Nicotto Town


盗月Blog——島村抱月TextData——


島村抱月・著『近代文藝之研究』のテキスト・データ化ブログ。2014年02月に全文のデータ化終了。只今入力ミス等の校正進行中。

■近代文藝之研究|講話|ピネロ作……(13)

■近代文藝之研究|講話|ピネロ作「二度目のタンカレー夫人」 (13)
其の文句の趣意は、自分で種々考へて見たところ、一旦あゝいつたが矢張り父の傍を離れて居るも本意でない、傍に居つて其寂寥を慰めるのが、天に居る母の意にも叶ふであらうから、妾は父上の傍に歸つて行きたい、呼んでくれといふのである。パウラは...

>> 続きを読む


■近代文藝之研究|講話|ピネロ作……(12)

■近代文藝之研究|講話|ピネロ作「二度目のタンカレー夫人」 (12)
引違へてパウラが入つて來る。種々相愛して居る男女の挨拶などあつて、パウラが昨夜の夢の話しを仕出し、其夢見の末が甚はだ良くなかつたから、自分は直樣オーブレーに見せようと思つて、思ふ通りを手紙に書きつけた、其手紙を持つて來たから後で讀...

>> 続きを読む


■近代文藝之研究|講話|ピネロ作……(11)

■近代文藝之研究|講話|ピネロ作「二度目のタンカレー夫人」 (11)
そこでオーブレーがいふには、君は彼の婦人を賤しいものゝやうにふけれども、其經歴に同感して見れば憫れむべきである、成程種々の男にも關係はしたらうが、それらの場合に於て全く罪人か惡人かのやうに取扱かはれて、其本性の美しく立派な方面は、...

>> 続きを読む


■近代文藝之研究|講話|ピネロ作……(10)

■近代文藝之研究|講話|ピネロ作「二度目のタンカレー夫人」 (10)
で二人の間に一人の女の子が出來たが、其子は母の主張で斯樣な父の傍に置ては可かぬと、尼寺に入れて清い生活をさせる事になつた。オーブレーは種々反對して見たが、遂に妻君は頑として聞入れなかつた。其間に妻君は死んで了つたから、其所で早速オ...

>> 続きを読む


■近代文藝之研究|講話|ピネロ作……(9)

■近代文藝之研究|講話|ピネロ作「二度目のタンカレー夫人」 (9)
其間主人のオーブレーは手紙を書いて居りながら、これらの話を耳にして激したやうな調子で居る。一方では新結婚者の話がだん/\進んで行つて、議論に花が咲く。其結婚した男も不憫な事には精神的に死んで行つて、遂に埋没し去つて了ふ。社會には一つ...

>> 続きを読む





Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.