Nicotto Town



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短編小説 - Me + Gemini ■ 雨の唄

■ 雨の唄
六月の雨は、世界からすべての色彩を洗い流すかのように降り続けている。私は窓辺に座り、ガラスを伝う雨垂れをぼんやりと眺めていた。窓の外は今日も厚い雲に覆われた灰色の世界・・ もう何日も陽の光を見ていない。
ローテーブルの隅に置かれたスマートフォンの画面は暗いまま。彼女からの連絡が途絶えて、...

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■自由律俳句 2023/09 - 2025/01

■ 自由律  2023/09 - 2025/01



 階段に スリッパの花が 咲いている



 そこにある 枯れヒマワリの佇まい 私はああも なれるかな



 夜のひめごと 三日月に見られてる



 街明かりの中で眠る街



 左へ泳ぐ 魚に見える 定積分



 アメリカの 傘の下から...

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散文詩 - Me + Gemini

■ My little lover wearing bunny-suit
摂氏40℃の白昼夢だったのかもしれない。陽炎の向こう側で世界が音もなく崩れていく午後、あなたは兎の姿をしていた。私の小さな恋人。
部屋の空気は琥珀のように固まって、私たち二匹の昆虫をその内に封じ込めている。あなたの纏う、黒いベ...

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