君への忘れ物 【1】
- カテゴリ: 映画
- 2011/12/20 20:08:39
夜空には神秘的な瞬きの群れが踊っていた。
光の粒子は音もなく舞い降りてきて、胸にしんしんと降り積もっていった。
ただ眺めているだけで、まるで心が清らかに洗われていくような不思議な感覚。
どれほど、そうして夜空を眺めていただろうか。
酔いは幾分醒めてきた、もう普通に歩いて帰れるだろう。
第一この時期、...
夜空には神秘的な瞬きの群れが踊っていた。
光の粒子は音もなく舞い降りてきて、胸にしんしんと降り積もっていった。
ただ眺めているだけで、まるで心が清らかに洗われていくような不思議な感覚。
どれほど、そうして夜空を眺めていただろうか。
酔いは幾分醒めてきた、もう普通に歩いて帰れるだろう。
第一この時期、...
「おいおい、そうだねぇって……」
その台詞を言い終わった後だったか、先だったか良くは覚えていない。
けれどそのあたりからひとつ、またひとつと次々と光が流れた。
そして遂には、全天に星が流れ始めた。まるで空が揺らされているかのように…。
男は、驚いたように訊ね...
「おい本当か? で、アッチのほうは期待していいんだよな?」
男は、身を乗り出して聞いて来た。
本当に、自分の欲望にストレートな奴だ。
質問には答えず、含みのある笑いを返してやった。
「そこにあるイーゼルを担いで、ついて来てくれ」
それだけ言うと1枚の絵を抱えて歩き始めた。
「ん?どういうことだ? ...
『ローゼンファイル』……それは未だ明かされぬ謎。
今から300年前、稀代の天才と呼ばれた男がいた。
ローズ・F・キャラウェイ
数学者であり、医者であり、科学者であり
天文学者であり、建築家であり、画家であり
そして発明家であった。
彼の功績は、現代ほとんどの基礎に用いられ...
(構える前に体制を整えられるか?)
目線で互いに牽制をしあいながら、俺は武器を探した。
幸い刀は左手の先2mくらいのところにあった。
一瞬の隙を見出し、そちらへ転がろうと体を起こしたまさにその瞬間。
左耳のすぐ横を弾丸が通過して行った。
「……動くな」
感情の見えない言葉...
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