盂蘭盆会に寄せて 鮮やかな色彩のソナタ
- カテゴリ: 小説/詩
- 2026/08/13 08:09:07
琥珀のやうな(こはくのやうな)夕暮れのひかりが
白樺の白い幹を あかく染め
小川の水は 青い硝子を敷くやうに
うす紫の野菊の影を 映して流れる瑠璃のやうな(るりのやうな)夜がひろがれば
ひっそりと かへつてくるなつかしい気配(けはい)よ
私はただ 黄金の風をきいてゐた
すぎて去つた日々の 甘い追憶の...
ようこそ。ここは、胸の奥に深く沈んだ悲しみや、消えない寂しさを、一滴の水滴のようにそっと救い上げる場所です。木々が深い影を落とす静寂の森。そこは、誰にも見せられない孤独な涙や、言葉にならなかった切ない想いが静かに息づく世界です。独りきりで佇む夜、心に溢れる冷たい雫を、壊れやすいガラス細工のように大切に綴ります。果てしない寂しさに寄り添い、あなたの孤独の影をそっと包み込めますように。静かな痛みを分かち合う、終わらない夜の記録です。
琥珀のやうな(こはくのやうな)夕暮れのひかりが
白樺の白い幹を あかく染め
小川の水は 青い硝子を敷くやうに
うす紫の野菊の影を 映して流れる瑠璃のやうな(るりのやうな)夜がひろがれば
ひっそりと かへつてくるなつかしい気配(けはい)よ
私はただ 黄金の風をきいてゐた
すぎて去つた日々の 甘い追憶の...
初秋の風が(はつあきの風が) そっと吹き抜ければ
白樺の葉は かすかにそよぎ
小川のふちに 咲き残る野菊の
うす紫の花びらが しづかに揺れる夕暮れのなかを かへつてくる足音が
草をわける なつかしい気配(けはい)よ
私はただ 風のゆくへを見てゐた
すぎて去つた日々の 遠い面影を夜のしじまに ぽつり、...
白樺の(しらかばの)細い幹のあいだに
夕暮れは うす紫の影をのばす
小川のせせらぎは かすかな楽器のやうに
すぎてゆく時間を 歌ひつづけてゐるかえつてくる あのひとたちの足音が
草の葉をふむ やさしい気配(けはい)よ
私はただ 水の音をきいてゐた
消え去つた日々の 遠い約束を空のすみから しづかにこ...
なつかしい足音が 草をわけ
かえつてくる 青い夜の気配(けはい)に
とほい空の 遠い星の粒(つぶ)が
しづかに こぼれやまぬひかりよお前はどこを歩いてきたのか
水の上を 風にのる白い翼(つばさ)よ
私はただ 窓をあけてまつてゐた
過ぎ去った日々の うすい影を草の葉に 露がおちるやうに
ひとしずくの ...
そっと窓をひらけば 夜のしずく
雨のなかに 青い月光がとけてゆく
セーヌの川面は 銀色にかがやきながら
僕のなくした時間を どこへ運んでゆくのだろうポン・ヌフのアーチのした あわく揺れる影
きみのさしかける傘の うつくしい丸みのなかで
僕はただ やさしいソナタを聴くように
言葉にならない旋律を 胸に...