Careful. I cry easily.
- カテゴリ: 小説/詩
- 2017/10/04 10:08:41
『雨が降っている
私は素足でその中を歩いている
傘なんて要らない
今日の雨は私の心なんだから』
桜の咲く
春の柔らかな日差しも良い
その暖かさ
やさしさに私は泣いた
強靭な頼りがいのある
夏の燃えたぎる日差しも好き
その暑さ
たくましさに私は泣いた
今
秋の風が流れてきた
透明な陽...
『雨が降っている
私は素足でその中を歩いている
傘なんて要らない
今日の雨は私の心なんだから』
桜の咲く
春の柔らかな日差しも良い
その暖かさ
やさしさに私は泣いた
強靭な頼りがいのある
夏の燃えたぎる日差しも好き
その暑さ
たくましさに私は泣いた
今
秋の風が流れてきた
透明な陽...
あなたの優しさは
どこからやって来るのだろう
星の雫を
そっと私の前に置いて去って行ったね
その光は無言で
私の心に打ち寄せて来る
たずねても良いですか
あなたは私を好きなのですか
小春日和の
少しばかり風の強い日に
私はあなたの手のひらに
ささやかに光る日差しを乗せた
暖かさを感じてく...
青い空はさらに高く
どこまでも澄みきり
風は涼しげに
その日差しを横切る
朽ち果てた向日葵が夏の終わりを告げ
隣では名も知らぬ草の蕾が膨らんでいる
それは秋の始まり
新たな景色が生まれている
私は大きく息を吸い込む
この秋を胸中に納めんと
私は大きく息を吐き出す
この新たなる世界の中へと
...
白い夏の光が
こんなにも冷ややかだったなんて
振り向くと今日の日差しが
横向きにうつむいている
口にそっと含んだオレンジシャーベットが融け
夏の香りが胸に沁みこんでくる時
伝わらない思いが
一つある
それはわだかまりと言うにはあまりに小さく
心の奥深くに沈んでいる
シャーベットを掬い取る
...
いつもより涼しい風が吹いている
夏の終わり
まだ日だまりに影を濃く映し出す陽の光に
さようならを言う
そして思い出が一つ
陽炎の中に揺らぎながら消えていった
風が私の肩を抱いてくれた
やさしく
そんなにも
やさしく
景色が滲んでいる
遠くの街並みが崩れていく時
歩き始めたわたしに
また...