偽りのバージンロード~4~
- カテゴリ: 小説/詩
- 2015/01/30 09:43:23
「招待状は何枚?」
「席順を決めなくちゃ」
「スピーチは何人?」
「引き出物は何にしよう」
「BGMは私が決めるわ」
一つ一つ決めて
今日という日がやってきた
白無垢姿の私に
あなたは何と思っただろう
神に祈りをささげる日
祝いの宴が始まる
薬指にははめたばかりのリング
石がそっと輝いて
二...
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「招待状は何枚?」
「席順を決めなくちゃ」
「スピーチは何人?」
「引き出物は何にしよう」
「BGMは私が決めるわ」
一つ一つ決めて
今日という日がやってきた
白無垢姿の私に
あなたは何と思っただろう
神に祈りをささげる日
祝いの宴が始まる
薬指にははめたばかりのリング
石がそっと輝いて
二...
今夜も星空を見上げる
二人で行ったプラネタリウム
その星空は作りものだったけど
満天の星で輝いていた
今の夜空は星もまばら
あれはあなたの星
あれは私の星
「どれかわからないよ」
そんなこと言ったあなただったけど
それでよかった
巡る季節の中で
星空も変わっていく
二人の心はきっと
変わらな...
振り向いてくれない背中を
どんなに見ていても
切ない想いがつのるだけで
忘れられない面影を胸に
今日も一日が終わる
いつの間にかあなたが
この心に入ってきた
気がつくのは遅かったけれど
今は何よりもいとおしい
でも何も伝わらない
声をかけることがもしできたなら
何と言ったらいいのだろう
視線...
思い出していた
二人で過ごした夜のこと
幾度も幾度も 過ごしたあの夜
忘れろと言われても
心の中に響いている
二人は結ばれると信じていたのに
何が分けて行ったんだろう
私の想いが重すぎたのか
あなたが疲れてしまったのか
もうそれは分からないけれど
こんなに苦しむなんて
あなたはいったいどうな...
黄色い小さな花
冬の庭園に咲く花
「これは何と言う花ですか?」
「ミツマタと言う木ですよ」
きれいだねって笑ったよね
あの日の思い出のように
残るはずだった 私達も
でもそうならなかったわね
なぜなのかは
誰も知らない
あの日を辿って歩く
冬の鎌倉の町
春が来ればまた
あのお寺にミモザが咲く...