Nicotto Town


うみきょんの どこにもあってここにいない


日々のはざまについて、
地上でみた夢の記憶、
地中で見られた眠りのすきま、
絵画や小説、想像世界、花たちなどについて
静かに渡りを記述しています。

あるいはプシュケとヤブカラシ

先日名前を教えて貰ったヤブカラシ。
今日は空き地で見た。
一面びっしり、ほとんどヤブカラシの花園だ。
カナムグラ、昼顔もちらほら。
みんな荒れ地に咲くものばかり。
かつてここに住んでいた人たちは
どこにいったのだろう。
黄アゲハと黒アゲハが、まるでつがいのように
オレンジの粒々の花の上をひら...

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初蝉

蝉の声を聞いた。
今年初めて。
ジリジリ…アブラゼミ。
鳴き声に力がないと思ったがそうではない、
まだたった一匹の声しか聞かなかったから、
或いは連日の暑さから一転した
涼しい雨もよいの一日であるこの日、聞いたから。
蝉の声に力を感じるのは陽盛りの、
ジリジリジリ。
まるで太陽が降るほ...

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喉にひっかかった蔓性の、

ずっと名前がわからなかった植物があった。
蔓性で、7月~8月頃に、額紫陽花の花びらがない部分だけ、
みたいな花をつける。ただし、色はオレンジ色。
葉っぱもガマズミやアジサイのそれに似ている。
それが、また咲いているのをみたので、写真に撮った。
それを、ツィッターで流したら、すぐに教えて下さった方が何...

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沢山、今日も

外で見たもの。
春以来久しぶりの四十雀の黒い頭。
雀かと思った、キツツキの仲間のコゲラ。
ヨウシュヤマゴボウのまだ白っぽい実(熟すとワイン色になる)、
置物のように動かないスズメバチ。
そろそろドライフラワー化してきた紫陽花。

家のマンションで見たもの。
夜灯に集まって死んでしまった虫たち。
猫...

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『猫町』の、二つの面

「一つのものが、視線の方角を換えることで、二つの別々の面を持ってること」
(萩原朔太郎『猫町』)

田んぼ湿地と呼んでいる近所の公園の田んぼ
(まだ早い稲の苗の間から水が見える)
を、いつもと別の方角から写真に撮る。
紫陽花と田んぼ湿地に苗の間から見える、映った空と、
張った水の下の土が
凝縮のよう...

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