宮本輝 著『錦繡』を読みました。
本書の存在はむかしから雑誌やネットで幾度か目にし知っていたのだけれど今まで未読でした。
とある事件により離婚した男女が10年後に蔵王で偶然再会したことをきっかけに手紙をやりとりするという話で。
往復書簡というかたちで元夫婦がお互いの視点から離婚当時の状況を振り返るこ...
主に読書とか映画とかの感想です。
宮本輝 著『錦繡』を読みました。
本書の存在はむかしから雑誌やネットで幾度か目にし知っていたのだけれど今まで未読でした。
とある事件により離婚した男女が10年後に蔵王で偶然再会したことをきっかけに手紙をやりとりするという話で。
往復書簡というかたちで元夫婦がお互いの視点から離婚当時の状況を振り返るこ...
コーマック・マッカーシー 著『ザ・ロード』を読みました。
コロナ禍で外出を自粛しているせいか最近テレビでお笑いやバラエティ番組をみる時間がぐっと増えてきたのでせめて読書は硬質なものをと思いピュリッツァー賞受賞作で映画化もされたという本書を選んでみました。
街と自然が焼き尽くされわずかに生き残った人間...
絲山秋子 著『薄情』を読みました。
たまには現代の日本を舞台にしたリアリティのある地に足のついた小説を読んでみたいと思いネットでいろいろと調べた結果本書にたどり着きました。
群馬県を舞台に将来は地元の神社の神主を継ぐ身ながら現在はアルバイトで生計を立てている男性が里帰りした学生時代の女友達と再会し時...
サマセット・モーム 著『月と六ペンス』を読みました。
『新潮文庫の100冊』のラインナップを眺めていてタイトルのかっこよさに惹かれ購入してみました。
ロンドンに暮らす若い作家の男性が交流のある婦人から突如失踪した夫の捜索を依頼されパリに赴くという話で。
作家の回想譚というかたちで株式仲買人から40歳...
石川淳 著『紫苑物語』を読みました。
新国立劇場で上演されたオペラの原作として本書を知り購入してみました。
古代の日本を舞台に都の歌の家に生まれながら弓矢の修練にのめりこみ地方へとくだった若者が岩山に仏を彫り続ける男性と得体のしれない可憐な美女に出会うという話で。
おおまかに言ってしまえばエキセン...