君は向こう岸に立っていた
眼には見えない大きな花束を両腕に抱えて
その花束を振って微笑んでいる見えるよ!
僕は見上げていた空から目を移して
無言で応え
君がいるはずの向こう岸に手を振った
すると君は大きな筆を川に浸し
たっぷりと水を含ませ
真っ青な空に何かを書き始めた!
白く透き通...
昔、昔ギリシャにゼウスという神がいました。
その末っ子の名前はヘルメス!
その800代目の子孫が僕ちゃん!
決して嘘八百ではありません。
自由気ままな僕は泥棒や山賊の守り神
君は向こう岸に立っていた
眼には見えない大きな花束を両腕に抱えて
その花束を振って微笑んでいる見えるよ!
僕は見上げていた空から目を移して
無言で応え
君がいるはずの向こう岸に手を振った
すると君は大きな筆を川に浸し
たっぷりと水を含ませ
真っ青な空に何かを書き始めた!
白く透き通...
わたしを名付けないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
坐りきりにさせないで下さい
わたしは風
りんごの木と泉のありかを知っている風
わたしを区切らないで
コンマ、ピリオド、いつくかの段落
そしておしまいに「さようなら」が
あったりする...
ふと自分の欠点に気づくたびに
そのへこんだところに
何かを詰め込まなくてはと
焦るものだ
学生の頃には、いやついさっきも
埋められそうもないへこみを気にして
ちょっと落ち込んだ
しかし どこかへこんでいるというのではなく
全部が空洞の生物がいる
二匹の海老がやってきて
そ...
机の引き出しを力強く引いたら抜けてしまい四角い空洞が笑いかけてきた元あったものを戻すのは芸がない
同じような形をした別の何かを入れてみたい
そんな思いにとらわれた昨夜の夢を四角く切り取ってするすると入れてみた
昨日はあんなに輝いていたと思ったのにセピア色に色褪せてもう入らない
もう少し削ら...
寝返りを打つたびに 私の夢は 名も知らぬアフリカの楽器のように カランコランと不思議な音を立てる 子供のころはもっと軽やかな響きを 立てたような気がする 年を取るにつれて どこかあいた穴から転がり出てしまったらしい ある日、耳を済ませるとかすか...