僕はいつも 何かに見とれながら 生きてきた 僕の心の広場には たくさんの少年たちが走りまわり 少女たちも歌を口ずさみながら にぎやかに集まってきた 夢や希望も時にはやってきたけど 見とれているばかりだった だから そうやって僕が見とれていたすべてのものが 君になって現れた...
昔、昔ギリシャにゼウスという神がいました。
その末っ子の名前はヘルメス!
その800代目の子孫が僕ちゃん!
決して嘘八百ではありません。
自由気ままな僕は泥棒や山賊の守り神
僕はいつも 何かに見とれながら 生きてきた 僕の心の広場には たくさんの少年たちが走りまわり 少女たちも歌を口ずさみながら にぎやかに集まってきた 夢や希望も時にはやってきたけど 見とれているばかりだった だから そうやって僕が見とれていたすべてのものが 君になって現れた...
何かを深く諦めた そんな夢から目覚める朝がある 思い出せない気配のようなものが おぼろげに香って私の心をよぎっていく 眠りの部屋を出る瞬間 夢の衣装は朝の光に溶けて消えるのに 思い出のような影が去り際 ふと立ち止まってこっちを見ていた
手が届きそうで触れられない何か 最も近...
きみが小舟に揺られているとき 世界はどこまでも澄みわたっている 小舟がきみを運び その小舟を川の流れが運ぶ だから川の流れも何かに運ばれていたのだろう
でも その秘密を覗き込んではいけないよ 大切なのはどこかに向かって流れていることで どこかにたどり着くかではないのだから
...
声をかけられて顔をあげるまで
本に読みふけっているのが学生時代の
僕たちの待ち合わせの流儀だった
一つの本を閉じたら
すぐに次の本に向かわずにはいられない
そんなふうに時間は流れていた
きっとお互いさえも新しい本のように思えていたのかもしれない
小説やちょっと小...
24色の色鉛筆じゃ色が足りないって僕が文句を言うと 君は魔法のように色を作って空を描いた 君の描く空は風が吹き 雲や木々の梢を微かに揺らす 木漏れ日の下でも日差しは鋭く 帽子をかぶりなおして君は微笑んだ 君は名前を付けるのが好きだ 「空からもらった水色の時間と海...