Nicotto Town ニコッとタウン

スマホ版あります♪



眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

虚蝉 夕暮れから 夜のなかへ

遥かな町に 雨がしずかに降っている
日暮れのはざまに 雨はしずかに降っている
薄紫の 屋根の向こうの暗い空
お前の殻は 手のひらでほのかに光るあたりはしずかに 夜のなかへと沈んでゆく
ともる灯りは 雨の向こうににじんでゆく
あの夏(懐かしい夏)の 光のなかで
お前の歌は 夜のしじまに消えてゆく窓には...

>> 続きを読む


虚蝉 雨の降る 遠い町で

遥かな町に 雨がしずかに降っている
雨はしずかに 灰色の屋根に降っている
僕はひとりで 古い窓から外を見て
お前の残した 薄い殻を見つめているあの夏(懐かしい夏)の 光のなかで
お前の歌った 小さな歌はどこへ行ったか
しずかに しずかに 雨は降りつづけ
すべては遠くの 川へ流れて行ったのか窓には 冷...

>> 続きを読む


雨の降る遠い町で――虚蝉に

はるかな町に 雨がしづかに降つてゐる
瓦のやうに灰色の 見知らぬ屋根たちの下
僕はひとりで 古い窓から外を眺め
おまへののこした うすい殻を手のひらに載せてゐるあの夏の日 光のなかで啼きしきつたおまへの
小さなうたは いまはどこへ行つてしまつたか
この濡れた舗石(しきいし)のうえを 流れる水のやうに...

>> 続きを読む


忘れな草の夏

青い小さなともしびが
ひっそりと 野原のすみにともる。
それは、あなたがのこしていった
わすれな草の、かなしい瞳。風はわたしたちのあいだを通り、
かすかな記憶のにおいをはこぶ。
光のなかにとけてゆく日々を、
わたしはただ、じっとみつめていた。あつい夏の日の ひるさがりに、
あなたは遠い雲の峰をゆびさ...

>> 続きを読む


真夏の陽炎 最終

あかるい雲が 青い山脈のうえに湧きあがり
林のなかの径は 木漏れ日の斑(まだら)に濡れてゐる
風はどこかで 小さなオルゴールを鳴らすやうに
乾いたひかりの葉を ひそかに揺らしてゐるのだったあすこの地平に 揺らめく水のまぼろし
それは僕が いつか置き忘れてきた日々のやうに
ひとつの歌が 熱い大気に燃え...

>> 続きを読む





Copyright © 2026 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.