの娘が家出をする不良娘だと思われたくなかったし、思いたくなかった。
...
キラは、旅の用意が出来るまでの3週間、ずっと両親の気にいるような子でい続けた。
だんだんと冒険へ行くことなんて夢で、本当はこのままの生活がずっと続くだけなのかも知れないわ。と思い始めたとき、ニクラからの2通目の手紙が届いた。
キラはあわてて、ベランダに出た。
また木で作った飛行機がベランダに落ちて...