Nicotto Town



Fools Serenade

最初から痛みを覚悟して始めた訳ではないだろう

けれど与えられるモノ

そいつと等価の何かを失っても

手に入れられたなら

苦痛は乗り越えられる

禁断の善悪の知識を実を

歪んだ楽園の中で

ずっとむしゃぶり続ける事を望み

祈りにも似た想いを

ひたすら噛み締め

自分以外にも自らを必要とする...

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月の導き

人と人との縁は、本当に不思議なもの

何故、巡り会い 何故、導かれる

出会いは、心を矢が貫くように

曇った窓へとその身は引き寄せられ

どうしても忘れられない言葉を

そっと窓越しに囁く

言霊は紺碧の夜空を横切り

手紙となって月へ届いた

月無き漆黒は、慟哭を吸い

嘆きの全てを一瞬の泡沫へ...

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虹の足

今日はタウンで虹が掛かっていました。
虹をみるとなぜか幸せな気分になれますよね。



 雨があがって
 雲間から
 乾麺みたいに真直な
 陽射しがたくさん地上に刺さり
 行手に榛名山が見えたころ
 山路を登るバスの中で見たのだ、虹の足を。
 眼下にひろがる田圃の上に
 虹がそっと足を下ろしたのを!...

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不帰の道程

昨日

雨に打たれていた

射す傘さえも手元にはなかった

器に雨を貯めようと思った

雨に打たれながら必死に貯めたのに

いつまで経っても満杯になることはなかった

なぜなら、その器は歪んでいて

少し傾いていたから

けれど、雨を集めるの必死でそんなことには気付いてなかった

雨が止んで、器の中...

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掌中の珠

そんなに多くを求めていたわけではない。望みは、ささやかなものだった。この腕で、抱けるだけの希望でいい。この胸に、収まるだけの真実でいい。この手で、掴めるだけの情愛でいい。けれども、一縷の望みは、脆くも崩れてまるで質量を持たない砂糖菓子のように音もなく彼方へと、消え失せた形のないモノだからこそ 大事に...

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