Nicotto Town ニコッとタウン

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眠りの森 〜言葉の雫〜

ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。

琥珀色の慈悲

アスファルトが昼の熱を吐き出しきれない、八月の午前二時。
ネオンの消えかけた路地裏で、その店は死んだ魚のように黙り込んでいた。重いドアを押し開けると、カビと安煙草、そして誰かが流した涙の匂いがする。
回りっぱなしの旧式扇風機が、ぬるい空気をかき混ぜるだけの空間。
カウンターの隅、錆びたスピーカーから...

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虚蝉(うつせみ)によせて

そして 僕は また かへつて來る
あの灼けた夏の午後の 影のなかに
おまへは そこに かたちをのこして
光る風のなかで じつと だまつてゐるかつて 歌は ここを通りすぎ
すきとほる羽音が 空の青さに吸はれた
いまは もう だれも問ふものもない
草の茎のうえの ひそやかな抜け殻よおまへは ひとつの季節...

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虚蝉 夕暮れから 夜のなかへ

遥かな町に 雨がしずかに降っている
日暮れのはざまに 雨はしずかに降っている
薄紫の 屋根の向こうの暗い空
お前の殻は 手のひらでほのかに光るあたりはしずかに 夜のなかへと沈んでゆく
ともる灯りは 雨の向こうににじんでゆく
あの夏(懐かしい夏)の 光のなかで
お前の歌は 夜のしじまに消えてゆく窓には...

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虚蝉 雨の降る 遠い町で

遥かな町に 雨がしずかに降っている
雨はしずかに 灰色の屋根に降っている
僕はひとりで 古い窓から外を見て
お前の残した 薄い殻を見つめているあの夏(懐かしい夏)の 光のなかで
お前の歌った 小さな歌はどこへ行ったか
しずかに しずかに 雨は降りつづけ
すべては遠くの 川へ流れて行ったのか窓には 冷...

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雨の降る遠い町で――虚蝉に

はるかな町に 雨がしづかに降つてゐる
瓦のやうに灰色の 見知らぬ屋根たちの下
僕はひとりで 古い窓から外を眺め
おまへののこした うすい殻を手のひらに載せてゐるあの夏の日 光のなかで啼きしきつたおまへの
小さなうたは いまはどこへ行つてしまつたか
この濡れた舗石(しきいし)のうえを 流れる水のやうに...

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