「多分、舌に出来た口内炎くらい」
*
大体輪郭を把握した、午後四時夕暮れ君の笑顔。
「おかえり、ギルベルト」
お持ち帰りは明日の午後九時星の綺麗な悪夢の始まり。
「ただいま、ルーシー」
捉えられない距離が失くなる、今日の真夜中月の出ない紺色の空。
「まだ来ないの、フランドル...
未来日記所有者14thの日記。
その日の出来事が「全て」小説のように綴られている。
しかし一日一回しか未来が更新されないので、大まかな事しか解らず精密さに欠けイレギュラーに弱い。
「多分、舌に出来た口内炎くらい」
*
大体輪郭を把握した、午後四時夕暮れ君の笑顔。
「おかえり、ギルベルト」
お持ち帰りは明日の午後九時星の綺麗な悪夢の始まり。
「ただいま、ルーシー」
捉えられない距離が失くなる、今日の真夜中月の出ない紺色の空。
「まだ来ないの、フランドル...
消えた言の葉追いかけられない
煌く 夢の終わり
1
閉め出した記憶 思い出せない
さざめいて冴える 心の海
見えない痛み 押さえ込んだ
鏡合わせに 映るあなた
夢なら 覚めないで
飛び散った 赤い唄が
わたしを 切り裂いて
2
閉じ込めた記憶 思い出さない
ざわめいて揺蕩う 無意識の海
...
# - 魂の味
死ぬのは怖かった。
「……ぁ……、ッ……」
出そうとした声が掠れ、喉に小石を詰まらせているようだった。
気が狂いそうなほどの寒気、真っ白に塗り潰されていく感覚、思考、感情、記憶、思い出。...
# - 腐った水
ぬるい水が喉を通る。
空っぽになったコップから、もう水は溢れない。
*
嗚呼
こんなに傍に居るのに
貴女は私と違うのね どうして?
感じる痛みさえ飲み干して、ただ傍に居られる方法だけを考えて生きていたいの
寄る辺ない感情が溢れた夜は、貴女を想って嫉妬に...
1
消えゆく言の葉だらけ
耳に残らない
すり抜け溶けていったら
濁る水槽互いの不可侵領域
立ち入り禁止
〝シンユウ〟だって入れてやらない
出入り口もない狭い水槽で息をしてたんだ
世界の成り立ち
宇宙の歴史
考えてみたら 生きることも
くだらなく思えてさ『みんなみんな消えちゃえよ』なんて
痛々しい中二...