草のうえには あかるい真昼のしづけさが満ち
だれもゐない径(みち)を 光だけが歩いてゐる
風はどこかで 微睡(まどろ)む梢にわすれられ
青い空のすそを ひそかに揺らしてゐるのだったあすこに見えるのは 揺らめく水のまぼろし
ゆきすぎる季節の うすいリボンのやうに
ひとつの名前が 白く燃えつきては
かす...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
草のうえには あかるい真昼のしづけさが満ち
だれもゐない径(みち)を 光だけが歩いてゐる
風はどこかで 微睡(まどろ)む梢にわすれられ
青い空のすそを ひそかに揺らしてゐるのだったあすこに見えるのは 揺らめく水のまぼろし
ゆきすぎる季節の うすいリボンのやうに
ひとつの名前が 白く燃えつきては
かす...
他人に背を向け、アスファルトに孤影を這わせて歩く。
だが、一歩進むたびに、その灰が風に舞うように胸の内で暴れ、
シワの寄ったシャツの向こう側で、俺の呼吸をじわじわと熱くする。
だが、俺の足が止まることはない。
この程度の煙たさで、ヤワな生き方は、とうに捨ててきたからだ。
歩き続けることだけが、俺の唯...
胸の奥に、居座り続けるものがある。
それは、真夏の陽射しを浴びても決して溶けることのない、
ひどく濁った、冷たい「悲しみ」の塊だ。どんなに安物の酒で流し込もうとしても、
喉の奥に引っかかったまま、胃の底を凍えさせ続けている。
自分さえ当てにならない適当さで、すべての約束を煙に巻いてきたが、
この悲し...
まだ誰も歩いていない朝のストリート。
シワの寄ったシャツの襟を少しだけ正し、
開いたばかりのカフェのカウンターに腰を下ろした。店内に流れるのは、静かなボサノヴァ。
他人の視線を遮るためのサングラスを外し、
木目のテーブルに置く。
その横に、カランと乾いた音を立てて転がった、
どこにも繋がらないかもし...
真夏の月が、静かにその輪郭を溶かしていく。
群青から淡いサファイアへと変わる空の境界線で、
夜の終わりが、ゆっくりと、しかし確実に告げられていた。波の音は、いつの間にか穏やかなジャズのベースラインに変わり、
ぬるかった潮風は、目覚めたばかりの凛とした冷たさを帯びる。「美しいな」
そんな気の利いたセリ...