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盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(6)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (6)
次の幕はケートの部屋借りをして居る居室であつて、或る大雷雨の日に再びケートと彼の畫家とが出會つて相伴つてケートの居室に歸つて話をする場である。これは英吉利の輕い滑稽を混ぜた濡場であります。で結局二人は戀を明し合ふといふことになる。そして終りの幕&he...

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■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(5)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (5)
それで前申した英吉利の熟語デューチー・エンド・プレジュアー即ち義務と快樂の對稱も、此問題を通俗的に諺のやうな形にした句であります。ですから普通の觀客でも此「カズン・ケート」の劇を見れば、すぐ義務と快樂との對照の劇と呑込み得るのであります。それで又た劇...

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■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(4)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (4)
由來英吉利の社會なぞで能く申します言に、デュチー・エンド・プレヂュアー、即ち義務と快樂といふ反對熟語がある。これは本來人間の根本的傾向の矛盾したニ方面を表はしたもので、一方には我々が此世に生存して行く必要條件からして、義務といふものを要して來る、即ち...

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■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(3)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (3)
幼にして父を失ひ、浮世を母の手一つに育てられて人となつたアミーには、豫て許嫁の若い畫家がありますので、此女の性格は年よりも優せて、顏も何所となく淋しいところがあり、非常に正直な神經質な、身體の痩せた而してい衣裝の好みなども黒味の勝つた極素朴な、一言以...

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■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題(2)

■近代文藝之研究|講話|英國劇と道徳問題 (2)
それで茲にお話しまするのは、二ツとも先づ喜劇といつて宜い、で然もイブセン式である所が、英吉利劇の面白味のある所であります。加之こゝにお話する二ツの劇は道徳問題を中心にして居るものとはいへ、自から異つた反對の道徳觀念を現はして居ります、一は其道徳問題の...

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