秘密指令 紅響子 シリーズ プロローグ7
- カテゴリ: 自作小説
- 2014/05/19 07:26:08
「君の活躍でミイラ男事件は解決したが、そのプロファイルは後日作成することにしよう。ところで、政府が300億円かけて制作した日本に1台しかないレッドローズSLの乗り心地はどうかね。」
カーテンの向こうの秘密指令G(ゴースト)の影が揺れている。
「そうね。乗り心地は最高よ。新しい秘密兵器がついたみた...
(お願い:この作品はポプラ社小説大賞応募予定作品につき、作品の模倣、一部の複写等の行為はご容赦ください。☆一部名称等ニフティに帰属する部分は投稿時に変更することとする。☆この作品の著作権はわむたんに帰属します。)
「君の活躍でミイラ男事件は解決したが、そのプロファイルは後日作成することにしよう。ところで、政府が300億円かけて制作した日本に1台しかないレッドローズSLの乗り心地はどうかね。」
カーテンの向こうの秘密指令G(ゴースト)の影が揺れている。
「そうね。乗り心地は最高よ。新しい秘密兵器がついたみた...
「お嬢さま。お出かけですか?」
「十爺(じゅうじい)。行ってくるわ。」
紅響子は、入り口から声を掛けた年のいった爺やに返事をした。江藤十兵衛(えとうじゅうべい)は紅響子を子供の時から面倒みている侍従だ。両親は財閥の北芝パソテック電器産業の経営にかかりきりで忙しいので爺やが紅響子を育てて来たのだ。...
晴れ渡った日差しを木々の葉がさえぎり、木陰の涼しい風が花々に優しく吹いている。
小鳥たちが噴水の池で、首をかしげてピーチク話をしている。
ここは、極楽鳥の庭園と呼ばれる紅響子の屋敷だ。
広い庭園に入る門には、紅響子探偵事務所と書かれた看板が掛かっている。
外見は古い洋館だが、内部は近代的な設備に改修...
レッドローズSLのヘッド部分から蜘蛛の糸のようなネットが放出された。そしてそのネットは、ミイラ男に被さった。
「きえーーー」
ミイラ男はハンドル操作が出来なくなって、傍らのフラワーショップに突っ込んだ。
ガシャーーーン
ミイラ男はバイクから投げ出され、お店に飾られたたくさんの花の中に落ちた。...
警察車両の警告をしりめに、十字路の交差点に差し掛かった。信号は赤だ。ミイラ男は、信号を無視して交差点を突っ切った。右から宅急便の車、左から自家用車が走って来る。
ガシャーーーン
ミイラ男のバイクをよけようとしたした宅急便の車が、自家用車に突っ込んだ。
ブーーーーーー
クラクションの音が鳴り響...